【夜会話】レオン

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不断様

ACT.01 プロローグ

エイナ
「ねえ・・・起きてよ・・・」
レオン
「う、む・・・」
エイナ
「起きなさーい!」
レオン
「・・・うおっ!?
・・・ここはどこだ? それに、この格好は?」
エイナ
「知らないわよ、そんなこと 私が聞きたいくらいだもん」
レオン
「・・・・・・」
エイナ
「君が気を失ったとたん 突然、こんなおかしな場所に引っ張りこまれちゃったの
多分、ノヴァとかいう子の仕業じゃないのかなあ?」
レオン
「ノヴァ・・・
そうだ! ノヴァは!?」
エイナ
「わかんないよ・・・ あれっきり、まるで姿を見せてくれないんだもん
もしかしたら、あのままどこかへ逃げちゃったのかもしれない・・・」
レオン
「だったら、なぜ追いかけようとしないんだ!?」
エイナ
「できないんだから仕方がないじゃない!?」
レオン
「・・・できない、だって?」
エイナ
「まわりを見てごらんなさいよ 追いかけようにも、これじゃどこにもいけないでしょ?」
レオン
「なんてこった・・・」
エイナ
「もう・・・なにがなんだか、全然わかんないよ・・・
目が覚めたら、いきなり知らない男の人の身体にとじこめられてて
化け物と戦わされたり・・・
おかしな連中を追いかけなくちゃならなくなったり・・・」
レオン
「・・・・・・」
エイナ
「ねえ! 教えてよ!? なんで、こんな目にあわなきゃならないの!?
私たち、これからどうなっちゃうのよ!?」
レオン
「・・・知らねえよ
俺のほうが聞きたいくらいなんだ」
エイナ
「なによ、その言い方・・・
すこしくらい、優しい言葉をかけてくれたっていいじゃない!」
レオン
「やつ当たりはやめてくれ 俺にかみついたって、なにもかわらないだろう」
エイナ
「・・・っ」
レオン
「(気休めを言ったところで手の打ちようがないのは本当のことなんだ・・・)」
エイナ
「君が・・・
君があの時、倒れなかったら もっと、ちゃんとノヴァの話を聞いていたら・・・
こんなことには・・・」
レオン
「俺のせいだっていうのかよ?」
エイナ
「だって・・・っ」
レオン
「俺じゃなくて、お前だったらあんなことにはならなかったって言うのかよ!?
絶対に大丈夫だったって断言できるのかよ!?」
エイナ
「ちが・・・っ!? わたし、私は、ただ・・・っ」
レオン
「・・・・・・」
エイナ
「ねえ・・・黙りこまないでよ・・・
お願いだから・・・なにか、しゃべってよ ねえ・・・っ」
レオン
「・・・・・・」
エイナ
「うう・・・っ、うっ、ううっ」
黙って背を向けたのは 別に、腹を立てたからじゃない
こわかったからだ
こんな時、泣いてる相手にどうしてやればいいのか 俺にはわからなくて・・・
しくじるのがこわくて、逃げたんだ
気休めを口にするなんて無責任なことはしたくなかったし
今の自分に、この状況を打破する力がないことは
いやってほどに痛感していたから
不安で泣きじゃくり続けるあいつの声が、胸をしめあげる
やりきれないつらさと 自分の無力さに歯がみしながら
この現実から逃げだすようにして 俺は、かたく目を閉じた・・・

