紫苑様
第1話
- ファラ
- 「ガーリット。」
- ガーリット
- 「ファラ様、こんな所におられたのですか。」
- ファラ
- 「ちょっと疲れちゃって休んでたの。こんなんじゃ、王女失格だよね。」
- ガーリット
- 「そんな事ありませんよ、ファラ様。
あんなにもたくさんの人がいるんです。誰だって疲れてしまいます。
どうぞ、何も心配なさらず休んでいてください。
私がうまく説明しておきます。」 - ファラ
- 「ありがと、ガーリット。いつもいつも助けてもらっちゃって。」
- ガーリット
- 「王国に、そしてファラ様に受けた恩を思えば、これぐらい当然です。
私は王国に、そしてファラ様に返しきれないくらいの恩があるのですから。
召喚戦争で身寄りを失った私は、10年前、食べ物欲しさに
セレスティア城に忍び込み、捕らえられました。そんな私を、かばい
城で働かせてもらえるよう陛下に頼んでくれたのは他ならぬ、ファラ様です。
私は、一生をかけてこの恩を返していくつもりです。
それでは、失礼します。」 - ファラ
- 「ありがとう、ガーリット。」
- ガーリット
- 「今の私があるのは、あなたのおかげです。」
第2話
- ファラ
- 「ガーリット。」
- ガーリット
- 「ファラ様が、外に行かれるのが見えたので。」
- ファラ
- 「ごめんね、ガーリット。心配かけちゃって。」
- ガーリット
- 「ファラ様、本当に申し訳ありません。」
- ファラ
- 「えっ?」
- ガーリット
- 「私が、陛下の側を離れなければ、あんな事には…。
私には、王国近衛兵と名乗る資格がありません。」 - ファラ
- 「ううん、ガーリットが悪いんじゃないわ。仕方のない事なの。
だって、誰も想像できないでしょ。お兄様が、あんな事をするなんて…。」 - ガーリット
- 「ファラ様…。」
- ファラ
- 「ガーリット、私、どうしたらいいのかな?
お父様がいなくなて、王国もなくなって、私これからどうしたら…。」 - ガーリット
- 「生きましょう、ファラ様。」
- ファラ
- 「えっ?」
- ガーリット
- 「陛下のお言葉どおり、生きのびましょう。
この命に代えても、ファラ様は私がお守りします。
だから、生きてください。」 - ファラ
- 「ありがとう、ガーリット。」
- ガーリット
- 「生きてください、ファラ様。」
第3話
- ファラ
- 「ガーリット。」
- ガーリット
- 「ファラ様、まだお休みにならないのですか?」
- ファラ
- 「うん、もうちょっと景色を眺めていたいから。ステキな眺めよね。」
- ガーリット
- 「人間とランカスタが共同で作り上げた商業都市、アークランド。
この美しい街を、帝国の好きにはさせません。
ローングランドの戦士達と協力し、この街を…。
そして、ファラ様をお守りします。」 - ファラ
- 「ありがとう、ガーリット。でもね、ムリはしなくてもいいんだよ。
もう、セレスティアはなくなっちゃったし…。
ガーリットも、いつまでも近衛兵としての努めに囚われる事はないんだから。」 - ガーリット
- 「何をおっしゃってるんですか!
私は近衛兵だからここにいるわけではありません!
近衛兵である事は関係なく、私が、お守りしたいんです!」 - ファラ
- 「ガーリット…。」
- ガーリット
- 「す、すみません。声を荒げてしまい。失礼、します。ファラ様。」
- ファラ
- 「ありがとう、本当にありがとう。ガーリット。」
- ガーリット
- 「私があなたをお守りします。」
第4話
- ファラ
- 「ガーリット」
- ガーリット
- 「ファラ様、お体の具合は大丈夫ですか?」
- ファラ
- 「えっ、どうして?」
- ガーリット
- 「白き宝珠が光った時、宝珠はファラ様の手の中にありました。
なので、何か体に異変はないかと心配になって。」 - ファラ
- 「大丈夫、私は何ともないわ。ガーリットって心配性なんだから。」
- ガーリット
- 「そうですか、それならば良いのですが。」
- ファラ
- 「白き宝珠から出た光はね、温かくて、優しくて、安心できるような光だったわ。
フフ、まるでガーリットみたいだね。」 - ガーリット
- 「えっ?」
- ファラ
- 「だって、そうでしょ?ガーリットは、温かくて優しくて、
側にいてくれると、安心できるもの。」 - ガーリット
- 「ファラ様…」
- ファラ
- 「ん、どうしたの?ガーリット、顔が赤いけど。
ガーリットの方こそ、具合が悪いんじゃないの?
