自由行動時会話・ラトリクス

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スターライト様

第4話 海から来た暴れん坊

機界集落(機霊ルート)

マルルゥ
「ここがロレイラルのみなさんが暮らしている、機界の集落なのです
「ラトリクス」って名前なのですよ」
レックス
「(機界ロレイラルの集落「ラトリクス」・・・)
しかし、すごいな
俺が暮らしてた帝都ウルゴーラにもこれほどの規模の建造物は無かったよ」
マルルゥ
「ここのみなさんは工作が、とーっても得意なのですよ」
機械
「01DFAC・・・」
マルルゥ
「ほら、こっちでも?」
機械
「ABOCDD・・・」
マルルゥ
「あっちでも、ね?」
レックス
「(壊れかけた建物を補修してるのか)
なあ、マルルゥ あれは?」
機械
「・・・・・・」
マルルゥ
「ああ、あれはゴハンを食べてるのですよ」
レックス
「ご飯だって???」
マルルゥ
「機界のみなさんはビリビリや、黒い水をゴハンにしてるです
あそこに行けば いつでも、好きなだけゴハンがもらえるです」
レックス
「(補給のための施設ってことか・・・)」
マルルゥ
「ここの護人さんはメガネさんですね
さっき会ってますから たずねる必要はありませんですね」

機界集落(鬼獣ルート)

マルルゥ
「ここがロレイラルのみなさんが暮らしている、機界の集落なのです
「ラトリクス」って名前なのですよ」
レックス
「(機界ロレイラルの集落「ラトリクス」・・・)
しかし、すごいな
俺が暮らしてた帝都ウルゴーラにもこれほどの規模の建造物は無かったよ」
マルルゥ
「ここのみなさんは工作が、とーっても得意なのですよ」
機械
「01DFAC・・・」
マルルゥ
「ほら、こっちでも?」
機械
「ABOCDD・・・」
マルルゥ
「あっちでも、ね?」
レックス
「(壊れかけた建物を補修してるのか)
なあ、マルルゥ あれは?」
機械
「・・・・・・」
マルルゥ
「ああ、あれはゴハンを食べてるのですよ」
レックス
「ご飯だって???」
マルルゥ
「機界のみなさんはビリビリや、黒い水をゴハンにしてるです
あそこに行けば いつでも、好きなだけゴハンがもらえるです」
レックス
「(補給のための施設ってことか・・・)」
マルルゥ
「ここの護人さんはメガネさんですね
メガネさんは向こうのお家にいるはずですよ
お人形さんと一緒に暮らしているです」
レックス
「(お人形さん???)」
マルルゥ
「さあ、先生さん 会いにいくですよ」

リペアセンター(機霊ルート)

クノン
「当施設に、ようこそいらっしゃいました
従軍看護用機械人形(フラーゼン)形式番号AMN-7H クノンと申します
以後、お見知りおきを レックスさま」
レックス
「あ、俺の名前を知ってるんだ?」
クノン
「アルディラ様からデータをいただいておりますので・・・」
レックス
「(さすが、機界の住人だ)」
クノン
「アルディラ様の身の回りのお世話をするのが、今の私の存在意義ですが
本来は、ここの設備と連動して、医療看護を行う目的で、作られております
怪我や病気の治療が必要ならば、どうぞご利用ください」
レックス
「ありがとう それ、すごく助かるよ」
クノン
「感謝は不要です それを行うのは、私にとって当然なのです」
レックス
「う、うん・・・」

中央管理施設(鬼獣ルート)

アルディラ
「ようこそ 護人として、貴方の訪問を歓迎するわ」
レックス
「いえ、こちらこそ招いてくださって感謝しています」
アルディラ
「ご覧のとおり ここの住人の大半は機械たちばかりよ
貴方たちと、まともに会話できる機能があるのは、融機人の私と
このクノンぐらいね」
クノン
「従軍看護用機械人形(フラーゼン)形式番号AMN-7H クノンと申します
クノン、とお呼びください」
レックス
「じゃあ、俺の名前もレックスって呼び捨てでいいよ」
クノン
「かしこまりました レックスさま」
レックス
「う・・・」
アルディラ
「この子に、人間的な反応を期待しても無駄というものよ 仕様の問題だもの」
クノン
「申し訳ございません」
レックス
「(そっか・・・ 人形、なんだもんな)」
アルディラ
「積極的ではないけれど 交流そのものを拒むつもりはないわ
できる範囲でなら協力はしてあげる」
レックス
「ありがとう アルディラさん」
アルディラ
「それじゃ、また 集いの泉で・・・」

第5話 自分の居場所

中央管理施設

機械
「01DFAC・・・」
機械
「ABOCDD・・・」
アルディラ
「ここにいる同胞の大半は、島の施設を作るために召喚された者たちよ
だから、ああやって自主的に壊れた建物を修理して回ってるの」
レックス
「うん、本当にみんな熱心だよなあ」
クノン
「当たり前のことをしているだけですが」
レックス
「う・・・」
アルディラ
「クノンの言うとおりね だけど、私には彼らが哀れに思えるわ」
レックス
「え?」
アルディラ
「いくら直したところで それを使う人間はもう存在しないのに
彼らはただ、過去の蓄積に従って、無心に働き続けている
無駄な空転でしかない そうは、思わない?」
(それは・・・)
  • そうだね・・・
    レックス
    「そうだね・・・」
    アルディラ
    「せめて、報われることがあればいいのに」
    クノン
    「ですがアルディラさま
    彼らは、自己の判断で労働を選んだのです
    感情的な思考をもたぬ我々にとって、活動し続けることだけが
    己の存在意義を証明する、唯一の手段なのですから」
    レックス
    「(クノン・・・)」
    アルディラ
    「そうね、クノン そういう考え方だってあるわよね・・・?」
    クノン
    「恐縮です・・・」
    アルディラ
    「ところで、貴方の使うあの剣のことなんだけど 本当に、すごい力ね」
    レックス
    「あ、うん・・・」
    アルディラ
    「正直、貴方が味方になってくれて良かったと思ってるわ
    これからも、島の平和のために、あの力を役立てて欲しいものね」
    レックス
    「うん、努力するよ」
  • 違う気がするけどな
    レックス
    「違う気がするって 俺は思うけどな」
    アルディラ
    「え?」
    レックス
    「使う人はいなくても 修理したいっていうみんなの努力はさ
    きちんとした形で残るわけじゃない?
    無駄なんかじゃないよ」
    アルディラ
    「!」
    クノン
    「私も、その意見には賛成いたします
    感情的な思考をもたぬ我々にとって、活動し続けることだけが
    己の存在意義を証明する、唯一の手段なのですから」
    レックス
    「(クノン・・・)」
    アルディラ
    「そうね、クノン そういう考え方だってあるわよね・・・?」
    クノン
    「恐縮です・・・」
    アルディラ
    「ところで、貴方の使うあの剣のことなんだけど 本当に、すごい力ね」
    レックス
    「あ、うん・・・」
    アルディラ
    「正直、貴方が味方になってくれて良かったと思ってるわ
    これからも、島の平和のために、あの力を役立てて欲しいものね」
    レックス
    「うん、努力するよ」

第6話 招かざる来訪者

リペアセンター(自由行動2回目)

クノン
「先ほどは、ありがとうございました
患者の様子は、貴方と外出されてから 明らかに、良くなってるようです」
レックス
「うん、それはよかった」
クノン
「・・・・・・」
レックス
「どうしたの、クノン?」
クノン
「今、貴方はどうして笑われたのですか?」
レックス
「え?」
クノン
「どのような理由で笑顔を浮かべたのか 教えて欲しいのです」
(それは・・・)
  • うれしかったからだよ
    レックス
    「うれしかったからだよ」
    クノン
    「うれしい・・・
    重ねて質問をしますが それは、どういった原因で発生するものなのでしょうか?」
    レックス
    「どうって・・・ それは、言葉じゃ説明しづらいなあ・・・」
    クノン
    「そうですか・・・
    くだらぬ質問をしてすいませんでした」
    レックス
    「あ・・・
    (どうして、クノンはあんな質問をしたりしたんだろう?)」
  • なんとなくだけど?
    レックス
    「それは・・・ なんとなくだけど?」
    クノン
    「そうですか・・・
    くだらぬ質問をしてすいませんでした」
    レックス
    「う、うん・・・」

機界集落(自由行動3回目)

