タコイベント(アティ&ナップVer.)

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ふぇんりる様

第10話 もつれあう真実

~船外~
スカーレル
「・・・ダメっ!やっぱり、アタシ耐えられないっ!」
オウキーニ
「今さら、泣き言なんて 聞く耳もちまへんで」
カイル
「ふふふふ・・・さあ、観念しな?」
スカーレル
「きゃあぁぁぁっ!イヤあぁぁぁ~っ!!」
アティ
「三人とも・・・なにしてるんですか?」
スカーレル
「ああっ、センセ助けてよぉ~っ!
カイルたちったら 嫌がるアタシに無理矢理・・・」
カイル
「気色の悪い言い方するんじゃねえ!」
オウキーニ
「ウチらはただ こいつを食べてもらおうとしただけなんですって」
アティ
「う゛・・・っそのぬるっと赤くて ふにゃふにゃしたシロモノは・・・」
カイル
「タコだぜ?」
オウキーニ
「ゆでダコですわ」
アティ
「(ま、丸ごとゆでたのが、お鍋いっぱい あわわわ・・・っ)」
スカーレル
「そんな気色の悪いもの、絶対にアタシ食べないからッ!」
オウキーニ
「なに言いますの!?見てくれだけで判断したら、タコに失礼でっせ!」
カイル
「そうだぜ?歯ごたえがあってなかなかイケるのに」
アティ
「た、食べてます・・・思いっきり・・・」
カイル
「ほれ、お前もどうだ?」
アティ
「い、いいですっ!遠慮しますっ!!」
スカーレル
「でしょ!?普通は、食べたりしないわよねっ!?」
アティ
「はい・・・見るぶんにならともかくやっぱり、食べるとなるとちょっと・・・」
オウキーニ
「シルターン自治区では食材として当たり前に使うんやけどなあ?」
アティ
「そうなの!?」
スカーレル
「食文化の違いね・・・」
カイル
「もったいねえなあ こんなにうまいのに」
オウキーニ
「ホンマですわ」
アティ
「そう言われてもやっぱり、見た目がちょっと・・・」
オウキーニ
「見た目、でっか・・・うーん・・・」

第12話 黄昏、来たりて

~船外~
カイル
「おお、先生 ちょうどいい時に来やがったな」
アール
「ピッピピー♪」
アティ
「いい時、ですか?」
ナップ
「オウキーニの新しい料理が完成したんだってさ」
オウキーニ
「ふっふっふ はっきり言って自信作でっせ」
アティ
「それは楽しみですね♪どんな料理か、早く教えてくれませんか?」
オウキーニ
「・・・これですわ!」
アティ
「きゃあっ!?」
ナップ
「げっ!?」
カイル
「おぉーっ!?」
オウキーニ
「とれたてピチピチのタコを、鮮度を生かし調理した一品・・・
「タコ刺し」や!!」
アティ
「う、動いてる・・・っ動いてますよぉ!?」
アール
「ピ、ガッ!?!?」
オウキーニ
「活け造りですから当然ですやん」
ナップ
「き、気色悪い・・・」
カイル
「どれどれ?」
アティ
「(食べ・・・っ!?)」
カイル
「おっ、こりゃなかなかイケるな 塩加減の中に微妙な甘みが・・・」
オウキーニ
「タコ本来の味や
素材の風味を生かすのが、シルターンの料理なんですわ」
アティ
「だからって、生なのはちょっと・・・」
オウキーニ
「ゆでダコは固くて食べづらかったさかい不評やったけどこれはいけるやろ
さ、先生らもおひとつ?」
アティ
「いえ、ちょっと ははは・・・」
ナップ
「いっ、いらないっ!」
アール
「ピピッ!ピピッ!」
カイル
「おいおい、好き嫌いはよくねえぞ」
アティ
「それ以前の問題です!ぴくぴく動いてるのを食べちゃうなんて」
オウキーニ
「ダメでっか・・・これでも、高級料理のひとつなんやけどなあ」
アティ
「そもそも、見た目が問題って言ったことがちっとも解決されていませんよ・・・」
オウキーニ
「ぴくぴく動く様子が新鮮な証拠で、食欲をそそると思うたんですけどなあ・・・」
アティ
「(あはははは・・・食べ物に対する感覚がズレてる・・・)」
アール
「ブピー・・・」
アティ
「と、とにかく、ソレを食べるって習慣自体が一般的じゃないんですですから・・・」
オウキーニ
「負けまへんで・・・」
アティ
「え?」
オウキーニ
「こうなったら意地や!一料理人としての誇りにかけて・・・
誰もが喜んで食べる究極のタコ料理を作ってみせますわ!!
虐げられ続けてきたタコたちのために!」
ナップ
「目が、燃えてる・・・」
オウキーニ
「やりまっせえ~!!」
アティ
「は、ははは・・・」
アール
「ブ、ピー・・・」

