第9話 まだ見ぬ故郷
- ルウ
- 「ふーん・・・ 今の召喚師ってそんな風に組織に属するのが普通なんだ?」
- トリス
- 「あたしやネスのいる蒼の派閥は、召喚術を純粋に学問として勉強するための機関で
ミニスのいる金の派閥ってのは、召喚術を商品として利益を得るための集まりなのよ」 - ルウ
- 「どっちにしてもルウにはあまり興味がないなあ・・・
亡くなったおばあさまから教わったんだけど
召喚師というものは 世の中に関わるべき存在じゃないんだって」 - トリス
- 「どうして?」
- ルウ
- 「扱う力が、あまりに大きすぎるから
強い力を持つ者は いつか、その力を使う誘惑に勝てなくなる
たとえ、本人が誘惑に耐えても、周りの人間がそれを放っておくはずがないもの
そうでしょう?」 - トリス
- 「それは・・・」
- ルウ
- 「だから、ルウはここで一人で暮らしてる
他の誰にも迷惑をかけないためにアフラーンの一族はずっとそうしてきたの
召喚師とは本来 そうあるべきものだと思うから・・・」 - そうなのかもしれない だけど・・・ それで、ルウは本当にいいの?
第10話 封印の森にて
- ルウ
- 「森の中にいる悪魔の姿を見たのは、ルウも今日が初めてだったんだけど・・・
思っていた以上に凶暴だったわ。こうして無事でいられるのが不思議なくらい」 - トリス
- 「うん、そうよね
追いかけ回された時はもうダメかと思ったもの・・・」 - ルウ
- 「それなんだけどね
あの場にいた全員が 悪魔に追いかけられたわけじゃないのよ」 - トリス
- 「へ?」
- ルウ
- 「奴らが追ったのは キミとアメル、それにネスティみたいなの」
- トリス
- 「偶然、じゃないの?」
- ルウ
- 「偶然じゃないわ! だって・・・
他のみんなを追ってた悪魔たちも、途中できびすを返して
キミたちの逃げた方角に向かったのよ・・・ それでも、偶然だっていえる?」 - トリス
- 「そんな・・・」
- ルウ
- 「アメルが狙われたのはわかるわよ 結界を破るきっかけを作ったんだから
だけど、キミやネスティがどうして狙われたのかは、ルウにもわからないの
なにか心当たりとかないの?」 - 心当たりだなんて いきなり、そんなこと言われても・・・
第11話 処刑台の騎士
- ルウ
- 「禁忌の森ほど恐ろしい場所はない って思っていたけど
森の外のほうが よっぽど物騒な気がしてきたわ」 - トリス
- 「そりゃ、いきなり戦争してる場面に出くわしたからだって・・・」
- ルウ
- 「でもっ、あんなにたくさんの人をまとめて見たのって初めてだったのよ
街に行けば、もっとたくさんの人がいるわけでしょう?」 - トリス
- 「まあ、そうだけど」
- ルウ
- 「あーっ、どうしよう? 考えただけでめまいがしそうだわ」
- トリス
- 「どうしようって 別に、普通にしてればいいんだけど・・・」
- ルウ
- 「うーん・・・」
- なんだか変な具合に緊張してるけど大丈夫かなあ??