ACT.02 そして若者は旅立つ

差し出された小さな手を握り締めて 俺は立ち上がる
胸いっぱいに満ちてくれる あたたかな、不思議な気持ちにとまどいながら
身振り手振りで、不器用だけど一生懸命に、俺たちの活躍を村の人に伝えてくれたリコ
驚きと感心の目を向ける村の人たちの様子が みょうに照れくさくて
つい、黙りこんでしまう
そういう視線を向けられるのには慣れてなくて・・・
記憶のない自分 普通じゃない俺たち
だが、そんな俺たちでも こうして、普通に人々とやっていくことができる
そう気づいた時、はじめて胸のつかえがとれた気がして
知らぬ間に、俺の口元はほころんでいた・・・
エイナ
「へへへ・・・」
レオン
「ご機嫌だな?」
エイナ
「うん、だって村の人たち、みんなすごく喜んでくれたもん
おいしいご飯までごちそうになっちゃったし・・・」
レオン
「まあ、たしかにうまいメシだったよな」
エイナ
「それに、私たちのことちゃんとわかってくれた
みんなの前で姿を変えても気持ち悪がられなかったのがすっごくうれしい!」
レオン
「リコのおかげだな
あいつが、俺たちのことを信用してくれたから村人も信用したんだろう」
エイナ
「そうだね
キミのいったとおりだったね」
レオン
「なにがだ?」
エイナ
「普通にしていればいい
そう言ったのは、キミじゃない」
レオン
「別に・・・根拠があったわけじゃない
気をつかうだけバカバカしいって思っただけだ
他人がどう思おうと、別に関係ないしな」
エイナ
「ふーん・・・
そのわりには、リコちゃんになつかれて、うれしそうにしてませんでしたっけ?」
レオン
「な・・・っ!?」
エイナ
「見直したよ? ちゃんと、優しいところもあるんだなあ、って」
レオン
「バカなこと言ってないでさっさと寝るぞ!
明日は、もっと徹底的にノヴァを捜すんだからな!」
エイナ
「・・・はーい」
ったく・・・俺のこと、からかって楽しんでるな・・・

ACT.03 意味ある存在

結局、そのまま俺たちはハンスの熱烈な押しに負けて・・・
告白成功の前祝い(?)につきあわされた
まったく、エイナの奴 これでうまく行かなかったらどうするつもりだ
これで、フラレたら責任取れんぞ・・・
でも・・・なにもしないでいるよりはたしかに、ずっといい
ウジウジなやんでるよりよっぽど前向きだ・・・
やがて、騒々しい宴も終わり・・・
あてがわれた部屋の中で俺は、「常夜の石」に声をかけた・・・
ユヅキが教えてくれた いくつかの新しい手がかり
そこから広がる、新たな道をあいつと一緒に確かめるために
エイナ
「あのさ・・・私が、こんなこというのもなんなんだけどさ・・・」
レオン
「ん?」
エイナ
「レオンって、もしかして好き嫌い多い?」
レオン
「・・・!」
エイナ
「ダメだよ? 子供じゃないんだから
せっかくのごちそうなのに残したら、ハンスさんに失礼じゃないの」
レオン
「・・・・・・」
エイナ
「よーし、これからはごはんの時には、私が表に出ることにしよう」
レオン
「な・・・っ!?」
エイナ
「ゼルニも、ドナドもアロットも、ぜーんぶパクパク食べちゃうからね」
レオン
「(カンベンしてくれ・・・)
・・・ご、ゴホン!
そんなことより、まずは今後のことを話しあおう」
エイナ
「・・・・・・」
レオン
「お前が言っていたとおり ユヅキからは、いろいろと聞くことができたな
「白夜」に「放浪者」 それに「あのお方」か」
エイナ
「うん
だけど、どれも今ひとつ要領を得ない話だよね
なんだか、あいまいにごまかされちゃってた気もするし・・・」
レオン
「だが、追いかけてみる価値はありそうだ
ユヅキが言うように「白夜」が人助けをする集団だというのなら
俺たちに意味のないことを教えたりはしないはずだ」
エイナ
「たしかに・・・
でも、ノヴァのことはどうするの?
あの子の居場所を見つければ それで、疑問は全て解決するかもしれないんだよ?」
レオン
「わかってるさ
だが、仮にノヴァを見つけて話を聞いたところで、それが本当に正しい答えなのか
今の俺たちに、どうやってそれを判断することができる?」
エイナ
「!」
レオン
「お前に言われて気づいたんだ
俺たちは、この世界のことを知らなさすぎる・・・
だから、まずは積まなきゃならないんだ
答えを見極めることができるだけの、知識と経験を」
エイナ
「・・・・・・」
レオン
「自ら、答えを求めて歩いていける者が「放浪者」なら・・・
なってみないか? 俺たちも」
エイナ
「え・・・」
レオン
「遠回りかもしれない だけど、歩いた道のりはムダにはならない
世界を知ることは きっと、自分自身を知ることにもつながる
俺は、そう思うんだ」
エイナ
「・・・・・・
そうだね・・・ レオンの言うとおりかもしれないね」
レオン
「エイナ・・・」
エイナ
「えへへっ、ちょっと圧倒されちゃった
やっぱ、男の子だね いざって時は、すごく頼もしいや」
レオン
「・・・・・・」
エイナ
「それじゃ、もう休もうよ 明日は、いっぱい歩くことになりそうだし」
レオン
「あ、ああ・・・」
ったく、ずるいよな・・・ 急に、女の子らしい顔なんか見せやがって・・・

