番外編・喚起の門

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藍空れぃん。様
ミニス
「つまり、この島は集落ごとに、それぞれの世界の魔力に満ちているってこと?」
ウィル
「そのとおりだよ
そして、この泉はそれらの魔力の合流点にあたるんだ」
ケイナ
「それで、集いの泉って名前なのね」
ウィル
「教えてくれたのはメイメイさんだけどね」
トリス
「あれ?
そういえばメイメイさんの姿が見えないけど…」
アメル
「あははは…お酒を飲み過ぎたから今日は遠慮するって言ってました、はい」
ネスティ
「まったく…なにをしに来たのやら」
リューグ
「ほっときゃいいんだよ
いたところで、大して役にたたねえんだし」
ロッカ
「たしかに、彼女のあの調子に合わせていては疲れますしね…」
モーリン
「へえ、珍しいね
あんたたちの意見がぴったり合うなんてさ」
リューグ
「苦手なんだよ…ああして、年がら年中お祭り気分でいられるような女は‥」
マルルゥ
「ピコピコさんたちはにぎやかなのはキライですか?」
ロッカ
「にぎやかすぎるのはちょっと、ね」
ケルマ
「そのとおりですわ
やはり、いい女には慎みというものがないと…」
ミニス
「あんたが言っても全然、説得力ないよ
ケルマ…」
ケルマ
「なんですってぇ!?」
フォルテ
「わははは…」
パッフェル
「……」
トリス
「パッフェルさん
どうかしたの?」
パッフェル
「え?」
トリス
「昨日から、ちょっと様子がおかしいよ?」
パッフェル
「いやですよう
別に、私はいつもと変わりませんってば
あはははっ♪」
トリス
「……」
≪喚起の門≫
ネスティ
「これは…」
ウィル
「「喚起の門」だよ
無色の派閥は、この魔法装置を使って召喚獣たちを大量に喚び寄せたんだ」
マルルゥ
「マルルゥたちはみんな、この門をくぐって、この島に来たのですよ」
ケイナ
「わかってはいてもちょっと、信じがたい話ではあるわね」
ネスティ
「だが、事実だろうな
そうでなくてはこの島に大量の召喚獣たちがいるという理由に、説明がつかない」
トリス
「でも、どうして無色の派閥はそんなことをしたんだろう?」
マルルゥ
「えっと、それは…」
ウィル
「実験のため…
僕は、そう聞いてる」
トリス&アメル
「!?」
ウィル
「より強い召喚術を開発するために、召喚獣の生態や弱点を調べたり
他にも色々な実験を繰り返していたらしい
正直、話せないようなひどいことも、かなりやっていたそうだよ」
バルレル
「ケッ!
ここでもまた似たようなことをやるバカがいたってことか
ったく…」
トリス
「ごめん…なんか、イヤなこと聞いちゃって…」
ウィル
「気にしないで
たしかに、イヤな話だけど、それはもう過ぎたことなんだ
今はもう、この島は無色の実験場なんかじゃない…
召喚獣も人間も一緒に笑顔で暮らすことができる場所を目指してるんだ」
トリス
「みんなが笑顔で暮らせる場所かあ」
アメル
「それが叶ったら本当に素敵なことですよね…」
マルルゥ
「絶対に、叶うですよ
だって…強くて、優しい抜剣者さんたちがこの島を、守っているのですから♪」
テコ
「ミャミャミャッ!?」
ネスティ
「抜剣者?」
マルルゥ
「あ…」
ウィル
「せ、先生のことだよ
島のみんなは、そう呼んでいるんだ
なんでも、古い言葉で「救い、切り開く者」…っていう意味があるらしい」
トリス
「へえ…」
ウィル
「でも、あの人はそう呼ばれると、照れて赤くなっちゃうんだ」
アメル
「うふふ、なんだかどこかの誰かさんに似てますよね?」
トリス
「へ?」
ネスティ
「はは、そうかもな」
トリス
「なっ、なによぉ!?