第12話 絶望の先へと
- ルウ
- 「ねえ、トリス ネスティは前に言ってたわよね
キミたちが属している派閥ってところではヒョウイ召喚術はよく思われてないって」 - トリス
- 「うん、たしかに言った」
- ルウ
- 「だとしたら やっぱりあの召喚師たちもルウと同じで
どこかにひっそりと暮らしてた召喚師ってことなのかしら?」 - トリス
- 「そう考えるのが自然なのかもね
以前、あたしの先輩たちが「無色の派閥」って連中と戦ったけど
そいつらは、派閥にはまったく知られてない地下で活動する召喚師の集まりだったのよ
召喚術の力で、世の中を思いどおりにしようとするためにね」 - ルウ
- 「ルウの一族とは まったく反対の目的で隠れてたってことね」
- トリス
- 「キュラーたちも そういった連中と同じなんじゃないのかな」
- ルウ
- 「いずれにしたって あの人たちのやり方は同じ召喚師として許せないな・・・
ううん、それ以前に人として間違ってるよ」 - トリス
- 「ええ、そうよね あたしもそう思うわ」
- ルウの言うとおりね あいつらをこのまま放っておくわけにはいかないわ
第13話 祭りの夜
- ルウ
- 「お祭りなんていうのは 本当なら、派手にやるものじゃないわ
きちんと儀式を守って おごそかに行ってればそれでいいのに
派手なパレードや出店なんて、必要ないってルウは思うよ・・・」 - トリス
- 「だったら、ルウは家で留守番してる?」
- ルウ
- 「い、今のはあくまで ルウ個人としての考えであって・・・
街のお祭りがどんなものか、見てみるのは勉強になるから・・・
それに、せっかく誘ってくれたんだもの 断るのも失礼でしょ?」 - トリス
- 「(やれやれ・・・素直に、行きたいって言えばいいのに・・・)」
- ルウ
- 「うあ・・・」
- トリス
- 「(ふふふ、あんなこと言ってたくせにすっかり夢中になっちゃって)」
- ルウ
- 「トリス あのお店は、なに?」
- トリス
- 「あれは、アメを火であぶって好きな形に細工して売ってくれる屋台よ」
- ルウ
- 「それじゃ、こっちで人がたくさん集まってるのは???」
- トリス
- 「手品の大道芸かな? ほら、帽子の中からウサギが出てきた」
- ルウ
- 「すごいなあ・・・ 呪文も魔力もなしで召喚しちゃうなんて!」
- トリス
- 「いや・・・ そうじゃなくて・・・」
- ルウ
- 「ふう・・・ なんだか、すっごく疲れちゃったわ」
- トリス
- 「そりゃ、あれだけはしゃぎ回ってたら当たり前よぉ」
- ルウ
- 「あ、あれは・・・ ちょっと、真剣に観察してただけよ」
- トリス
- 「観察ねえ・・・」
- ルウ
- 「ななっ、なぁに? その疑わしげな視線は 本当だって・・・」
- (花火の音)
- ルウ
- 「・・・きゃっ!
い、今のって いったい、なにっ!?」 - トリス
- 「今のが花火だよ 火薬を使ってあげているのよ
ほら、またあがるわ?」 - ルウ
- 「うあ・・・ キレイ・・・」
- トリス
- 「うん、こんなに盛大な花火は、あたしも初めて見るわね・・・」
- ルウ
- 「ルウね、キミと一緒にお祭りを見物してみて 気づいたことがあるの
アフラーンの一族が森に隠れていた間にも 世の中はどんどん変わってるんだって
本で知識を持ってても実際に見て、触れて 確かめないと
わからないことはいっぱいあるんだって すごく思った」 - トリス
- 「ええ、それはあたしにもよくわかるわ
旅に出て、初めて知ったことって あたしもたくさんあったから」 - ルウ
- 「ひょっとしたら ルウの一族がしてきたことって、間違ってたのかもね」
- トリス
- 「・・・え?」
- ルウ
- 「召喚師が普通の人々の暮らしに介入するのは やっぱり違うとルウは思うけど・・・
だからって、世の中と関わりを断とうとしたのは、間違ってたのかもしれないわ
だって・・・ それって、ある意味 現実から逃げてるのと同じだもの」 - トリス
- 「ルウ・・・」
- ルウ
- 「あ~あ! なんだか、すごく損しちゃった気分かなあ
もっと早く気づいてたら、今日みたいな楽しい事、たっくさん味わえたのにね」 - トリス
- 「なら、今までのぶんもまとめて、これから楽しめばいいじゃない
変に構えたりしないで興味を感じたことには素直になってね?」 - ルウ
- 「うん・・・ そうだね・・・」
第14話 確かな想い
- ルウ
- 「あれからすこし考えてみたんだけど
おじいさんが結界を超えて森に入ったっていう話、心当たりが見つかったの」 - トリス
- 「心当たりって?」
- ルウ
- 「最初にあった時に話したよね?