ACT.04 眠らぬ者たち

リゼルドとピアはそう言い残して、去っていった
派手な立ち回りのツケだろう 一気に疲れがおしよせてきて
俺はしばらく、森の出口でへばっちまうハメになったんだ
これ以上の強行軍はあきらめ野宿の準備をしながら ふと、空をみた
この世界に、夜はない 空はいつも薄明るいままで 月も、星も、太陽も見えない
それらが存在するってことは誰もが知っているのに
本当に見たことのある者は一人もいない
そんなことを思い返しているうちに、疑問が浮かんできて
「常夜の石」を手に、俺はあいつに呼びかけていた
思い過ごしですませるには無理がありすぎる疑問をもてあまして・・・
エイナ
「めずらしいね キミのほうから積極的に呼んでくれるなんて
もしかして、一人で野宿がさびしくなっちゃったとか?」
レオン
「バカ言うなよ お前じゃあるまいし」
エイナ
「・・・むむっ!?」
レオン
「そんなことよりお前の意見を聞きたいんだ」
エイナ
「・・・ふーんだ!」
レオン
「(やれやれ・・・)
悪かった、エイナ 気にさわったんならちゃんとあやまる
だから、聞いてくれ」
エイナ
「うんうん、わかればいいの
で、なにを相談したいの?」
レオン
「「迷いの森」のことさ ピアが言っていただろう?
自分で出口を見つけることができない人には、
あの森は、やっぱり「迷いの森」のまま・・・ってな」
エイナ
「うん」
レオン
「もしかすると、あの森はなにかを試すために用意されたものじゃないのか?」
エイナ
「試すって、なにを?」
レオン
「森を通ろうとする者をさ」
エイナ
「えーっ!?
ぷっ・・・あははははっ!!」
レオン
「な、なんで笑うんだよ!?」
エイナ
「だって・・・それって、絶対おかしいよぉ
そうだとしたらさ いったい、なんのためにそんなことするのよ?」
レオン
「それは・・・」
エイナ
「考えすぎだよ、レオン
そりゃあ、私だって時々、変だなあって思うこともあるよ?
ノヴァも、ファイファーも ユヅキさんに、ピアちゃん リゼルドさんも・・・
みんな、みんなもったいぶった言い方ばっかりするから
試験を受けてる気分になっちゃうけどさ
それは、この世界の決まりがそうなってるからってだけのことで・・・」
レオン
「決まりって、なんだ?
それは、誰が決めたんだ!?」
エイナ
「それは・・・っ
・・・・・・」
レオン
「・・・・・・
わりぃ・・・なんか、かえって不安にさせちまったな・・・」
エイナ
「ううん・・・」
レオン
「わからないことだらけだから 俺たちは、その答えを探しているんだもんな・・・」
エイナ
「きっと、もうすぐわかるよ!
この世界のことも なくしちゃった、私たちの記憶のことも
そしたら、きっと今のもやもやした気分もすっきりするって!」
レオン
「ああ、そうだよな」
そうだと・・・いいんだがな・・・

ACT.05 聖女キサナ

ベッドに横たわってもなかなか寝つけなかった
無理もない いっぺんに、これだけたくさんのことがあったんだ
キサナとの出会い 人に自立をうながそうとする「白夜」という考え方
それを余計なお世話だと笑い飛ばしてしまうベクサーとの戦い
どっちが正しいのか 正直、俺にはわからない
ただ、なんとなく どちらも正しくて、間違いでもあるような気がして・・・
あいつは・・・どう思ってるんだろう?
それが知りたくて俺は「常夜の石」に呼びかけた・・・
エイナ
「うーん・・・」
レオン
「難しすぎる質問か?」
エイナ
「いや、そうじゃなくてさ
キミに言われるまで 私、そんなこと考えもしなかったからさ
あはは・・・」
レオン
「・・・・・・」
エイナ
「な、なによう!? 普通はそうでしょ!?
だいたい、考え方なんて それぞれ違っていて当たり前なんだもん
正しくても納得できなければそれは全部、その人にとっては間違った意見でしかない
そうでしょ?」
レオン
「たしかに・・・
(それが苦手だから、あまり俺は人に接することが好きじゃないんだし・・・)」
エイナ
「だけど、やっぱり私はキサナさまの考え方のほうが好きだな・・・
同じ、おせっかいでもその先になんにも見えないベクサーたちのやり方より
なにかを積み上げようと努力していくほうがずっといいって思うもん」
レオン
「かもな・・・」
積み上げてみて、はじめてそれが正しかったかどうかがわかるんだろうしな・・・