クノン
「患者の安全は 責任を持って、私がお守りいたします」
アルディラ
「頼むわよ、クノン」
クノン
「お任せください アルディラさま」
イスラ
「レックスさん どうか、お気をつけて」
レックス
「ありがとう、それじゃ行って来るよ」
クノン
「お気をつけて・・・」

第7話 すれ違う想い

中央管理施設

スカーレル
「あら、センセもアルディラに用事?」
レックス
「いや、特に用事ってわけじゃないよ ちょっと様子を見に来ただけさ
で、図面はどうなの?」
スカーレル
「そりゃもう完璧だわよ・・・ほら」
レックス
「(本当だ・・ すごく細かい線までびっしり書かれてる)
すごいな、アルディラ」
アルディラ
「そんなに、感心されるようなことじゃないわ
計測と幾何画法は融機人の得意とする領分だもの
むしろ、私から見たら 貴方たちが発揮する 奇抜で柔軟な発想のほうが、驚きだわ」
レックス
「そうなの?」
アルディラ
「ええ、本当よ 見ていて、飽きないくらいに面白いわ」
スカーレル
「ま、無駄を積み重ねて行動していくのが人間ってもんだし
最善の行動をとれるアナタたちだからこそ そこが面白いのかもしれないわね」
アルディラ
「ふふ、そうかもね?」

リペアセンター

レックス
「なあ、クノン イスラさんは?」
クノン
「今は、お出かけになっています
貴方に連れられて外出されて以来 ほぼ、毎日のように」
レックス
「そうなんだ?」
クノン
「よい傾向だとは思います
ですが、夜も無断で外出されるのだけは感心できません
短時間のことなので許容はしていますが やはり、規則は規則だと思います
貴方から、それとなく注意していただけないものでしょうか?」
レックス
「わかったよ、クノン イスラさんには俺の方から話しておく」
クノン
「よろしくお願いします」

補給ドック(ミニイベント)

レックス
「珍しいな、クノンが一人で外に出かけるなんてさ」
クノン
「必要に迫られれば私とて、単独行動をいたしますが?」
レックス
「あ、いや・・・ 気を悪くしたのならゴメン・・・」
クノン
「お気になさらずに
それに、今回の用事は 私が出向かなくてはならないものですし」
レックス
「と、いうと?」
クノン
「アルディラさまが接種される薬の原料を取りにいくのです」
レックス
「え!? 薬って、まさかアルディラ、具合が悪いのか!?」
クノン
「そうではありません
融機人が、この世界で生存するために必要な免疫体の強化ワクチンの材料です」
レックス
「???」
クノン
「わかりやすく、説明いたしますと・・・」
レックス
「それじゃあ、その薬は病気を予防するためのものってことか」
クノン
「そういうことです」
レックス
「でも、すごいな クノンはそんなこともできちゃうなんて」
クノン
「それが本来、私が召喚された目的ですから」
レックス
「よかったら、俺も手伝おうか?」
クノン
「無理だと思われます」
レックス
「う・・・」
クノン
「必要な材料は、廃坑の奥にしかありませんし 肉眼では識別しにくい鉱石ですから」
レックス
「そっか・・ それじゃ、仕方ないな」
クノン
「では、失礼いたします」
レックス
「(融機人がこの世界で生きるには、定期的に薬を接種し続ける必要がある、か
自分が同じ立場なら かなり、きついって思うな・・・
苦い薬も、痛い注射もできたら遠慮したいし
・・・・・・)」
(バタンッ!)
アリーゼ
「大変です、先生!?」
レックス
「じゃあ、君たちが見たその大きな虫たちは木を食べていたんだね?」
パナシェ
「うん・・・」
スバル
「鋭い牙でさ、こうメリメリって、大木をへし折ってたんだぜ!」
アリーゼ
「先生、もしかしたらその虫たちは・・・」
キユピー
「キュキュウ・・・ッ」
レックス
「ああ・・・ きっと、ジルコーダがまだいたんだ」
パナシェ
「ええ~っ!?」
レックス
「とにかく、集いの泉で対策を相談しよう」
アリーゼ
「私、護人のみなさんに知らせてきます!」
キユピー
「キュピーッ!」
スバル
「なあ、またあの時みたいな騒ぎになっちゃうのか?」
レックス
「心配しないで 巣は始末したから 前みたいに、増えることは・・・
・・・!?」
パナシェ
「どうしたの、先生!?」
スバル
「どこ行くんだよ!?」
レックス
「ジルコーダたちの巣はあの中にあった・・・
クノンが、危ない!?」
ジルコーダ
「Gyeeee・・・」
クノン
「警告します・・・ それ以上、接近すれば敵対行為となし徹底抗戦いたします」
ジルコーダ
「Gyshaaaッ!」
(ズバッ!)
クノン
「・・・っ!!
届けねば・・・ アルディラさまに薬を・・・」
(ズドォーーーン!!!)
ジルコーダ
「Gyeeee!?」
レックス
「無事か、クノン!?」
クノン
「どうして・・・ ここに・・・」
レックス
「その肩、ケガしてるじゃないか!?」
クノン
「貴方こそ、あちこちケガだらけです!
まさか、一人でここまで・・・」
レックス
「あ、ははは・・・ 必死だったからね?」
クノン
「レックスさま・・・
無謀すぎます・・・ これでは、貴方まで巻き添えに・・・」
レックス
「そんなことないさ?」
クノン
「ですが・・・っ!?」
(ズドォーーーン!!!)
ジルコーダ
「Gyeeee!?」
アリーゼ
「無事ですか、先生!?」
キユピー
「キュピー!」
レックス
「ね?」
クノン
「あ・・・」
レックス
「さあ、俺たちも反撃だ!」
(イベントバトルへ)
クノン
「みんなが助けに来ることに、確信があったのですか?」
レックス
「なんとなく、ね」
クノン
「やはり、貴方の行動は無茶苦茶すぎます ですが・・・
そういうのは・・・ 私も、キライではないかもしれません・・・」
レックス
「え?」
クノン
「では、失礼いたします」
レックス
「(今、クノン・・・ 笑って・・・)
・・・ま、いいか?」

中央管理施設(機霊ルート)(自由行動2回目)

レックス
「留守、か・・・
(アルディラなら的確な意見を聞かせてくれると思ったんだけど)
あ?」
アルディラ
「・・・・・・」
レックス
「(どうしたんだ? なんか、ふらふらして様子がおかしいみたいだけど・・・)」
アルディラ
「はい・・・ 心得ております・・・
フェイズは第2段階に到達しています 外的要因による刺激を有効に利用すれば
最終段階に到達することも、そう遠いことではないかと・・・
はい・・・ わかっております
全ては・・・プログラムのままに 滞りなく・・・」
レックス
「アルディラ?」
アルディラ
「!?」
レックス
「どうしたんだよ? 一人でぶつぶつ言ったりして」
アルディラ
「あ、れ・・・?
私、どうしてたの?」
レックス
「どうしてた、って おぼえてないの?」
アルディラ
「ええ・・・ 時々、こんな感じで記憶が飛ぶことはあるけど・・・」
レックス
「ダメだよ!? そういうのを放っておいたりしたら!
ほら、クノンに頼んで診てもらおう?」
アルディラ
「いつものことだから平気・・・」
レックス
「アルディラ!?」
アルディラ
「は、はいっ!」
レックス
「いくら君が融機人でも 半分は、俺たち人間と同じなんだから・・・
無茶したら、困るよ 心配させないでくれ」
アルディラ
「レックス・・・ はい・・・」