みんなして、にこにこ笑っちゃって…」
-霧が出て暗くなる-
トリス
「…!?」
マルルゥ
「あ、あれれれ…
なんか、急にめまいが
あわわ…っ???」
-マルルゥが倒れる音-
モーリン
「ちょいと、マルルゥ!
しっかりしなよ!?」
ケイナ
「なんなのよ、この薄暗い霧は!?」
バルレル
「同族…
…いや、違う!?
悪魔にしちゃあ、気配そのものが希薄すぎる」
トリス
「バルレル?」
バルレル
「気をつけろ、ニンゲン
こいつは、まっとうな相手じゃねえぞッ!?」
「aAAaAAA…」
アメル
「影の、魔物…」
ロッカ
「危ない、アメルっ!?」
-槍と剣がぶつかる音-
「Gyuaaaee!!」
フォルテ
「なんだかわかんねえがぶちのめす以外、他になさそうだな!」
リューグ
「上等だぜ…
かかってきやがれ!!」
<バトル VS謎の影>
≪喚起の門≫
「AAaaAAA…」
ミニス
「溶けていく…」
ウィル
「…」
ケルマ
「なんなんですのよ
この、気味の悪い化け物は!?」
ウィル
「こっちが教えてほしいくらいだよ
ただ…」
パッフェル
「ただ?」
ウィル
「あの時、核識の間で見た、ディエルゴの分身たち…やつらと似た気配を感じた…」
トリス
「ディエルゴ…
それって、いったい?」
ネスティ
「詮索をするよりも先にここを離れたほうがよさそうだぞ」
テコ
「ミャミャ!?」
「aAaAaa…」
モーリン
「そんな…
地面から、次々とわきあがって…」
フォルテ
「ぼけっとしてねえでさっさとズラかるぞ!」
メイメイ
「おーい、若人ぉ!?
こっち、こっちぃ!!」
トリス
「メイメイさん!?」
メイメイ
「その様子じゃあキミらも、あの影に出くわしたみたいね」
ロッカ
「それじゃあ、まさか他の場所でも!?」
メイメイ
「そうよ…島中に、あの影たちがうようよしているわ
この泉の周囲には近づくことができないみたいだけどね」
ウィル
「みんなは!?
島のみんなは!?」
メイメイ
「わからない…
今はまだ、無事だとは思うけど…」
ウィル
「そんな…っ」
パッフェル
「あいつらは、いったい何者なんですか?」
メイメイ
「ごめん、それも…
でも、あの現れ方から考えると…
遺跡に関係するものであることだけは、まず間違いないと思うわ」
パッフェル
「エクス様の危惧していたことが、どうやら起こってしまったようですね…」
メイメイ
「ええ…」
トリス
「ディエルゴとか核識とか、いったいこの島で、なにがあったのよ!?」
ネスティ
「全てを話してください
そうでなくては対処のしようもない」
メイメイ
「わかったわ…」
ミニス
「人の手で、エルゴを作り出す…
そんなことって!?」
メイメイ
「とんでもない話よね
でも、無色の派閥は本気でそう考えたの」
ケルマ
「確かに、連中だったらそれぐらいの無茶
平気でやらかしそうですわね
街ひとつを、召喚儀式のための生け贄にするような奴らですもの」
アメル
「でも、その企みは先生やみなさんの手で阻まれたんですよね?」
ウィル
「ああ…僕は、見たんだ
核識だったあの人が解放されて、消滅していくのを…」
テコ
「ミャミャ…」
ネスティ
「ともかく、原因がそこにあることだけは間違いなさそうだ
一刻も早く、原因をつきとめて…」
トリス
「その前に、集落のみんなの無事を確かめるのが先よ!」
ウィル
「トリス…」
トリス
「お鍋をごちそうになったお礼、まだしてないもんね
手伝うわ
一緒に、みんなを助けに行こう!」
ウィル
「ありがとう…」
トリス
「いいよね、みんな?」
ネスティ
「仕方あるまい…僕たちのリーダーは君なんだからな?」
アメル
「いきましょう!」
各集落での影討伐戦

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