森がざわついていて 誰かが出入りしてるみたいだって
ルウのおばあさまも あれと同じような体験をしたことがあるのよ
ほら、時期的に考えてみると・・・」 - トリス
- 「それが爺さんたちだったって、可能性があるってこと!?」
- ルウ
- 「うん、どうやって中に入ったのかは謎のままだけどね」
- トリス
- 「うーん・・・」
- あたしたちが知らない方法があるのかもしれないなわね・・・
※原文ママ
第16話 縛鎖を断つもの
- ルウ
- 「ちょっと、自信がなくなっちゃったかも」
- トリス
- 「なにが?」
- ルウ
- 「あれだけ近くで暮らしてたのに、ルウたちはあの森について、結局なにもしらなかった
そう考えるとね・・・」 - トリス
- 「しょうがないと思うわ あれだけ厳重に隠されていた秘密だったもの」
- ルウ
- 「そこなのよね・・・ また、不思議なのは」
- トリス
- 「へ?」
- ルウ
- 「童話とかになった話は いったい、どうやって広まったと思う?
誰かがわざと広めたとしか、考えられないとルウは思うの」 - トリス
- 「当時の召喚師が真実を隠すために、広めたんじゃ・・・」
- ルウ
- 「それにしては、人の興味をかき立てるようにできすぎてるよ あれは・・・
いったい、どうしてそんなことをしたのかしら???」 - ルウって、結構 気にすると止まらない性分だものねぇ・・・
第17話 影は歌う
- ルウ
- 「こもん召喚師って どういう意味?」
- トリス
- 「顧問召喚師ってのは 金の派閥の召喚師がよくやってる仕事よ
権力者たちに召喚術の腕を売り込んで 様々な事業に力を貸す代わりに
政治的な地位や報酬を手に入れるのよ・・・ そう、ネスが言ってた
ファミィさんもファナンに雇われている顧問召喚師なのよ」 - ルウ
- 「ふーん・・・
じゃあ、レイムって召喚師も、金の派閥の一員なの?」 - トリス
- 「それは・・・ 違うんじゃないのかな」
- ルウ
- 「当然、キミたちのいる蒼の派閥の人間でもないんだろうし
うーん・・・ ガレアノたちといい
派閥に属していない召喚師って、結構いるのかもしれないわね」 - 言われてみれば、そうかもしれないわね
第18話 誰がための剣
- ルウ
- 「うーん・・・ 本当にびっくりよね」
- トリス
- 「まだ、ファミィさんが使った召喚術について感心してるの?」
- ルウ
- 「いいじゃない
おばあさまの教えしか知らないルウには 他の人の召喚術を見ることは勉強になるの」 - トリス
- 「なるほど・・・」
- ルウ
- 「召喚師の知識ってのは家ごとに門外不出のものなんだから
こうやって、常に探求心をもつのが大事って習わなかったの?」 - トリス
- 「まあ、たしかに 派閥の違う召喚師にはそんな感じだけど
蒼の派閥同士だったら今はそれほど秘密主義には徹してないのよ」 - ルウ
- 「うそっ!?」
- トリス
- 「本当だってば」
- ルウ
- 「ううーん・・・ 理解できない・・・」
- 昔ながらの召喚師からすれば やっぱり派閥はおかしな所だってことなのかしら?
第19話 デグレアの闇
- トリス
- 「ねえ、ルウ? 前々から疑問に思っていたんだけどさ」
- ルウ
- 「ん?」
- トリス
- 「外の世界を勉強するのなら、あたしたちについて回るよりも
ギブソン先輩たちのとこで、本を読んだりしたほうが早いんじゃないの?」 - ルウ
- 「わかってないなぁ?