第8話 卑怯者

スクラップ場

ヴァルゼルド
「もしもし・・・ そこのお方・・・」
レックス
「ん?」
ヴァルゼルド
「ここです、ここ! このガレキの下にいるのであります・・・」
レックス
「この下か・・・ よ・・・いしょ!」
レックス
「・・・って、これは機界の鎧???」
ヴァルゼルド
「違うであります!」
レックス
「わ!? 鎧がしゃべった!?」
ヴァルゼルド
「鎧ではなく機械兵士なのであります
型式番号名VR731LD 強攻突撃射撃機体VAR-Xe-LD
ヴァルゼルド、と親しみをこめて呼んでほしいのであります!」
レックス
「は、はあ・・・
で、その機械兵士がガレキの下で、一体なにをしてるんだ?」
ヴァルゼルド
「よい質問であります! じつは・・・」
レックス
「つまり・・・ エネルギーが切れて動けなくなってた、と」
ヴァルゼルド
「本機は、本来ならば光をエネルギーに変換して、永久駆動できるでありますが・・・
ソーラーパネルが破損した挙げ句、ガレキに埋まってしまいまして」
レックス
「よくわかんないけど 日当たりが悪いから動けないってこと?」
ヴァルゼルド
「そういう次第で・・・」
レックス
「だったら、これでもう大丈夫だよな?」
ヴァルゼルド
「いいえ! 事態は急を要するのであります!!
本機の消耗は限界寸前 このままでは、充電が終わる前に、機能停止するであります!」
レックス
「ええっ!?」
ヴァルゼルド
「せんえつながら そこで、お願いがありまして・・・」
クノン
「バッテリーですか? まあ、それは当然ございますが」
レックス
「すぐに返すからさ ちょっとだけ、貸して欲しいんだよ・・・」
クノン
「それは構いませんが しかし、何に利用するというのですか?」
レックス
「え・・・あ・・・  それは・・・」
クノン
「・・・・・・
まあ、いいでしょう 詮索した結果、面倒に巻き込まれる可能性も高いですし・・・」
レックス
「う・・・っ」
クノン
「待っていてください 今、用意いたします」
レックス
「・・・どう?」
ヴァルゼルド
「ウマイであります!! 感激であります!
数十万時間ぶりの補給 大変に、おいしゅうございます!!」
レックス
「すうじゅうまん!?」
ヴァルゼルド
「この状態になってから その程度の時間は軽く経過したであります
本機はその間、予備の電源で、最低限の機能を保持していたわけでありますな・・・」
レックス
「(とんでもない話だな それって・・・)」
ヴァルゼルド
「ごちそうさまでした ええと・・・」
レックス
「レックスだよ この島で、学校の先生をしてるんだ」
ヴァルゼルド
「先生・・・ すると、貴方は教官殿でありますか?」
レックス
「まあ、間違いではないかな?」
ヴァルゼルド
「感謝するであります! 教官殿・・・
本機はこれより補給したエネルギーで自己修復機能を作動させるであります
修復が終わり次第 このお礼は、必ずさせていただきます」
レックス
「いいよ、そんなの 困ってる時は、お互いさまなんだからさ」
ヴァルゼルド
「教官殿・・・」
レックス
「それじゃ、またな ヴァルゼルド」
ヴァルゼルド
「はいっ! おやすみなさいでありますっ!!」

リペアセンター

クノン
「レックスさま また、質問をしてもよろしいでしょうか?」
レックス
「うん、いいけど」
クノン
「以前、私は貴方に「うれしい」という感情について、質問しましたが
なにをどうすれば「うれしい」と思ってもらえるのでしょう?」
レックス
「それは、えっと・・・」
クノン
「やはり、おかしな質問なのでしょうか?」
レックス
「いや、そんなことはないと思うけど
ただ、こればっかりは相手と場合によって 全然、違ってくるものなんだよ
クノンが求めてるような、絶対的な答えは存在しないんだ」
クノン
「そうなのですか
・・・」
レックス
「クノンが「うれしい」と思ってもらいたい相手って、アルディラのことだよな?」
クノン
「なぜ、ご存じなのです!?」
レックス
「別に驚くようなことじゃないってば 君を見ていれば、誰でもわかることだよ」
クノン
「わかってしまうのですか・・・」
レックス
「で、どうしてそう思ったんだい?
なにか、きっかけがあったんだろう?」
クノン
「それは・・・ 多分、貴方たちがやって来たからだと思われます」
レックス
「え?」
クノン
「以前のアルディラさまは、護人としての役目を果たす以外には
他集落の人々と すすんで、接触をもつことはありませんでした
ですが、貴方と行動を共にするようになって 多くの者たちと会話をかわすようになって
アルディラさまは私の知らない様々な表情を見せるようになりました
そして、私はようやく気づいたのです
あれが、本来のアルディラさまの姿なのだということに
今までが、むしろ不自然だったことに」
レックス
「・・・」
クノン
「ラトリクスの同朋で 高度な対話の機能をもつのは、私ぐらいです
なのに、私が不完全な感情プログラムしか持っていないばかりに
アルディラさまがあのように笑えることさえ、私は知らずにいたのです
何年も、お側に仕えてきたというのに・・・」
レックス
「クノン・・・」
クノン
「知りたかったのです アルディラさまに「うれしい」と言ってもらえる方法を
仕組みを理解して 実践してみたかったのです
ですが・・・ 今のお話で、私には無理だとわかりました
やはり、機械には生物の感情を理解することは、不可能だということなのですね」
(・・・・・)
  • そんなことない!
    レックス
    「そんなことない!
    クノンにだってきっと、できるよ」
    クノン
    「根拠はあるのですか?」
    レックス
    「それは・・・
    今、クノンは悩んで だから、俺に質問をしてきたんだろう?
    理詰めで納得できないから、こうやって俺に相談してきたんだろ?」
    クノン
    「・・・!」
    レックス
    「それは、人間と同じ考え方だよ
    感情をもった生き物の考え方なんだよ」
    クノン
    「私が・・・そんな・・・ありえません・・・」
    レックス
    「否定することなら誰にだって、簡単にできるよ
    でも、それじゃ その先にあるものは永遠に見えっこない」
    クノン
    「・・・」
    レックス
    「見つめてごらん アルディラのことじゃなくて、クノン自身のことを
    そうすれば、きっと見つかるはずだよ クノンが探しているものの答えが・・・」
    クノン
    「私の・・・答え・・・」
  • 本当にそう思うの?
    レックス
    「クノンは、本当にそう思うの?」
    クノン
    「・・・」
    レックス
    「それで納得できるの? 不可能だってことで納得できるの?」
    クノン
    「それは・・・」
    レックス
    「今、クノンは悩んで だから、俺に質問をしてきたんだろう?
    理詰めで納得できないから、こうやって俺に相談してきたんだろ?」
    クノン
    「・・・!」
    レックス
    「それは、人間と同じ考え方だよ
    感情をもった生き物の考え方なんだよ」
    クノン
    「私が・・・そんな・・・ありえません・・・」
    レックス
    「否定することなら誰にだって、簡単にできるよ
    でも、それじゃ その先にあるものは永遠に見えっこない」
    クノン
    「・・・」
    レックス
    「見つめてごらん アルディラのことじゃなくて、クノン自身のことを
    そうすれば、きっと見つかるはずだよ クノンが探しているものの答えが・・・」
    クノン
    「私の・・・答え・・・」
  • 仕方がないと思う
    レックス
    「仕方がないと思う
    クノンが悪いわけじゃないよ
    俺だって、いつも相手の気持ちがわからなくて、失敗したりするんだしさ」
    クノン
    「難しいのですね 人の気持ちというものは・・・」
    レックス
    「うん、そうかもな」

リペアセンター(自由行動2回目)

レックス
「次に狙われる場所を特定できないのが厄介だよな」
クノン
「できないこともありません」
レックス
「え!?」
アルディラ
「このラトリクスと狭間の領域は、まず襲われないでしょうね」
レックス
「どうして?」
クノン
「機械の私たちや霊魂である彼らが 火でどうにかなるとお思いですか?」
レックス
「あ・・・」
アルディラ
「一番危険なのは貴方たちの暮らす船よ 戻ったほうがいいと私は思うけど?」
(・・・・・)
  • そうかもしれないな
    レックス
    「そうかもしれないな」
    クノン
    「木造の建築物ほど よく燃えるものはありませんからね」
    レックス
    「う・・・っ」
    アルディラ
    「こら、クノン?」
    クノン
    「失言でした・・・」
  • そうとも限らないぞ
    レックス
    「いいや、そうとも限らないぞ
    油や、火薬とか 燃えやすいものが一番たくさんあるのはここなんだからさ」
    アルディラ
    「・・・!」
    クノン
    「ご安心ください
    セキュリティシステムは万全です 侵入者はそこに近づくことさえできないでしょう」
    アルディラ
    「そ、そうよね・・・」
    クノン
    「アルディラさまに余計な不安を与えたりしないでください」
    レックス
    「ごめんなさい・・・ 失言でした・・・」