ACT.06 抗いし者

驚く間もなく、思いきりぶちのめされていた
暗転していく視界の奥で、またしてもノヴァの姿が遠ざかっていく
気づいた時には・・・
一筋の光さえとおさない闇の壁に、道はふさがれてしまっていた
まるで、ここから先には踏み込ませない、と警告するかのように・・・>
レオン
「また・・・ 逃げられちまったな」
エイナ
「悪いのはキミじゃないよ いきなり出てきたあの魔物だよ!
まったく・・・
なんで、あんなところに出しゃばってくるのよ もぉ・・・っ!」
レオン
「・・・・・・」
エイナ
「だけど、あの闇の壁 あのままにしておいてよかったのかな?」
レオン
「どうにかしようにも剣でも、召喚術でも歯が立たなかった
俺たちの手にはあまる代物だ」
エイナ
「でも、ピアちゃんやユヅキさんたちならもしかして・・・」
レオン
「だったら、どうしてキサナに報告する時に黙っていたんだ?」
エイナ
「それは・・・っ」
レオン
「わかってるさ 多分、俺と同じ理由だ
「白夜」に関わるな、ってノヴァに言われたこと気にしてるんだろう?」
エイナ
「うん・・・」
レオン
「光の正体がノヴァだったことを報告しただけで
リゼルドもオーレルも動揺してたからな
言わなくて正解だ」
エイナ
「イヤだよね・・・なんか・・・
ついさっきまで信用していたはずの人たちのことを
ささいな言葉ひとつだけで 急に、疑っちゃうなんて
今の私は、ノヴァのことも「白夜」のみんなのことも信じられなくなっている
最低だよ・・・」
レオン
「自分を責めるな 誰にだって、そういう時はある
そのたびに自分を見つめ直して間違っていたかどうかをたしかめるんだ
そうして、強くなっていくんだ」
エイナ
「レオン・・・」
レオン
「そもそも、お前のとりえはなんでも前向きに考えて深刻にならないことだろ?」
エイナ
「・・・むむっ!?」
レオン
「さっさと寝て、忘れちまえ 目が覚めりゃあ、きっとケロッとしてるはずさ」
エイナ
「・・・むむむむむっ!!
レオンの・・・っ ぶぁかぁぁぁぁっ!!」
(チャキッ!)
レオン
「のわ・・・っ! ちょっと待てっ!? 剣は、剣はよせえぇっ!?」
やれやれ・・・ コレで少しは元気になってくれるかな・・・

ACT.09 聖女変遷

エイナ
「・・・っく、ううっ うっ、うう・・・っ」
レオン
「泣くな・・・」
エイナ
「だっ、て・・・っ」
レオン
「泣いたら、ダメなんだ・・・ そうじゃなきゃ・・・
キサナが、哀れすぎる・・・」
エイナ
「レオン・・・っ」
レオン
「・・・っ」
エイナ
「ううっ、う・・・っ うあ、ああぁぁぁ・・・っ!」
レオン
「エイナ・・・」
エイナ
「わたし・・・っ、ぜったい ゆるさ、ない・・・っ!
エグゼナを・・・っ、絶対にゆる、さない・・・っ!!」
レオン
「追いかけよう・・・ あいつが「転生の塔」にたどり着く前に・・・
ユヅキから引きはがしてキサナとの約束を守るんだ!!」