ルウが、キミたちについて回っているのは 本では得られない知識を得るためなのよ
まさか、観光気分とか思っていたんじゃないでしょうね・・・?」 - トリス
- 「(違ったの!?)」
- ルウ
- 「ま、いいけどね 別に・・・」
- トリス
- 「あ、あのねっ! その、本では得られない知識っていうのは
たとえば、どんなものがあるのかな?」 - ルウ
- 「そうね・・・ 一番、ルウが興味深いと思っているのは
やっぱり、人間観察をすることかしらね?
ルウはほら、生まれた時からずっと、一族の中で育ってきたから
他の人の考え方とか 見てるだけで、すごく面白いし、ためにもなるの」 - トリス
- 「ふーん・・・」
- ルウ
- 「中でも・・・ トリス? キミを観察してるのが一番、面白いかな」
- トリス
- 「へ?あたしっ!?」
- ルウ
- 「うん、だって ちっとも言動が一貫してなくてバラバラなんだもん
すっごく興味あるよ?」 - トリス
- 「あ、あははは・・・」
- そんなに、珍妙な行動してるのかなあ・・・ あたしって???
第20話 知の略奪者
- ルウ
- 「なんだか、大変よね 派閥に属するのって
任務っていうの? それで、行動を制限されてるみたいだし
今日だってルウたちを連れていってくれたなら
キミたちだけに苦労させなかったのに?」 - トリス
- 「返す言葉がないわ ホント・・・」
- ルウ
- 「でも、見ていてわかったことがあるの
蒼の派閥の召喚師も 金の派閥の召喚師も
ルウたちみたいに世間から遠ざかってた召喚師より、ずっとたくましいよね
やってることには ちょっと首をかしげることも多いけど
そこは、素直に見習うべきかなって思うもの」 - トリス
- 「そっか・・・」
- ルウ
- 「でも、どうしてふたつに別れてなきゃいけないのかしらね
意見の違いなのはわかるけど・・・
エルゴの王の時代みたいに、召喚師が力をあわせてたほうが
もっと、もっと住みやすい世の中になると思うんだけどな ルウは・・・」 - トリス
- 「ええ、あたしもそう思うわ」
- こういう非常時だけでなく もっと派閥同士で協力できるといいんだけどね・・・
第21話 メルギトスの嘲笑
- ルウ
- 「おばあさまから聞いたことがあるわ
ルウたちが召喚術で使役してる悪魔たちは 本来の力を誓約で抑えられてるって
だけど あのメルギトスたちはそうじゃない・・・」 - トリス
- 「自分自身の意志でこの世界にやって来て封印されていただけの悪魔だものね」
- ルウ
- 「でも、おかしいよね?
それだけの力があるのなら、デグレアなんか利用しなくたって
自分の力だけでリィンバウムを支配できると思うのに」 - トリス
- 「それは、あいつが人間の心をもてあそぶのが好きだからってことじゃないの?」
- ルウ
- 「うん、それもわかるわ
だけど、ルウはね もしかしたら、そこにあいつの弱点があるんじゃないかと思うの」 - トリス
- 「弱点・・・
ルウ、そんなことまで考えていたんだ・・・」 - ルウ
- 「当たり前でしょう? こわがってても、奴らは攻めてくるんだもの
だったら、勝つための方法を見つけなくちゃダメじゃない?」 - そうよね・・・ こわがっていたって仕方ないもんね!