第9話 先生の休日

中央管理施設

アルディラ
「うれしいわね 休暇中に、わざわざ訪ねてきてくれるなんて」
(アルディラを・・・)
  • 誘ってみる
    アルディラ
    「私と?」
    レックス
    「ああ、一人で過ごすよりも、そのほうが楽しいと思ってさ
    今日一日、つきあってくれないかな?」
    アルディラ
    「そうね・・・ せっかく、誘いにきてくれたんだし、今日はおつきあいするわ」
    レックス
    「それじゃ、あとはなにをして過ごすかだけど・・・」
    アルディラ
    「気分転換と休養を兼ねるんだったら ひとつ、いい場所があるんだけど・・・
    行ってみる?」
    レックス
    「で、いつの間にやらこんな大所帯になってしまった、と・・・」
    アルディラ
    「なんだかんだ言って みんな娯楽に飢えていたのね・・・」
    マルルゥ
    「マルルゥたちだって 先生さんと一緒に遊びたいのですよー!」
    パナシェ
    「こっそり出かけちゃうなんて、ズルイよ」
    スバル
    「そうだ、そうだー!」
    レックス
    「わかった、わかった みんな一緒に、遊びに出かけるから、ね」
    カイル
    「心配すんなって ガキどもの面倒は俺らが、ばっちり見てやるからよ」
    ソノラ
    「うんうん、だからさ 先生は好きなように過ごしちゃってよ」
    クノン
    「特に、私はその目的のために、同行すると決めたわけですから
    遠慮などはしないで どうぞ、ご自由におくつろぎください」
    レックス
    「ありがとう、みんな」
    ヤッファ
    「よーし、そんじゃあそろそろ出発するとしようかい?」
    ヤード
    「いってらっしゃい」
    スカーレル
    「後はアタシらに任せて、思いっきり楽しんできなさいよ」
    レックス
    「うん、それじゃあ行ってきます!」
    (イベントへ)
  • やめておく
    アルディラ
    「じゃあ、よい休日を」

第10話 もつれあう真実

スクラップ場

レックス
「やあ、ヴァルゼルド 調子はどうだい?」
ヴァルゼルド
「・・・・・・」
レックス
「返事がないってことはまだ、修理が終わってないのかな?
(それとも、まさか 途中で、エネルギーが切れたとか・・・)
ヴァルゼルド・・・ なあ、おい・・・ 返事をしろってば!?」
ヴァルゼルド
「・・・・・・」
レックス
「ヴァルゼルドっ!?」
ヴァルゼルド
「猫はっ! 猫は苦手でありますぅぅ~っ!?」
レックス
「うわっ!?」
ヴァルゼルド
「すみませんっ! 寝てませんっ!? 何ページからですか! 教官殿っ!?」
レックス
「ちょ・・・っ、ほら 落ち着いてくれって!」
レックス
「ロレイラルの住人が寝ぼけるなんて、俺初めて見たよ・・・」
ヴァルゼルド
「失態であります トホホであります」
レックス
「でも、その様子だと もうすっかり、修理は終わったみたいだね」
ヴァルゼルド
「ばっちりであります!
それでは早速、二本の足で、大地に・・・」
(どす~ん!!!)
レックス
「・・・わっ!?」
ヴァルゼルド
「たた・・・っ 立てないでありますぅ 教官殿ぉ・・・っ」
レックス
「だいじょうぶか?」
ヴァルゼルド
「はいであります 各部パーツの修復は問題なく・・・
やややっ!?」
レックス
「ど、どうした!?」
ヴァルゼルド
「立てない原因がわかったであります
制御機能の一部に修復不能な欠損があるであります!」
レックス
「ええっ!?」
ヴァルゼルド
「心配無用であります! 電子頭脳をまるごと取り替えれば、それで直るであります!!」
レックス
「は、はあ・・・」
ヴァルゼルド
「恐縮でありますが そこで、また教官殿にお願いが・・・」
アルディラ
「貴方って人は・・・ つくづく、厄介事に巻き込まれやすいみたいね?」
レックス
「あははは・・・」
アルディラ
「まあ、それを笑って引き受けちゃうのが貴方の魅力でもあるんだけど
ちょっと、待ってて」
アルディラ
「はい、これが機械兵士の電子頭脳よ」
レックス
「え、2つあるけど?」
アルディラ
「兵器として作られた機械兵士は、耐久性が高くなくてはならない
だから、思考ユニットも、メインとサブのふたつにわけて、搭載されるものなのよ
片方が破壊されても 最悪、戦闘だけは続行できるようにね」
レックス
「そう、なんだ・・・」
アルディラ
「貴方に修復を頼んだヴァルゼルドという機械兵士も、おそらく
メインユニットを失い サブユニットの機能でかろうじて、動作しているんでしょうね」
レックス
「そっか・・・」
アルディラ
「正直、機械兵士にはあまり、いい印象がないわ・・・
ロレイラルの戦争が激化したのは、彼らが乱用されたせいでもあるし・・・」
レックス
「・・・・・・」
アルディラ
「でも、機界の護人としては、困っている同朋を、見過ごすわけにはいかないしね」
レックス
「じゃあ・・・」
アルディラ
「ええ、持っていっておあげなさいな」
レックス
「ありがとう!」
レックス
「これでいいのか?」
ヴァルゼルド
「おお・・・ それであります!
まずは、メインの電子頭脳からつけてほしいのであります」
レックス
「え? だけどサブユニットは必要ないんじゃ?」
ヴァルゼルド
「いえ、恥ずかしながらサブの電子頭脳は紛失しているのであります ほら・・・」
レックス
「ホントだ・・・
でも、だとしたらヴァルゼルドは、今どうやって、俺と会話してるんだ???」
ヴァルゼルド
「それは・・・ もうしわけありません 軍事機密であります」
レックス
「そういうことならまあ、仕方ないか」
ヴァルゼルド
「・・・・・・」
レックス
「・・・さて、と とりつけたよ?」
ヴァルゼルド
「では、本機はこれより新たな電子頭脳への適応作業へと入ります」
レックス
「それが終わったら サブの電子頭脳をとりつけて、修理は完了ってことか」
ヴァルゼルド
「はい! その時はまたよろしくお願いするであります、教官殿!!」

リペアセンター(サブ「乱れた振り子」クリアで発生)

クノン
「先日は、大変ご迷惑をおかけし、もうしわけございませんでした」
レックス
「いいんだよ クノンは、それだけ真剣だったんだし
ただ、二度とあんな無茶な真似はしちゃダメだぞ?」
クノン
「はい、お約束します」
レックス
「それよりさ アルディラから聞いたんだけど
これからは、クノンも一緒に戦ってくれるんだって?」
クノン
「はい 先日の件で、私は気がついたのです
もしかすると、私がアルディラさまに笑っていただけなかったのは
主従という線引きを理由にして、距離をとっていたせいかもしれない、と」
レックス
「ああ・・・」
クノン
「必要な時だけ側にあればいい それは、道具の考え方です
でも、もう私は道具でいたくない
貴方たち人間のように確たる喜怒哀楽をもつのは無理でも
せめて、側にいて あの方の気持ちがわかるようになりたいのです
ですから・・・」
レックス
「つまり、クノンはアルディラのことをもっと知りたい
そのために、戦いに加わることを決めたってことだろ?」
クノン
「ご迷惑でしょうか?」
レックス
「そんなことないさ 大助かりだよ
それに、アルディラ 俺に話した時、すごくうれしそうだったぜ」
クノン
「本当ですか!?」
レックス
「ああ、だからよろしく頼むぜ クノン?」
クノン
「はい、こちらこそ お願いいたします」

リペアセンター

レックス
「あれ、クノン その本、どうしたの?」
クノン
「スカーレルさまに頼んで、貸していただきました
感情について学ぶには こうした本を読むのが有効と教わったので」
(へえ・・・)
  • ちゃんと読めるの?
    レックス
    「それ、リィンバウムの言葉で書かれてるけどちゃんと読めるの?」
    クノン
    「抜かりはありません ほら・・・」
    レックス
    「(じ、辞書の山!?)」
    クノン
    「事前にあれを読破してありますから、さほど問題はないかと」
    レックス
    「はあ・・・
    (それだけで問題が解決しちゃうってのもすごい話だよなあ)
    その記憶力、ちょっとうらやましいかも」
  • なにを読んでるの?
    レックス
    「で、いったいなにを読んでるの?」
    クノン
    「「恋する乙女は片手で龍をも殺す」と、いう本です」
    レックス
    「(それって、思いっきり少女恋愛小説・・・)」
    クノン
    「細かく感情描写がされていて、とても勉強になります」
    レックス
    「いや、その感想はなにか致命的に間違っていると思うんだけど・・・」
    クノン
    「・・・」
    レックス
    「(でも、まあ・・・ 楽しんでるんだったらいいのかなあ?)」