ちょっとおでこ出して、熱があるか、みてみるから」 - ガーリット
- 「だ、大丈夫です。失礼します!」
- ファラ
- 「ガーリット、どうしちゃったんだろ?」
- ガーリット
- 「あなたの笑顔を、守って見せます」
第5話
- ファラ
- 「ガーリット」
- ガーリット
- 「お部屋をノックしたのですが、いらっしゃらないようでしたので。やはり、ここでしたか。」
- ファラ
- 「どうしたの?ガーリット。」
- ガーリット
- 「ファラ様、実はバーム様とも相談したのですが…。
アークランドを離れることにしませんか?」 - ファラ
- 「えっ!?」
- ガーリット
- 「帝国が、あのように大規模な襲撃を仕掛けてくる以上、もはやアークランドも安全ではありません。
どこか、別の場所に身を潜めた方が 良いのではないかと。」 - ファラ
- 「心配してくれてありがとう。ガーリット。だけど、それはできないわ。
アークランドが危険にされされているのに私だけ逃げるなんてダメよ。
それに、どこに逃げたって帝国は追ってくる。そうでしょ?」 - ガーリット
- 「確かに、そのとおりですが…。」
- ファラ
- 「逃げているだけではもうどうしようもない。帝国と、戦わなくちゃって思うの。」
- ガーリット
- 「ファラ様がそのつもりなら、私はもう何も言いません。
一緒に、戦いましょう。ファラ様。」 - ファラ
- 「ありがとう、ガーリット。」
- ガーリット
- 「あなたと共に戦いましょう。」
第6話
- ファラ
- 「ガーリット。」
- ガーリット
- 「ファラ様、明日の戦いが控えています。早くお休みになられた方が。」
- ファラ
- 「うん、分かってるんだけどね。怖くて、眠れないんだ。
ガーリット、私達勝てるかな?あんなに強い帝国を相手に、ちゃんと戦えるかな?」 - ガーリット
- 「大丈夫ですよ、ファラ様。私達は勝ちます。想いの強さが違いますから。」
- ファラ
- 「想い?」
- ガーリット
- 「はい、私達も、そしてハーディン砦で捕虜になっている王国の仲間も…。
王国を愛し、戻りたいと思っています。その想いが、侵略者などに負けるはずがありません。」 - ファラ
- 「そっか、そうだよね。ガーリット。」
- ガーリット
- 「私が、ファラ様を最後までお守りします。
私達の王国を、取り戻しましょう。ファラ様。」 - ガーリット
- 「私達の想いが、負けるはずありません。」
第7話
- ファラ
- 「ガーリット。」
- ガーリット
- 「ファラ様、まだお休みになられないのですか?」
- ファラ
- 「うん、女王になるって事を考えてたの。
王女として、引き受けるべきだって分かってる。
国のみんなを導いていかなきゃって。でも、不安なの。ううん、怖いの。」 - ガーリット
- 「ファラ様…。それならば、断りましょう。」
- ファラ
- 「えっ!?」
- ガーリット
- 「ファラ様が女王になられる事を、私は望んでいます。
ですがそれ以上に、ファラ様に苦しんで欲しくないのです。
ファラ様は、もう十分苦しみました。もう、これ以上は…。」 - ファラ
- 「ガーリット。」
- ガーリット
- 「出すぎた事を言ってすみませんでした。失礼します。」
- ファラ
- 「(ガーリットは、あんなにも私の事を心配してくれている。
いつまでも、それに甘えてちゃいけないよね、やっぱり。
ガーリット、私、決心がついたよ。)」 - ガーリット
- 「あなたが苦しむのは、もう見たくない。」