第22話 真なる罪人(好感度・大)
- ルウ
- 「今の状況って、まるで伝説の再来みたいだね
調律者とライルの一族 天使アルミネ・・・
それに召喚師たちが力をあわせて、大悪魔メルギトスと戦う
ルウ、ちょっとドキドキしてるよ」 - トリス
- 「伝説のとおり、勝てるかどうかは、ちょっと自信ないけどね」
- ルウ
- 「トリス・・・?」
- トリス
- 「あたしたちの使う召喚術は昔の召喚師たちよりも劣っているみたいだし
勝負を決めた召喚兵器だって、今度はないわ あったとしても、使う気もない・・・
あはは、伝説の再来というには、ちょっと分が悪そうね?」 - ルウ
- 「でも・・・新しく、手に入れた力だってあるじゃない?」
- トリス
- 「え?」
- ルウ
- 「信じるって心
それぞれの都合だけで戦ってた、昔の人たちとは違って・・・
今のキミたちはちゃんと、信頼しあうことができる
それが派閥の垣根を壊し、たくさんの味方を作ったんじゃない?」 - トリス
- 「ルウ・・・」
- ルウ
- 「ルウは、信じるよ キミが絶対、勝つって
だって、伝説はただ繰り返されるだけじゃなくて、変えていくものだもの!」 - トリス
- 「変えていくもの・・・」
- ルウ
- 「なにもかも終わったら ルウ、あの森を出るわ
もっともっといろんなことを知って自分を変えたいもの」 - トリス
- 「うん、ルウだったらきっと、今より素敵に変われると思うの」
- ルウ
- 「ありがと・・・
その時には、色々と面倒みてよね?」 - トリス
- 「ええ、約束するわ」
エンディング(好感度・大)(大樹 ネスティVer.)
- 戦いは終わった・・・
源罪の嵐によって リィンバウムに混乱と破壊をもたらそうとしたメルギトスの最後の企みは
彼の命がけの行動によって完全に潰えたのだ・・・
禁忌の森に隠されていた忌まわしき召喚兵器たちは永遠に抹消されて
そこには、今・・・一本の巨木がそびえている
聖なる大樹
人々が、その樹のことをそう呼ぶようになってから
二度めの季節が・・・巡ろうとしていた・・・ - ~聖地の森~
- ルウ
- 「・・・トリス?
まったく・・・ ぼーっとしてたら頭の中があったまってとけちゃうわよ」 - トリス
- 「ごめん、ごめん」
- ルウ
- 「せっかく遊びにきてあげたのに、これじゃつまらないよ」
- トリス
- 「うん・・・」
- ルウ
- 「ま、気持ちはわかるんだけどね・・・
ねえ、散歩しない?
外の空気を吸ったらすこしは気分が・・・」 - トリス
- 「ええ、そうね・・・」
- ルウ
- 「早いものよね・・・
あれから、もう 季節がふたつも巡っていったなんて・・・」 - トリス
- 「あの戦いで荒れ果てた街とかも 今では、すっかり元に戻ったんでしょう?」
- ルウ
- 「うん、そうね 前と同じままじゃないけれど・・・
街の人たちは、みんな普通に暮らしてるよ」 - トリス
- 「そっか・・・」
- ルウ
- 「派閥同士の交流会に招待された時にね ギブソンさんたちと会ったんだけど
キミのこと すごく心配してたよ たまには、顔を見せてあげなくちゃ」 - トリス
- 「ええ、わかってるわ 本当はこんなこと いつまでもしてちゃいけないって・・・
アメルみたいにあたしも、前向きになって生きないと
ネスにさ・・・ 叱られるもんね」 - ルウ
- 「うん・・・
そうそう! ゼラムで思い出したわ
パッフェルさん ついに、自分のお店を出しちゃったのよ」 - トリス
- 「ホントに!?」
- ルウ
- 「地道に稼いだ貯金と バイトの経験がものをいったみたいね
ケーキの味のほうも最高だったし・・・」 - トリス
- 「ルウ・・・ よ・だ・れ」
- ルウ
- 「あ・・・っ? あははは・・・っ
あはははははっ!」 - ネス、聞こえる?
あなたのおかげで、あたしたちはこうして生きているわ・・・
ネスが言っていたとおり 人間は、やっぱり嘘つきで自分勝手だけど・・・
でも、昨日とは違う よりよい明日をめざして生きようとしている
だから、あたしも信じていいよね
いつかきっと・・・誰も悲しまずにすむ未来が この世界におとずれるって
だから・・・ずっと、ずっと この場所から、あたしたちを見守っていてくれるよね? - ルウ
- 「今度は、一緒に食べに行こうね」
- トリス
- 「うん・・・」
- ルウ
- 「そろそろ戻ろうか? なんだか、風 強くなってきたし」
- トリス
- 「ねえ、ルウ・・・」
- ルウ
- 「なぁに?」
- トリス
- 「ありがとう・・・ 貴女がいてくれて あたし、うれしいよ」
- ルウ
- 「・・・バカね そんなこと当たり前じゃない」
- ルウはね・・・キミのそうやって笑ってる顔が見たくて ここに来るんだよ?