第11話 昔日の残照

中央管理施設(機霊ルート・1回目)

クノン
「お引き取りください
今のアルディラさまは面会謝絶です 例え、貴方であろうと」
レックス
「彼女が、そう言っているのか?」
クノン
「はい
壊れてしまった自分は もう、誰とも会ってはいけない、と・・・」
レックス
「!」
クノン
「ですから、どうかお引き取りください
それが逃避でしかないことは、今の私には理解できます しかし・・・
あの人の気持ちがわかるからこそ 私は、その命令を拒めないのです」
レックス
「クノン・・・」
クノン
「ごめんなさい・・・
私は、待ちます あの方が、自分の間違いに気づくのを ですから・・・
貴方も、もう少しだけお待ちください」
レックス
「わかった・・・」

中央管理施設(機霊ルート・2回目以降)

クノン
「私は、待ちます あの方が、自分の間違いに気づくのを ですから・・・
貴方も、もう少しだけお待ちください」
レックス
「わかった・・・」

中央管理施設(機霊ルート、生徒のLESSON後に発生)

レックス
「そこをどいてくれ クノン・・・」
クノン
「お断りします
言ったはずです アルディラさまが自分から、それを望まない限りは
貴方と、会わせるわけにはいきません!」
レックス
「だからこそ、俺は彼女と会わなくちゃいけないんだ!
部屋の中に、一人で閉じこもって・・・ つらいこと、全部押しこめて・・・
彼女だけに、そんな思いをさせるのはイヤなんだよ!!」
クノン
「・・・!」
レックス
「壊れたっていうのなら直せばいいんだ!
君だって、本当はわかってるはずだろう
このままじゃ、本当にアルディラの心が壊れてしまうことを」
クノン
「それは・・・っ」
レックス
「彼女を苦しめたくない気持ちは、俺だって君と同じつもりだから
信じてくれ」
クノン
「レックスさま・・・」
レックス
「全てを捨ててしまう必要なんてない 俺も、一緒になって手伝うから・・・
だから、お願いだよアルディラ・・・ 扉を開けて、顔を見せてくれ・・・」
アルディラ
「バカね・・・」
クノン
「アルディラさま・・・」
アルディラ
「でも、それは私も同じ
閉じこもっていたって この気持ちが、消えてくれるわけないのにね」
レックス
「アルディラ・・・俺は・・・」
アルディラ
「全てを話すわ
壊れてしまった私の言葉が、どれだけ役に立つかはわからないけれど・・・
それでも、貴方には知っていてほしいから」
アルディラ
「莫大な魔力を生産する施設と、それによって起動する、喚起の門
これだけの設備を なぜ、無色の派閥は廃棄したのだと思う?」
レックス
「それは・・・」
アルディラ
「簡単なことよ 彼らにとって、施設の門も、副産物でしか無かったのだから」
レックス
「え!?」
アルディラ
「四世界の召喚獣たちを喚び寄せ、共存できる環境を作り上げたのは準備でしかない
彼らが、達成しようとしていた、本当の目的というのはね・・・
人の手で、界の意志(エルゴ)を作り出すことだったの」
レックス
「なんだって!?」
アルディラ
「形ある全ての物は界の意志から別れて生じたという伝説があるわ・・・
そして、見えない力で界の意志とつながり その影響を受けている
その力を共界線(クリプス)と彼らは呼んでいたわ」
レックス
「(剣の意志が言っていたのと同じ言葉だ・・・)
アルディラ
「共界線を支配できれば 世界そのものを自由に操作することができる
人の意志をもって界の意志に成り代わるその方法を、彼らは模索していたのよ」
レックス
「それじゃ、この島はもしかして・・・」
アルディラ
「ええ、そのために用意された試験例
研究は着実に完成へと向かっていったわ だけど・・・
結局、目的の達成へは至らなかったわ」
レックス
「どうして?」
アルディラ
「共界線というものは 一方通行の道ではないのよ
対象と界の意志との間で、めまぐるしく思念を循環し続けているものなの
生き物だけじゃない 植物や鉱物に至るまであらゆる物から送られてくる、莫大な情報
その全てを同時に把握するなんて、現実には不可能だったのよ」
レックス
「正しい理論と方法は理解できても、それを実戦することが、無理だったってことか?」
アルディラ
「そうよ・・・
装置の制御中枢である「核識」となるために 何人もの召喚師が実験に挑んだけれど
負荷によって、精神に変調をきたす結果に終わったの」
レックス
「だから、無色の派閥は廃棄を決めたわけか
でも、それなら施設だけを廃棄すればすむ問題じゃないか?」
アルディラ
「それは・・・」
ファリエル
「「核識」となりえた召喚師が、一人だけ存在したからです」
アルディラ
「!」
レックス
「ファリエル! それに、みんな!?」
カイル
「俺らなりに、考えて動いてみたんだよ」
スカーレル
「この子に、喝を入れられてね」
レックス
「アリーゼ・・・」
アリーゼ
「私にもできることがあるんじゃないかって だから・・・」
レックス
「そっか・・・」
ファリエル
「その人の名はハイネル・コープス 彼女にとってのマスターであり
私の、兄でした・・・
限られた時間ならば 兄は「核識」として完全な力を発揮することができたんです
派閥の幹部たちはその事実を恐れた だから・・・
全てを抹消しようとしたんです 兄の命、共々に」
レックス
「そんな!?」
ヤード
「なるほど・・・ あり得そうな話です」
アルディラ
「戦うしかなかった あの人は、この島の全てを愛していたから
それを守るために ためらうことなく自分にできることを行ったわ」
レックス
「まさか・・・」
ファリエル
「そうです
兄は「核識」となって この島そのものを武器に、抵抗する道を選んだんです」
カイル
「島そのものを・・・」
ファリエル
「島の召喚獣たちを守るためには、他に良い方法がなかったから・・・
限界を超えてしまえば自分の命が失われてしまうと知りながら 兄さんは・・・」
ソノラ
「そんな・・・」
アルディラ
「あとは、前に話したとおりよ
「碧の賢帝」・・・そして「紅の暴君」
二本の剣によって力を封印されたことで私たちは敗北したわ
そして、あの人も目覚めることのない眠りについたの」
レックス
「遺跡を復活させれば封じられた彼の意識も復活するかもしれない
それが、アルディラの願いだったんだな」
アルディラ
「・・・」
レックス
「そして、ファリエルはそれを止めたかった
過去を知らずに生きるみんなの暮らしを守るために」
ファリエル
「・・・」
スカーレル
「で、どうすんの?
二人の願いを同時にかなえることなんて これじゃ、絶対無理よ」
レックス
「・・・・・・」
アルディラ
「決めるのは、私たちじゃないわ
鍵である碧の賢帝を継承した レックスよ」
レックス
「(俺が・・・)」
ファリエル
「解放されつつある力を完全に解き放つのも 再び、封印するのも貴方にしかできない
だから、貴方が決めてください 私たちは・・・」
アルディラ&ファリエル
「それに、従います」
レックス
「(俺の答え、ひとつで全てが決まる・・・
いきなり、そんなこと言われたって 決められるわけないよ)
そうだよ・・・
(この島の未来を簡単に決めることなんて、今の俺にはできない
答えを出すためには もっと、知らなくちゃいけないんだ
ずっと昔から、二人が背負ってきたもの)
その重みを知らずに答えなんて、出せるはずがないんだ!」

電波塔(上記の会話発生後)