第8話
- ファラ
- 「ガーリット。どうしたの?ガーリット。」
- ガーリット
- 「宿屋に、ファラ様の姿がなかったので。」
- ファラ
- 「わざわざ、探しにきてくれたのね。ありがとう。」
- ガーリット
- 「ファラ様、ノイン王子は洗脳されていたんですね。」
- ファラ
- 「そう、お兄様は洗脳されていた。帝国に味方して、お父様を襲ったのは本心じゃなかったのよ。」
- ガーリット
- 「ノイン王子を利用して、あんな事をさせるなんて。私は、帝国を絶対に許しません。
ファラ様、帝国を倒しノイン王子を助けましょう。
亡くなった陛下のためにも、そうしなければなりません。」 - ファラ
- 「ありがとう、ガーリット。」
- ガーリット
- 「あなたを苦しめる帝国を、許さない。」
第9話
- ファラ
- 「ガーリット。」
- ガーリット
- 「まだ、お休みになられないのですか?ファラ様。」
- ファラ
- 「うん、もうちょっとだけ起きてるわ。だって、こうやって空を飛ぶ経験なんて貴重だもの。」
- ガーリット
- 「そう、ですか。」
- ファラ
- 「空を飛ぶって、すごく気持ちのいい事なのね。
ねえ、ガーリットが初めて空を飛んだ時の事を教えてくれない?」 - ガーリット
- 「そうですね、あれはまだ私が幼いことでした。
なかなか空を飛べるようにならない私を心配して、父が、高台に連れていってくれたのです。
そこで、風に乗るという事を父から教わりました。父との思い出は、それだけです。
その後、すぐに召喚戦争が始まり、父は命を落としました。」 - ファラ
- 「そうだったんだ。ごめんね、おかしな質問しちゃって。」
- ガーリット
- 「いいえ、そんな事はありません。
ファラ様に、思い出話ができて、私はうれしかったです。
これからも、遠慮なく聞いてください。」 - ファラ
- 「だったら、本当に遠慮しないよ。ガーリット。」
- ガーリット
- 「はい、ファラ様。」
- ガーリット
- 「あなたといつまでも話していたい…」
第10話
- ファラ
- 「ガーリット。」
- ガーリット
- 「ファラ様、今日はありがとうございました。
また、ファラ様に助けられてしまいました。」 - ファラ
- 「違うよ、ガーリット。私達を助けてくれたのは、宝珠の力とあくり~んちゃん。」
- ガーリット
- 「いいえ、ファラ様が宝珠に願ったからこそ、奇跡は起こったのだと思います。
ありがとうございました。ファラ様。」 - ファラ
- 「そう言われると、何だか照れちゃうね。」
- ガーリット
- 「だけど、あの少女は一体何者なのでしょうか?
女神アクリーンと同じ名前なのが、少し気になります。」 - ファラ
- 「ガーリットも?」
- ガーリット
- 「ええ、まさか女神アクリーン本人という事はないでしょうが。
何か関係があるのかもしれませんね。」 - ファラ
- 「悪い子じゃないのは確かだし、しばらく一緒にいて様子を見ましょ。
大丈夫よ、面倒は私がちゃんとみるから。」 - ガーリット
- 「いいえ、ファラ様だけに任せるわけにはいきません。
私でよければ、いくらでも力をお貸しします。それでは、失礼します。」 - ファラ
- 「ガーリットが、あくり~んちゃんと遊んであげてる姿。
フフフ、ちょっと見てみたいな。」 - ガーリット
- 「私にあくり~んの相手を…がんばります。」
第11話
- ファラ
- 「ガーリット。」
- ガーリット
- 「ファラ様、大丈夫ですか?