エンディング(好感度・大)(大樹 アメルVer.)
- 戦いは終わった・・・
源罪の嵐によって、リィンバウムに混乱と破壊をもたらそうとしたメルギトスの最後の企みは
彼女の命がけの行動によって完全に潰えたのだ・・・
禁忌の森に隠されていた忌まわしき召喚兵器たちは永遠に抹消されて
そこには、今・・・一本の巨木がそびえている
聖なる大樹
人々が、その樹のことをそう呼ぶようになってから
二度めの季節が・・・巡ろうとしていた・・・ - ~聖地の森~
- ルウ
- 「・・・トリス?
まったく・・・ ぼーっとしてたら頭の中があったまってとけちゃうわよ」 - トリス
- 「ごめん、ごめん」
- ルウ
- 「せっかく遊びにきてあげたのに、これじゃつまらないよ」
- トリス
- 「うん・・・」
- ルウ
- 「ま、気持ちはわかるんだけどね・・・
ねえ、散歩しない?
外の空気を吸ったらすこしは気分が・・・」 - トリス
- 「ええ、そうね・・・」
- ルウ
- 「早いものよね・・・
あれから、もう季節がふたつも巡っていったなんて・・・」 - トリス
- 「あの戦いで荒れ果てた街とかも今では、すっかり元に戻ったんでしょう?」
- ルウ
- 「うん、そうね 前と同じままじゃないけれど・・・
街の人たちは、みんな普通に暮らしてるよ」 - トリス
- 「そっか・・・」
- ルウ
- 「派閥同士の交流会に招待された時にね ギブソンさんたちと会ったんだけど
キミのことすごく心配してたよ たまには、顔を見せてあげなくちゃ」 - トリス
- 「ええ、わかってるわ 本当はこんなこといつまでもしてちゃいけないって・・・
ネスみたいにあたしも、前向きになって生きないと
アメルだって・・・悲しむもんね」 - ルウ
- 「うん・・・
そうそう!ゼラムで思い出したわ
パッフェルさん ついに、自分のお店を出しちゃったのよ」 - トリス
- 「ホントに!?」
- ルウ
- 「地道に稼いだ貯金とバイトの経験がものをいったみたいね
ケーキの味のほうも最高だったし・・・」 - トリス
- 「ルウ・・・ よ・だ・れ」
- ルウ
- 「あ・・・っ?あははは・・・っ
あはははははっ!」 - アメル、聞こえる?
あなたの愛したこの世界は今もこうして息づいてる
相変わらず、あたしたちは不器用な生き方しかできないみたいだけど・・・
でも、あなたは言ったよね
人間は自分自身の力だけで変われるんだって・・・
そんな人間のことが愛しいって・・・
だから、あたしも信じるわ
いつかきっと・・・誰も悲しまずにすむ未来がこの世界におとずれるって
だから・・・ずっと、ずっと この場所から、あたしたちを見守っていてね
ねえ アメル・・・ - ルウ
- 「今度は、一緒に食べに行こうね」
- トリス
- 「うん・・・」
- ルウ
- 「そろそろ戻ろうか? なんだか、風 強くなってきたし」
- トリス
- 「ねえ、ルウ・・・」
- ルウ
- 「なぁに?」
- トリス
- 「ありがとう・・・ 貴女がいてくれてあたし、うれしいよ」
- ルウ
- 「・・・バカね そんなこと当たり前じゃない」
- ルウはね・・・キミのそうやって笑ってる顔が見たくて ここに来るんだよ?
ルウ “お菓子たべたい”
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