ACT.10 転生

レオン
「全部、思い出した・・・
俺たちに起こったこと どうして、ひとつの身体にふたつの心があるのかも」
エイナ
「私たちは「転生の塔」にたどり着き、そこでエグゼナに襲われて
そして、私は・・・エグゼナに捕らわれたんだ
同化される寸前、かろうじてノヴァの力で、意識だけを助けてもらったんだ」
レオン
「そして、俺は・・・お前の意識を受け入れた
放っておけば、拡散して消えてしまう、お前の存在をつなぎとめるために」
エイナ
「でも、それはとても危険でノヴァにさえ予測のつかない無茶な行為だった」
レオン
「俺たちの存在は不安定となり 消滅こそ、まぬがれたがその記憶は混乱してしまった」
エイナ
「そして、私たちを逃がすため ノヴァはエグゼナに捕まった」
レオン
「必死の思いで分身を飛ばして やっと見つけだした俺たちは なにもかも忘れちまってて」
エイナ
「その間に、エグゼナもまた より強大な魔物へと変わってしまっていた・・・」
レオン
「・・・・・・」
エイナ
「・・・・・・
どうする、レオン?」
レオン
「どうする、って・・・」
エイナ
「最初に戦った時でさえ 私たちは、エグゼナに手も足も出なかった
まして、今のエグゼナはキサナさまの力を身につけてもっと手強くなっちゃてる
勝ち目は無いかもしれないよ?」
レオン
「わかってるさ・・・
けど、それでもな・・・
このまま、エグゼナを放ってはおけない!」
エイナ
「レオン・・・」
レオン
「ここで、あきらめたら俺たちが・・・
いや、俺たちだけじゃない
キサナや、ノヴァ 「白夜」のみんなやこの世界の大勢の人たちの
たくさんの「想い」が全部意味の無かったものになる
そんなふざけたことは俺は絶対に許さない!」
エイナ
「でも・・・」
レオン
「それに、な
俺は、エグゼナからお前の本当の身体を取り戻さなきゃいけない」
エイナ
「!」
レオン
「いつまでも、不自由でいさせたくない だから・・・」
エイナ
「ごめんね・・・
私のせいだよね? 私、レオンに迷惑ばかりかけちゃって・・・」
レオン
「それは違う!?
迷惑だなんて、俺はそんな一度も言ってないだろう!?」
エイナ
「え?」
レオン
「迷惑だなんて、そんなこと誰が思ったりするかよ!?
全部、俺が望んだんだ!! そうしたいって思ったからやってきたことなんだ!!」
エイナ
「レオン・・・」
レオン
「泣かせたくなかったんだよ
エイナには、どんな時でも笑っていてほしかったんだ
それが、俺にとってすごく必要なことだったから」
エイナ
「レオン・・・」
レオン
「エイナがいてくれたから 俺は、俺でいられたんだ
ワケのわからないことばかりで ヤケになって、投げだそうかと思いかけた時も
お前の言葉で、何度も救われた
勝てないはずの戦いを 必死の思いでくぐり抜けてこられたのは
お前のことを守りたい そう思うことで、最後まであきらめなかったからだ!
迷惑なんかじゃない・・・ 助けられてたんだ・・・」
エイナ
「・・・・・・」
レオン
「それに、お前がエグゼナに捕らわれた理由も、俺をかばったせいじゃないか?
迷惑をかけてるのは俺だ エイナじゃない・・・」
エイナ
「・・・・・・」
レオン
「エイナ?」
エイナ
「迷惑だなんて、そんなこと 勝手に決めつけないで!?
全部、私が望んだことよ! そうしたいって思ったからやってきたことだもん!!」
レオン
「エイナ・・・」
エイナ
「君がいなかったら きっと私、いつまでも泣きじゃくってたと思う
キミが守ってくれるってわかったから、私は笑っていられたんだもん!?
すごく・・・ うれしかったから・・・」
レオン
「・・・・・・」
エイナ
「あ・・・う・・・
!?」
レオン
「・・・・・・」
エイナ
「くるしいよ? レオン・・・」
レオン
「・・・・・・」
エイナ
「レ、オ・・・っ
・・・・・・」
レオン
「エイナ・・・」
エイナ
「いいよ・・・ 言わなくたって・・・
言葉じゃなくても・・・ わかるもの」
レオン
「それでも・・・ 伝えたいんだ・・・
好きだ・・・
手放したくない・・・」
エイナ
「うれしい・・
ずっと・・・ こうしていたいよ・・・」
レオン
「エイナ・・・」
エイナ
「レオン・・・」
気づく前から、求め続けていたのかもしれない
自分とは、まるで違う存在 だからこそ、必要だったんだ
空気のように当たり前だけど けして、欠くことはできない
それぐらい大切な存在だから
何度でも、きっと変わらない
当たり前のように繰り返す そして、もっと好きになる
反復なんかじゃなくて それが、俺にとっての真実
心配はいらない・・・ 最後まで・・・
俺が、守り抜いてみせる!

エンディング

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