先ほどお会いした時に、思いつめたような顔をしてらっしゃったので…。」 - ファラ
- 「ありがとう、心配してくれて。ファングさんの事、考えてたの。
悲しい過去を背負ってるんだなって。
でも、ファングさんだけじゃないんだよね。
ガーリットも、召喚戦争の時に家族を失って、
ひとりぼっちになっちゃったんだよね。」 - ガーリット
- 「そうです。でも、もう過ぎた事ですから。
今は、こうやってファラ様のお側にいられます。
だから、私は過去を振り返ったりはしませんよ。」 - ファラ
- 「ガーリットは強いんだね。」
- ガーリット
- 「そう考えられるようになったのも、ファラ様や陛下のおかげです。
王国の未来のため、私は戦います。
亡き陛下のため、そして、ファラ様のために。」 - ファラ
- 「ガーリット…。」
- ガーリット
- 「私はひとりではありません。あなたが、いるから。」
第12話
- ファラ
- 「ガーリット。」
- ガーリット
- 「ファラ様、お怪我がなくて何よりでした。」
- ファラ
- 「ガーリット、今日はごめんね。私のわがままで、危険な目に遭わせちゃって。」
- ガーリット
- 「謝らないでください。こうやって無事に戻ってきたのですから。
それに、ノイン王子を助けにいくのは、ファラ様のわがままじゃありませんよ。
セレスティアの民としての、私の願いでもありました。
だから、私はとてもうれしく思っています。
ノイン王子の洗脳が解け、城に戻ってきた事を。」 - ファラ
- 「ありがとう、ガーリット。」
- ガーリット
- 「ファラ様、ノイン王子と共に、帝国と戦いましょう。
そして、また元の平和な王国を取り戻すのです。
そのために、私はこれまで以上に尽力するつもりです。」 - ファラ
- 「お兄様がいてくれるなら、きっとできるよね。
がんばりましょ、ガーリット。」 - ガーリット
- 「あなたの為に、力を尽くしましょう。」
第13話
- ファラ
- 「ガーリット…。」
- ガーリット
- 「ここにおられましたか、ファラ様。
みんな心配しています。城に、戻りましょう。」 - ファラ
- 「ガーリット、私はお城には戻れないわ。」
- ガーリット
- 「どうしてですか?」
- ファラ
- 「だって、私もうがんばれないもの。
全身から力が抜けちゃって、もう何もできないもの。
みんなの迷惑にしか、ならないもの。」 - ガーリット
- 「誰も、ファラ様を迷惑だなんて思いません!」
- ファラ
- 「えっ?」
- ガーリット
- 「あんな事があったのです。力が抜けてしまうのも仕方ありません。
ファラ様は、休んでいてください。
私が、ファラ様の分まで戦います。
だから、城にお戻りください。
ここで、ファラ様にまでもしもの事があったら、私は…。」 - ファラ
- 「ごめん…ね。ガーリット。
つらいのは、私だけじゃなかったものね。
うん、私はもう大丈夫。お城に戻ろ。
お父様やお兄様、それに、心配してくれるガーリットのためにも。
私は、がんばるわ。」 - ガーリット
- 「ありがとうございます、ファラ様。」
- ガーリット
- 「あなたの悲しみは、私の悲しみなのです。」
第14話
- ファラ
- 「ガーリット。」
- ガーリット
- 「オヴァドが近づいたせいで、いつもより明るく感じますね。
このまま、何もしなければ帝国は女神クラヴィスの力を手に入れるのですね。
今度こそ本当に。」 - ファラ
- 「そんな事をさせたら、王国が…ううん、帝国の民だって幸せにはなれない。
絶対に、阻止しないと。」 - ガーリット
- 「ファラ様は、本当にお優しい方ですね。
こんな時なのにもかかわらず、帝国の民の事も心配なさるなんて。」 - ファラ
- 「女王として、これじゃ失格かな?」
- ガーリット
- 「いいえ、そんなファラ様だからこそ、みんながついてきていると思います。
そんなファラ様だからこそ、私もあなたの事を…。
ファラ様、私はずっと帝国の事が嫌いでした。
ですが、ファラ様と一緒にいて、大切な事を学びました。
憎んでいるだけでは、前へは進めないという事を。
この戦いに勝利し、王国と帝国、両方の民が幸せに暮らせる。
そんな世界を、目指しましょう。」 - ファラ
- 「うん、ガーリット。」
- ガーリット
- 「あなたと幸せな世界を作りたい。」
第15話
- ファラ
- 「ガーリット。」
- ガーリット
- 「ずっと続いてきた帝国との戦い。
それも、明日でやっと終わりですね。ファラ様。」 - ファラ
- 「ねえ、ガーリット。私、怖いんだ。
私を信じて、ついてきてくれたみんなにもしもの事があったら…。
そう思うと、怖くて怖くてたまらないの。
もちろんガーリット、あなたもよ。」 - ガーリット
- 「ありがとうございます。ですが、ご心配にはおよびません。
これまで、何度も厳しい戦いを経てきました。