アルディラ
「マスター復活のために 私は半ば、自分から操られるようにして行動してきた
それが理由の全てよ 他には、なにもないわ」
レックス
「わかってる だけど、俺が知りたいのは、そういう答えじゃないんだ
そうしたいと願ったアルディラの気持ちを知りたいんだよ」
アルディラ
「・・・!」
レックス
「そいういふうにしか俺は考えられないんだ
過去の事情とか これから起きること 損得勘定や、責任とか
そういうものだけじゃ決められないんだよ? 決めたくないんだ!」
アルディラ
「レックス・・・」
レックス
「情に流されて安易な答えを出すのがいけないってことはわかってるつもりだ
だけど、それでも俺は知っておきたい
そこまで君が大切にしてきた気持ちなら ないがしろにしてしまいたくない!」
アルディラ
「まったく・・・
そういう過去の話を無理強いするなんて 本当に・・・」
レックス
「・・・」
アルディラ
「でも、それが貴方の貴方らしいところなんだものね
話してあげるわ ううん、違う・・・
本当は、私が貴方に聞いて欲しいと願っていたのかもしれない
きっと・・・」
レックス
「アルディラ・・・」
アルディラ
「自らの作り出した超兵器の数々によって世界を廃墟に変えてしまった融機人は
地下シェルターの中で ひっそりと、滅びゆく時を待つ種族だったわ
私もその一人だった
冷凍睡眠を繰り返し 細々と命をつないで
稼動し続けることが義務であるように 無為に年月だけを重ねてきた・・・
あの人に・・・ ハイネル・コープスに護衛獣として召喚されるまでは・・・」
レックス
「この島を作り上げた君のマスター・・・ そして、ファリエルのお兄さん・・・」
アルディラ
「あんな姿になってすぐ側にいたなんて思いもしなかったわ
あの戦いの中で 彼女は死んだものだと思ってたから・・・」
レックス
「彼女、君のことを義姉さんって呼んでいたけど?」
アルディラ
「あの子は知ってたから
私とあの人がそういう関係だったってことをね」
レックス
「あ・・・」
アルディラ
「召喚獣はただの道具 召喚師には、それが当然のことだったから
私たちは、愛し合っていることを隠してきた
それでも、私は本当に幸せだったわ
彼の子を宿すことは融機人の私にはできなかったけれど
マスターは、いつか私を妻として迎えてくれると、約束までしてくれた・・・
なのに・・・っ!」
レックス
「(アルディラ・・・)」
アルディラ
「あの人が「核識」になると決めた時 私は、止めることができなかった
死地へと向かう彼を引きとめるどころか そのサポートをしてしまった・・・
だって・・・ だって、あの人!
だいじょうぶ、って 笑ったから・・・けど・・・っ
笑顔のまま、帰ってこなかったのよ!
ひどいよね・・・ 最初に破った約束がこれなんだもの」
レックス
「・・・・・・」
アルディラ
「護人になると決めた私たちは、生き残った施設を利用し、召喚術を身につけた・・・
同時に、研究として残された知識をもとに、儀式で心身を強化改良することで
島全体へと構築された共界線から、魔力を引き出すことができる能力を手に入れたの」
レックス
「・・・!」
アルディラ
「島にいる限り、護人は抜きんでた戦闘能力と不老に等しい寿命をもつことができる
でも、その代償として 島の外では、無力に等しい存在になってしまうのだけれどね」
レックス
「アルディラ・・・」
アルディラ
「悔いてはいないわ これは、私が自分から望んだことだもの
護人として、島を守っていくことで マスターの望みを継ごうと思った
そうすることで あの人の幻影をいつまでも追っていたかったの
だけど、その幻影が実像になる可能性を 私は、見つけてしまった・・・」
レックス
「俺が「碧の賢帝」を手にして、この島にやって来てしまったから・・・」
アルディラ
「レックス 私、貴方のこと嫌いじゃない
甘すぎる優しさも 強引で頑固なところも すごく、人間らしくて不愉快じゃない
でもね・・・ だからこそ、私には辛いのよ
貴方の笑顔は・・・ あの人に、あまりにも似てるから・・・
ウィルスが、私を操ったんじゃない! 私はきっと、理由が欲しかった・・・
操られることで 貴方を犠牲にするという行為を正当化しようとしたのよ!」
レックス
「アルディラ・・・」
アルディラ
「私はもう、自分自身が信じられない・・・ 全てを、貴方に委ねることしかできない
こわくて・・・ 何ひとつ決めることができないのよ・・・」

第12話 黄昏、来たりて

スクラップ場(ミニイベント)

レックス
「ヴァルゼルド?」
ヴァルゼルド
「・・・・・・」
レックス
「返事がないってことは まだ、修理が終わってないのかな?
(それとも、また寝すごしちゃってるだけだとか・・・)
ヴァルゼルドったら? ほら、起きろよ・・・ ヴァルゼ・・・」
ヴァルゼルド
「・・・・・・」
レックス
「な・・・っ!?
お・・・おどかすなよ ヴァル・・・っ!?」
(バン!バン!バン!)
ヴァルゼルド
「照準誤差、修正・・・次弾装填・・・」
レックス
「ヴァルゼルド・・・なんで・・・どうしてっ!?」
ヴァルゼルド
「一斉掃射・・・開始!」
クノン
「危ないっ!!」
(ビリッ!)
レックス
「クノン・・・」
クノン
「アルディラさまの言いつけで、監視をしていました
やはり、機械兵士は破壊兵器なのです 復活させるべきではなかった・・・」
レックス
「そんな・・・っ!?」
ヴァルゼルド
「増援確認・・・支援システム・・・一斉起動!!」
機械
「DEDDE! DEEEEE!!!」
クノン
「あれは、隊長機ですね 他の仲間を、遠隔操作されるとは・・・
こちらも今、無線で連絡をしました すぐに増援が来ます」
レックス
「ヴァルゼルド・・・っ」
クノン
「機体を破壊しましょう さもなくば、被害は拡大するばかりです」
レックス
「・・・っ」
クノン
「・・・いきます!!」
(イベントバトルへ)
ヴァルゼルド
「す、みません・・・っ 教官、殿・・・っ」
レックス
「ヴァルゼルド!?」
ヴァルゼルド
「不覚で・・・あります・・・
適応に失敗して・・・暴走を・・・」
クノン
「!?」
アリーゼ
「暴走・・・そんな・・・」
ヴァルゼルド
「本当に・・・っ すみません・・・っ」
レックス
「もう、いいんだよ! わかったから・・・
ヴァルゼルドが悪いわけじゃないってわかったからさ!」
ヴァルゼルド
「教官殿・・・っ
サブユニットを・・・つけて・・・ください・・・っ」
レックス
「え・・・」
ヴァルゼルド
「こうして、貴方と会話している自分はバグなので・・・あります・・・」
レックス
「!?」
ヴァルゼルド
「破壊された時に・・・偶然に生じた・・・ありえざる人格なのであり、ます・・・っ」
レックス
「そんな・・・」
ヴァルゼルド
「ですから・・・自分が消え去れば 本機は、正常に動作いたします・・・
サブの電子頭脳さえつければ・・・」
レックス
「できないよ・・・っ だって、そんなことしたら・・・っ」
ヴァルゼルド
「本機を、役立てて欲しいであります!
自分は、お優しい教官殿をお守りしたいのであります・・・
そのために、戦いたいのであります!!!!」
レックス
「ヴァルゼルド・・・」
ヴァルゼルド
「お願いします・・・教官殿・・・」
レックス
「・・・・・・
わかった・・・っ」
ヴァルゼルド
「・・・・・・」
レックス
「村の様子はどうだい?」
ヴァルゼルド
「異常無し・・・」
レックス
「そっか・・・
ごくろうさま・・・ヴァルゼルド・・・」
ヴァルゼルド
「・・・・・・」

中央管理施設

レックス
「これって、いったいどういうことだ!?」
クノン
「見てのとおりとしか言いようがありません」
レックス
「一定の周期で、呼吸も心拍も、停止寸前に陥っている・・・
これじゃ、イスラはまるで!?」
クノン
「死と蘇生を繰り返している そう言い換えても間違いではありません」
レックス
「そんな・・・」
アルディラ
「私も驚いたわ なにかの役に立てばと思って、彼のカルテを見直してみたら
こんな結果を知ることになるなんてね」
クノン
「死亡状態は一瞬ですから、ライフモニターも、誤認と判断していたのでしょう
データの全てを再解析して、ようやく事態が判明したのです」
レックス
「信じられない・・・そんなこと・・・」
アルディラ
「たしかに、医学の常識では考えられないわ だけど・・・
超自然的な力 魔力による干渉を前提におけば、常識は通じなくなるわ」
レックス
「!」
クノン
「原理はともかく もし、それが真実だとするのならば
彼は不死である そう考えなくてはならないのかもしれません」
アルディラ
「正直、肯定したくはない考えだけどね」
(機霊ルートのみ追加発生)
アルディラ
「・・・・・・
レックス? ちょっと、いいかしら?」
レックス
「どうしたんだ?」
アルディラ
「貴方に、相談したいことがあるの」
レックス
「今までのことを全部キュウマたちに話しておきたい、か」
アルディラ
「ファリエルと相談してそう決めたの
彼らだって 真実を知る権利はあると思うから」
レックス
「だけど、いいのか? そんなことをしたら君の立場が・・・」
アルディラ
「わかってる だけど、いつまでも避けてるわけにはいかないことだから
きちんと話をして 答えを出そうと思うの」
レックス
「そっか・・・」
アルディラ
「後で、集いの泉に来てちょうだい 貴方にも、同席してほしいの
私が、ちゃんと逃げずにいられるように・・・」
レックス
「わかったよ アルディラ」

