夕焼け空様
第13話 思い願うこと、貫くこと
- フェア
- 「(先生・・・ 今頃、どこでなにを・・・)
・・・」 - (アカネ、画面下から登場)
- アカネ
- 「べろべろばあっ!」
- フェア
- 「うひゃあっ!」
- アカネ
- 「あはははっ♪ 驚いた、驚いた♪」
- フェア
- 「な・・・っ!? なに考えてんのよっ アカネっ!?」
- アカネ
- 「なにって、そりゃ店長をおどかしてやるぞー、って」
- フェア
- 「そういうこと言ってるんじゃなくって・・・
ふざけるのも時と場合を考えてって言ってるの!
人がせっかく・・・」 - アカネ
- 「陰気な顔して思いつめてるのに邪魔をするなっ!
・・・ってコト?」 - フェア
- 「!」
- アカネ
- 「ダーメだって そんなことしてもいいことないって
くらぁい顔してたらせっかくの美人がダイナシだぞぉ?」 - フェア
- 「ほっといてよ・・・ 好きで、こうしてるワケじゃないもん」
- アカネ
- 「だったら、今すぐやめるべきだね
同情ひきたいっていうのなら、まあ別だけどさ」 - フェア
- 「・・・っ」
- アカネ
- 「まあ、たしかにすねたくなるのもわかる気はするよ
きっつい状況なのは新参者のアタシでもわかるもんね」 - フェア
- 「え・・・」
- アカネ
- 「だけど、そこでふんばれるのがイイ女なんだよね
あたしの知ってる連中は、みんな そういうヤツなんだ」 - フェア
- 「それって、アルバが前に言ってた・・・」
- アカネ
- 「そ、サイジェントの陽気で強気な貧乏人の勇者サマたち♪
なんせ、そのしぶとさときたら、そこらの雑草顔負けだもんね
踏みつけられても 絶対、ひん曲がったりしないんだよなあ
むしろ、ムキになって 真っ直ぐに伸びようとするってカンジ?」 - フェア
- 「・・・・・・」
- アカネ
- 「お子ちゃまのアンタにそこまでやれなんて言わないけどさあ
爪のアカぐらいは見習ってみてもいいんじゃない?」 - フェア
- 「ば、バカにしないでよ まったく・・・
わたしだってそれくらいのことできるんだから!」 - アカネ
- 「おーっ、だったらやって見せてもらいましょうか」
- よーし・・・見てなさいよーっ!
第14話 来訪者たち、彼方より
- アカネ
- 「アタシに忍法を教えて欲しい、って
あははっ、店長ってばくだんない冗談なんか言っちゃってぇ♪」 - フェア
- 「わたし、本気よ!」
- アカネ
- 「・・・なんでよ? なんで、忍法なんか習いたいワケ?」
- フェア
- 「ギアンに勝ちたいの
今のわたしの実力じゃ「響界種」と戦って勝つ自信がないから
だから、少しでも強くなるために忍法を・・・」 - アカネ
- 「無理ムリ、そんなのできっこないから」
- フェア
- 「でも・・・っ!?」
- アカネ
- 「ちょっぴり修行したくらいで、使えるもんじゃないんだよ!!
アタシだって、この年まで修行して、やっとこの程度なんだよ?
甘っちょろい考えで忍法を使おうだなんてバカにすんな!!」 - フェア
- 「・・・っ」
- アカネ
- 「あのね、店長・・・
たしかに、ギアンのもってる力はすごいし おっかないって思う
けど、それに対抗するためだけに、強い力を欲しがったって
きっと、不幸になるよ」 - フェア
- 「え?」
- アカネ
- 「力を求め続けた末に なにもかも無くしてしまったヤツも
手にした力の重みに悩みながら、それでも笑って生きてる人も
どっちも、アタシは知ってるからね」 - フェア
- 「・・・」
- アカネ
- 「ギアンに勝つために どうしても忍法が必要だっていうんなら
その時は、アタシをあてにしちゃいなって
帰りの旅費をもらうまでは、店長がアタシの主人なんだしさ♪」 - フェア
- 「アカネ・・・」
- アカネ
- 「店長は、店長らしく いつもどおりにしてれば、いいんだよ
そうすれば、きっとみんなも、力を貸してくれるって♪」 - フェア
- 「うん、そうだね」
- 戦っているのはわたし一人だけじゃないんだもんね
第16話 相談イベント
第18話 はばたき、空へと突き抜けて
- (アカネ、画面下から登場)
- アカネ
- 「おいっす♪
・・・ありゃりゃ? 店長、なんでっびっくりしてくんないワケ?」 - フェア
- 「何度もやられてれば さすがに慣れるって
っていうか、そもそも そういう発想自体がガキくさいよ?」 - アカネ
- 「うはははは、年上のお姉さまに向かってそう言いますか?」
- フェア
- 「年上ぶるんだったら それっぽくしてよね 説得力ないよ?」
- アカネ
- 「はいはい、だったら それっぽくしますか
こらっ、子供が起きてていい時間じゃないでしょ!」 - フェア
- 「・・・・・・」
- アカネ
- 「・・・・・・」
- フェア&アカネ
- 「ぷ・・・っ、ははっ ひゃはははははっ♪」
- フェア
- 「に、似合わないよ♪」
- アカネ
- 「うんうん、我ながら トリハダたっちゃうすさまじさだね♪
あたしの流儀なら こういう時はむしろこう言うべきだね
せっかくだしさ ちょっと、あたしとだべってかない?」 - フェア
- 「うん、いいよ」
- アカネ
- 「ふーん、不安で眠れない、か
店長って、コワイもの知らずな印象があったから、ちょっと意外」 - フェア