それでも、誰ひとり欠ける事なく、ここまでこられたではないですか。
きっと、明日も大丈夫ですよ。私は、そんな気がします。」 - ファラ
- 「ありがとう、何だか気分が楽になったわ。
これまで、ガーリットにはたくさん迷惑をかけちゃってるけど…。
もうちょっとだけ、私に力を貸してくれる?」 - ガーリット
- 「もちろんですとも、ファラ様。
私は、どんな事があろうとも、ファラ様と一緒です。
だから、安心してください。」 - ファラ
- 「ありがとう、ガーリット。」
- ガーリット
- 「どんな事があろうとも、あなたと一緒にいます。」
第16話
- ファラ
- 「ガーリット。」
- ガーリット
- 「まだ、信じられません。私が、帝国の城に泊まっているなんて。」
- ファラ
- 「でも、本当なんだよ。もう戦争は終わって、帝国は敵じゃないんだから。」
- ガーリット
- 「そうでしたね。本当に、喜ばしいことです。」
- ファラ
- 「これから忙しくなるね。戦いは終わっても、女王の仕事はたくさんだもの。」
- ガーリット
- 「私も、お手伝いいたします。どうぞ、ご安心を。」
- ファラ
- 「ガーリット、もういいんだよ。」
- ガーリット
- 「えっ?」
- ファラ
- 「ガーリットは、これまでずっと王国のため、私のためにがんばってくれた。
だから、もう自分の好きな事をしていいんだよ。」 - ガーリット
- 「私の好きなこと…。
それならばやはり、お手伝いをさせていただきます。
ファラ様のお力になる。それが、私の一番好きな事なのですから。」 - ファラ
- 「本当に…いいの?」
- ガーリット
- 「はい、かまいません。」
- ファラ
- 「だったら、これからも頼っちゃうよ。ガーリットのこと。」
- ガーリット
- 「そうしていただけると、私もうれしいです。
あなたが必要としてくれる限り私は、あなたの側にいます。
それが、私の喜びなのです。」 - ガーリット
- 「あなたの側にいる事が、私の喜びです。」
第17話
- ファラ
- 「ガ-リット。」
- ガーリット
- 「ファラ様、やはりここはおられました。
明日の女神クラヴィスの戦いを、心配しておられるのでしょう。」 - ファラ
- 「うん。でも、それだけじゃないの。
私に宿る女神ファーライトの魂が覚醒したら、どうなっちやうのかなって・・・。
ちょっとだけ、不安になってたんだ。
今こうやってガーリットと話してる私は、消えちやうのかなって。」 - ガーリット
- 「もし、女神ファーライトが覚醒し、その結果ファラ様が消えてしまう事があったら。
私は、女神ファーライトに戦いに挑むでしょう。
愛する女性、ファラ様、あなたを取り戻すために。」 - ファラ
- 「ガ-リット・・・。」
- ガーリット
- 「ファラ様、ご安心ください。どんな事になっても、この私がお救いします。
必ず・・・。」 - ファラ
- 「そうだね、ガーリットがいてくれれば、怖くないよね。
どんな時だって、ガーリットは私を助けてくれたんだから。
ありがとう、ガーリット。私何の心配もしないでがんばれるよ。
明日の戦いに勝って、一緒にお城に戻ってこよ。ガーリット。」 - ガーリット
- 「はい、ファラ様。」
- ガーリット
- 「この命に代えて、愛するあなたをお守りします。」
エンディング
- ファラ
- 「朝からずっと会議、会議。ちょっと、疲れちやったな。」
- ガーリット
- 「大丈夫ですか?ファラ様。
お疲れのようなら、次の会議は明日に回しましょうか?」 - ファラ
- 「ううん、大丈夫。ちょっと休憩して元気になったから。
みんな、国を良くしようとがんばってるんだもの。私も休んでられないよ。」 - ガーリット
- 「私にできる仕事であればすべて引き受けます。
ですから、どうぞごムリをなさらないように。
王国にとって、ファラ様はなくてはならない方ですから。」 - ファラ
- 「ありがとう。だけどそれは、ガーリットだって同じだよ。」
- ガーリット
- 「えつ?」
- ファラ
- 「私は女王をやっていられるのも、ガーリットがいてくれるおかげ。
ガーリットの手助けがなかったら、きっと私、まいっちやってたと思う。
王国だけじゃなく、私にとってもガーリットはなくしてはならない人なんだよ。」 - ガーリット
- 「もったいないお言葉です。ファラ様。」
- ファラ
- 「でも、重荷に感じる事はないからね。
他にやりたい事があったら、遠慮なく言ってね。
いつまでも、ガーリットをひとりじめしてちやいけないもんね。」 - ガーリット
- 「そんな事はありませんよ。
愛する女性にひとりじめされるのであれば、文句などありません。」 - ファラ
- 「ガーリット・・・。」
- ガーリット
- 「一生、あなたのお側にいさせてください。ファラ様。」
コメント