第13話 断罪の剣

リペアセンター(1回目)

レックス
「そうか、ギャレオも起きあがれるようになったんだ・・・」
クノン
「驚異的な回復力です 正直、驚きました
もっとも、回復したと言っても、あくまで日常生活レベルでの話です
戦闘を行うことはしばらく無理でしょう」
レックス
「そっか・・・」
クノン
「正式に、患者との面会を許可します
事情説明をかねて 一度、会っておいてくださると助かります」
レックス
「わかったよ、クノン ありがとう」

リペアセンター(2回目)

レックス
「二人とも、具合はどうだい?」
ギャレオ
「貴様に心配されるいわれはない・・・」
アズリア
「こら、ギャレオ」
ギャレオ
「・・・フン!」
レックス
「(予想はしていたけど これは、完全に嫌われちゃってるみたいだなあ)」
アズリア
「すまんな・・・ 助けられたことは自覚しているのだが
やはり、簡単には割り切れぬものらしい こいつも、私もな」
レックス
「気にするなよ 恩に着せるつもりでしたことじゃないし」
ギャレオ
「・・・・・・」
アズリア
「あの娘の看病のおかげで、こいつも順調に回復している
もうダメです、と うわごとのように繰り返していたのがウソのようにな?」
ギャレオ
「た、隊長っ!?」
アズリア
「ははははっ まあ、冗談はおいておくとして・・・
今後のことについて話にきたのだろう?」
レックス
「ああ、うん・・・」
アズリア
「そこに座って待っていてくれ
長話になりそうだからな、茶でも用意してこよう」
ギャレオ
「そのような雑務 隊長殿にさせるわけに・・・ぐあっ!?」
アズリア
「怪我人は黙って寝ていろ これは、命令だぞ?」
ギャレオ
「うう・・・」
(どうしようかな・・・)
  • ギャレオと話す
    ギャレオ
    「・・・」
    レックス
    「・・・ (なんだか、話しかけづらいよなあ)」
    ギャレオ
    「あの時・・・」
    レックス
    「え?」
    ギャレオ
    「あの時、あのまま死んでも構わないと思った
    信じていた弟に裏切られ、懸命にまとめてきた部隊を壊滅させられた
    あの人の怒りと悲しみを、せめて一太刀でも浴びせることができたなら
    それで、死んでも悔いはなかったんだ」
    レックス
    「ギャレオ・・・」
    ギャレオ
    「俺は、あの人や貴様と違って軍学校を出ていない
    現地で徴兵されて 腕っぷしだけで生き残ってきた叩き上げの軍人だ
    そうした経歴をもつ扱いにくい者たちや 軍紀に外れる問題児たちの寄せ集め
    それが、第6部隊の正体ってわけだ」
    レックス
    「・・・」
    ギャレオ
    「有能な女軍人に対する、上層部の嫌がらせさ
    にも関わらず あの人は、俺たちを見下しはしなかった
    率先して模範を示し 信頼関係を築いてきちんと部隊をまとめたんだよ」
    レックス
    「彼女らしいな それは・・・」
    ギャレオ
    「俺は、そんな隊長に報いたいのだ・・・
    だが、この身体ではそれもままならん
    だから、頼む! お前の剣の力を貸してくれ!?
    部下たちの無念と隊長の苦しみを 俺は、晴らしてやりたいんだ
    だから・・・このとおりだ・・・」
    レックス
    「ギャレオ・・・」
  • アズリアを手伝う(アズリア未加入時)
    レックス
    「島のみんなにははちんと話をしたよ
    派閥の件が片づくまで君たちのことは俺に任せてもらえることになった」
    アズリア
    「そうか・・・
    島の者には 日を改めて、直々に謝罪するつもりだ
    何もかもお前にばかりまかせて、迷惑をかけていては立つ瀬が無いからな」
    レックス
    「ははは・・・」
    アズリア
    「本当なら、私も戦列に加わりたいのだがな・・・」
    レックス
    「クノンから聞いてるよ
    イスラにやられた腕の傷、まだ完全には治ってないんだろう?」
    アズリア
    「時間をかけて回復させていく必要があるそうだ
    もどかしいな・・・」
    レックス
    「だいじょうぶ 奴らは、俺たちでなんとかしてみせる」
    アズリア
    「しかし・・・!」
    レックス
    「この島に、これ以上あんな悲しい戦場は作らせたくないから
    だから、約束するよ 無色の派閥は、必ず追い出してみせるよ」
    アズリア
    「レックス・・・かなわないな・・・お前には・・・」

中央管理施設

アルディラ
「あのセルボルト家が出てくるなんてね」
レックス
「知ってるのか?」
アルディラ
「セルボルト家は派閥の創始者たちの家系のひとつよ
王国の時代には エルゴの王の側近も務めていたと聞くわ」
レックス
「(そんな昔から・・・)」
アルディラ
「ただ、私の知る限り 当時のセルボルト家は名ばかりで、影響力にとぼしい一族だった
それを変えたのはおそらく・・・」
レックス
「オルドレイクと名乗った、あの召喚師」
アルディラ
「私たちのマスターがそうであったように
家名の存続のために 召喚師たちは、才能ある者を積極的に一族へ迎え入れる
あの男も、そうやってセルボルトの名を継ぐために選ばれた人物かもしれないわ
側にいた女の召喚師 おそらく、彼女をめとることによって」
レックス
「そんな理由で、結婚したっていうのか」
アルディラ
「召喚師にとっては古い家名を告ぐことはとても重要なことなの
その家系ごとに伝わる召喚術の秘伝を、全て継ぐことができるということだもの
迎え入れる側にしても 才能ある者が血筋へと加わるのは利益になる
そういったやりとりも 無色では、当たり前のことになっていたのよ」
レックス
「・・・・・・」
アルディラ
「それで、貴方は、どうするつもりなの?」
レックス
「どうって・・・」
アルディラ
「無色の派閥は 個人の意志の介在を認めない
指導者の掲げる理想を絶対とし、それを実現するためだけに機能しているの
貴方の言葉は、多分届かないわ・・・」
レックス
「わかってるよ
アルディラの言葉は正しいと思う わりきらなくちゃいけないって思う
でも・・・」
アルディラ
「わりきれない、のね」
レックス
「信じたいんだ・・・
なにもかもが、結局最後は力によってしか解決できらいのなら
なんのために、言葉が存在しているのか悲しくなっちゃうから
俺は・・・信じたいんだ・・・」
アルディラ
「投げかけた言葉に 暴力によって返礼がされると、わかっていたとしても?」
レックス
「その時は、俺が矢面に立って、受け止めるさ」
アルディラ
「簡単に言っちゃって まったく・・・」
レックス
「ありがとう・・・」

第14話 砕けゆくもの

機界集落

クノン
「いえ、今日はまだあの方の姿を見かけてはおりませんが」
アリーゼ
「そうですか・・・」
アルディラ
「なにかあったの?」
アリーゼ
「あ、いえ・・・ たいしたことじゃないんですよ
それじゃ、失礼します」

第15話 ひとつの答え

(キャラクター選択)