第16話 彼が願ったこと

~船外~
スバル
「おっちゃん、おかわりまだぁ!?」
ソノラ
「こっちのお皿も、もう空っぽになっちゃったわよー?」
オウキーニ
「へいへい!急いで焼いとりますさかい もうちょびっとだけ待ったってなー」
ジャキーニ
「もっと気合い入れてひっくり返さんかい!
この晴れ舞台のためにワシらは、汗と涙の特訓を越えてきたんじゃろうが!?」
海賊
「へい、船長!!」
アティ
「(いい匂いにつられて来てみたけど、すごい騒ぎですね・・・)」
パナシェ
「あれ、先生もオウキーニさんの新しい料理、食べにきたの?」
アティ
「パナシェくんはもう、食べたの?」
パナシェ
「うん、熱かったからたくさんは食べられなかったけど
外はカリカリで中はトロトロで おいしかったよ♪」
アティ
「(うーん、どんな料理か想像もつかない・・・)
だけど、この調子じゃ口に入りそうにもないですね・・・」
カイル
「なーに、ちょっと待ってりゃ、すぐに追加ができあがるさ」
アティ
「そんなに簡単に作れるものなんですか?」
カイル
「ああ、焼きたてを食うのが、一番うまいらしいぜ
そうだろ、ジイさん?」
ゲンジ
「うむ、ワシの世界ではそれが当然じゃな」
アティ
「ということは・・・もしかして、作ってるのは、ゲンジさんの世界のお料理???」
オウキーニ
「はいな!追加 焼き上がったでえ!!」
スカーレル
「きゃーっ♪待ってましたーっ!」
アティ
「わわっ!?私も、急いでもらってこないと・・・」
ナップ
「慌てなくても、ほら?先生のも、ちゃんともらってきてあるって」
アティ
「ありがとうナップ♪
じゃあ、早速・・・」
パナシェ
「どう?」
アティ
「おいしい!?本当に、カリカリでトロトロ・・・」
カイル
「そうか?うまいか?」
ナップ
「うん! オレもこんなの初めてだよ♪」
アティ
「丸く焼いた生地の中にうま味がたっぷりと詰まってて・・・
それに、この具!不思議な歯ごたえが後を引くカンジで」
ゲンジ
「ほうほう、歯ごたえがなあ・・・」
アティ
「それで、この料理なんて名前なの?」
ゲンジ
「「タコ焼き」じゃ」
アティ
「タコヤキ・・・ってええええぇぇぇっ!?」
カイル
「ああ、お前が言ってた赤くて、ふにゃっとしてるアレのことさ」
ナップ
「げ、ウソだろぉ!?」
オウキーニ
「どや?食うてみたらそんなに悪いもんやあらへんかったやろ?」
アティ
「そうですよね・・・食わず嫌いだったってこと、素直に認めます
こうして食べてみておいしかったのは事実ですものね」
ナップ
「だよな・・・」
オウキーニ
「よっしゃ♪これでようやくタコの名誉を挽回できましたでぇ!」
カイル
「これも、ジイさん あんたのおかげだな?」
ゲンジ
「なぁに、ワシも久々に故郷の料理を食わせてもらえたんだからな」
オウキーニ&ゲンジ
「わっはっはっはっは!」

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