リペアセンター

クノン
「ふむ、顔色は良くなりましたが 体力のほうの回復はまだまだですね
とりあえず、景気付けに、栄養剤を注射しておきましょう」
レックス
「いや、クノン・・・ 俺がここに来たのは診察してもらうためじゃなくて・・・」
クノン
「不健康な患者を前にして、私のすることはひとつだけです
さっさと腕をまくってください」
レックス
「うう・・・っ」
クノン
「今の私は不機嫌です よって、思いっきり痛いかもしれませんが
心配させた罰と思って我慢してください そしたら、水に流してさしあげます」
レックス
「はい・・・
あの時、俺はあせってたんだと思う
オルドレイクやイスラ 言葉も理屈も通じない強大な力をもった敵を前にして
正直、みんなを守っていけるのか、こわくて仕方なかった・・・
本当はわかってるんだ
こんなやり方ばかりしていたら、損をするばかりだってことは
でも、俺はバカだから 傷つけられるよりも傷つけることのほうがこわくて・・・
最後の最後で迷ってみんなに迷惑をかけることになって・・・」
クノン
「そうですね・・・
たしかに、今の貴方はバカかもしれません」
レックス
「う・・・っ」
クノン
「論理的に考えをまとめようとしているくせに、本当はそれをよしとしていない」
レックス
「え?」
クノン
「私の推察、間違っているでしょうか?」
レックス
「それは・・・」
クノン
「レックスさま 以前、貴方は私にこうおっしゃいました
人の心は、全部が全部きれいなものばかりじゃない
苦しいのなら吐き出してもいい 我慢しないで、さらけ出していいのだ、と」
レックス
「!」
クノン
「あれは、やはり 私を助けるための嘘だったのですか?」
レックス
「そんなこと・・・」
クノン
「でしたら、どうして貴方は自分自身のおっしゃったことを守らないのです!?」
レックス
「・・・っ」
クノン
「不安ならば、どうしてそれを周りに伝えてくれないのです・・・
伝えて、くれなくては わからないでは・・・ないですか・・・っ」
レックス
「クノン・・・俺のために泣いて・・・」
クノン
「苦しいんです・・・無理をしているのは私ではなく、貴方のはずなのに・・・っ
貴方のことを考えると 苦しくて、目の奥が熱くなって・・・
苦しいんです・・・っ 胸が痛くて、悲しくて止まらない・・・の」
レックス
「クノン・・・」
クノン
「貴方の感じる想いを、もっと私に伝えて下さい!
憎しみも、悲しみも不安だって構いません
ちゃんと受け止めてさしあげられるように もっと、もっと勉強しますから・・・っ
だから・・ もうこれ以上、自分を傷つけないでください
お願いです・・・っ」
レックス
「わかったよ、クノン だから、泣かないで?」
クノン
「レックスさま・・・」
レックス
「もう、無理はしない つらい時は、ちゃんとつらいって言うから
やせ我慢で笑って クノンやアルディラに心配かけたりなんかしないから・・・」
クノン
「嘘ついたら・・・っ 今度は、もっと痛い注射、ですから・・・」
レックス
「うん・・・」

電波塔

アルディラ
「さて、どういう言い訳を聞かせてくれるのかしら?」
レックス
「う・・・」
アルディラ
「自分の行動が、周囲にどれだけの心配をかけるものだったか
いちいち並べなくても 貴方なら、承知してるはずよね?」
レックス
「返す言葉もないよ 本当に・・・
悪かったって思ってる だから、言い訳なんかできないよ
本当に、ごめん・・・」
アルディラ
「ふう・・・っ
ま、いいわ せっかく立ち直ってくれたのを、叩いても仕方ないものね
許してあげるわ ただし、これからはあんな真似はしないで
じゃないと、次はひっぱたいてでも引きずり出すわよ」
レックス
「肝に命じておくよ」
アルディラ
「それで、相談したいことっていうのはなにかしら?」
レックス
「うん、実はさ・・・
あの時、俺はあせってたんだと思う
オルドレイクやイスラ 言葉も理屈も通じない強大な力をもった敵を前にして
正直、みんなを守っていけるのか、こわくて仕方なかった・・・
本当はわかってるんだ
こんなやり方ばかりしていたら、損をするばかりだってことは
でも、俺はバカだから 傷つけられるよりも傷つけることのほうがこわくて・・・
最後の最後で迷ってみんなに迷惑をかけることになって・・・」
アルディラ
「ホント、バカね・・・
そういう貴方の性分ぐらい、ずっと前から気づいていたわよ」
レックス
「う・・・っ」
アルディラ
「だから、私はとっくに覚悟してるわ」
レックス
「え?」
アルディラ
「貴方のやることを理詰めで制限したりしないってこと」
レックス
「アルディラ・・・」
アルディラ
「無色の恐ろしさは その武力より、むしろ結束力にあるわ
狂信的な理念と恐怖による支配が 兵たちの質を、より強固にしていく
それに対抗するには こちらも、結束して立ち向かうしかない
みんなの気持ちをひとつにまとめる役目
それは レックス 貴方にしかできないことなのよ」
レックス
「俺にしか・・」
アルディラ
「思い出してみなさい 貴方が、どうやって今までの戦いを越えてきたのかを・・・」
レックス
「ありがとう アルディラ
約束するよ 俺はもう、迷ったりしないって
傷つくことを恐れて自分を偽ったりしないって!」
アルディラ
「ええ、約束よ」

第16話 彼が願ったこと

リペアセンター

クノン
「レックスさま すこし、よろしいでしょうか?」
レックス
「なんだい、クノン? 改まったりして」
クノン
「ぜひ、貴方に見ていただきたいものがあるのです
どうぞ こちらへ・・・」
レックス
「う、うん・・・」
クノン
「いやー、やっぱり平和が一番ですなー」
オウキーニ
「そうですなー 平和あってこそおいしくゴハンも食べられますしなー」
クノン
「あんた、さっきからそればっかやねー?」
オウキーニ
「しかたないですやろ? 昔から、名は体を表すって、シルターンでも言わはるし・・・」
クノン
「へえ、そうでっか? けど、なんでそれが食いしん坊につながりますねん?」
オウキーニ
「そないこともわからしまへんのか? あきまへんなあ、このポンコツ娘は・・・」
クノン
「じゃかましいわ! いいから、説明しい!」
オウキーニ
「「オウキーニ」だけに「よう食うに」・・・」
クノン
「ええ加減にしなさい!」
オウキーニ&クノン
「どうも、ありがとうございましたー♪」
レックス
「・・・・・・」
クノン
「いかがでしょうか?」
レックス
「あ、いや・・・なんというか・・・
(どう言ったら・・・いいのやら・・・)」
クノン
「やはり、ウケてはきださいませんでしたか・・・がっかりです・・・」
オウキーニ
「おちこんだらあきまへんで! クノンはん」
クノン
「オウキーニ師匠・・・」
オウキーニ
「お笑いの道をきわめることこそ、人間の感情を知るのに、一番ええ方法なんや・・・
今は寒かろうと、努力すれば、きっといつかお客を大爆笑させることができる!!」
クノン
「大爆笑・・・」
オウキーニ
「めげたらあきまへん!」
クノン
「そうですね・・・ ご指導、お願いします オウキーニ師匠!」
オウキーニ
「ほな、いくでー? まずは、ツッコミ練習100回からや!」
クノン
「なんでやねん! なんでやねん!! なんでやねん!!!」
レックス
「はははは・・・」

中央管理施設

アルディラ
「・・・・・・」
レックス
「なにを見てるんだい アルディラ?」
アルディラ
「レックス・・・ 昔のフォトディスクをちょっと、ね・・・」
レックス
「昔の、って・・・」
アルディラ
「そうよ マスターたちが、まだ生きていた頃、記録しておいた画像・・・
辛くなるから、二度と見ないでおこうと思っていたんだけど
懐かしくなっちゃって つい、再生しちゃった」
レックス
「そっか・・・」
アルディラ
「そっぽを向いてるのが若い頃のヤッファね その隣が、リクトよ」
レックス
「なんだか、スバルをやんちゃなまま大人にしたみたいだね」
アルディラ
「ええ、あの子は本当に父親によく似てるわ」
レックス
「リクトさんの隣にキュウマが控えてて だとすると、クノンの隣にいるのが・・・」
アルディラ
「昔の私よ 当時は、髪の毛を短くしていたから・・・」
レックス
「それじゃあ、真ん中でファリエルにじゃれつかれて、困っているこの人が・・・」
アルディラ
「ええ、そうよ
ハイネル・コープス この島の管理責任者で私たちのマスター
私が・・・好きだった人・・・」
レックス
「(アルディラ・・・)」
アルディラ
「ほら、みんなも言っていたとおりに、貴方に似ているでしょう?」
レックス
「うーん・・・ 一緒にしたら失礼なくらい、カッコいいと思うけど・・・」
アルディラ
「見た目の話じゃないわ ほら、この表情・・・
子供たちに囲まれて困った時の、貴方にそっくりだわ」
レックス
「そう、かな・・・」
アルディラ
「ええ・・・ とても優しくてあたたかい眼差し
本当に・・・」

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