- 「うん、自分でも意外というか、情けないなぁ って思ってる」
- アカネ
- 「あれれ、あたしは別に情けないなんて言ったおぼえはないけど?」
- フェア
- 「え、でも・・・」
- アカネ
- 「完全無欠でいられる人間なんて、どこにもいないもんなんだよ
いるとしたら、多分 そいつは自分を作っているんだって思う」 - フェア
- 「作ってる???」
- アカネ
- 「わかりやすいとこだと ギアンなんか、もろにそうなってるじゃん
憎たらしいくらいに冷静でいたくせにさ
今じゃ、すっかりキレまくってばかりって気がしない?」 - フェア
- 「たしかに・・・」
- アカネ
- 「完璧でいようとするヤツほど、化けの皮がはがれた途端に
もろくなるもんだよ そういうの、やっぱカッコ悪いじゃん?」 - フェア
- 「うん・・・」
- アカネ
- 「丈のあわない服でめかしこんだって滑稽なだけだよ
自然体が一番だって あたしは思ってる
他人の目をいちいち気にしてばかりじゃつまんないし・・・
なによりラクだしね♪」 - フェア
- 「あははっ、それってアカネらしいね」
- アカネ
- 「うん、でもそれは 店長だって同じこと
今まで、あんたはずっとそうやってきたんじゃないの?」 - フェア
- 「あ・・・」
- アカネ
- 「場合が場合だからさ 慎重になるのは当然だって思うけど
深刻になる必要はないんじゃない?」 - フェア
- 「そっか・・・ うん、そうだよね
わたし、知らないうちに難しく考えすぎてたのかもしれないね」 - アカネ
- 「うん、それがわかれば もうだいじょうぶだね
でもさあ・・・真面目な話、店長は面白い人だよねえ
無鉄砲で、無造作で ぶっちゃけすぎてるトコロとかさ」 - フェア
- 「けなしてんの?」
- アカネ
- 「ほめてんのよ、一応は
師匠に言いつけられて しぶしぶ始めた行商の旅だったけどさ
その締めくくりにあんたたちと出会えてよかったと思うよ」 - フェア
- 「アカネ・・・」
- アカネ
- 「あ、だからって 働いたお給料はロハにしないかんね?」
- フェア
- 「わかってるって! ちゃんと帰りの路銀は渡してあげるから」
- アカネ
- 「うんうん、それを 聞いてひと安心
んじゃ、それまではあんたは、あたしの主君ってことだから
助けてあげるよ だから、安心して部屋に戻りな?」 - フェア
- 「うん・・・」
エンディング
- アルバ
- 「わざわざ、見送り ありがとう、みんな」
- ルシアン
- 「そんな水くさいこと言わないでってば
僕たちは、ずっと一緒に戦ってきた仲間じゃない」 - フェア
- 「うん、そうだよ それに、後始末まで手伝ってもらって
ホントなら、隊長さんたちと一緒に帰ってたはずなんだもんね」 - アルバ
- 「それこそ、水くさいよ
この一件は、初めておいら自身の意志で関わったものだし
最後まできちんと手助けをして、結末を見届けたかったんだ
隊長たちが単独行動を黙認してくれたのも
きっと、そうしろってことだったと思うんだ」 - フェア
- 「そっか・・・」
- アカネ
- 「あのさ・・・ さっきからキレイに忘れられてますけど
あたしも、一応アルバと一緒に帰るんですけど」 - リシェル
- 「ああ、そうだっけ? それじゃ、またね」
- アカネ
- 「うわ、なにソレ!? とってつけたような投げやりな挨拶!?
あたしだって、結構お役に立ったじゃん!」 - フェア
- 「でもねえ・・・ アカネの場合、発端が自業自得だし・・・」
- リシェル
- 「アルバとは違って報酬だって払ってるわけだし・・・」
- アカネ
- 「ううう・・・っ ひどいよ、ひどいよ よよよよ・・・っ」
- ルシアン
- 「もぉーっ、二人とも冗談がきついよ!?」
- フェア
- 「あっはははは! いや、ゴメンゴメン 冗談だってば」
- アカネ
- 「うううぅぅ・・・っ」
- リシェル
- 「でも、マジメな話さ あんたとは、別れる実感ないのよねえ
ふとしたきっかけで また、ひょっこりと顔を出しそうでさ」 - ミント
- 「ああ、それは私も同感かも
お師匠さまに、また叱られて、薬売りに戻るとか・・・」 - アカネ
- 「いい年して、そう何度も怒られたりはしないってば!?」
- リシェル
- 「でも、現にこうしてお仕置きで、ここにいるじゃん?」
- アカネ
- 「うぐ・・・っ」
- フェア
- 「まあ、なににしろ 近くにきたら、絶対顔を見せに来てよね
店のお手伝いとかで また、こきつかってあげちゃうから」 - アカネ
- 「ちゃんと時給あげてくれるんなら、ね♪」
- グラッド
- 「おい、お前ら 名残惜しいのはわかるけどな
そろそろ出発させてやらなきゃ、山越えできなくなるぞ?」 - フェア
- 「あ、いっけない!」
- リシェル
- 「また、ケガとかしないように、気をつけて帰りなさいよね?」
- ルシアン
- 「父さんを説得して 僕も必ず、後から追いかけるから!」
- アルバ
- 「ああ、待ってるぜ!」
- ミント
- 「ミモザ先輩たちに 婚約おめでとうって 伝えておいてね?」
- アルバ
- 「うん、わかってる だけど、あの人の性格を考えると
きっと、知り合いまとめて、結婚式に呼びそうだよなあ」 - リシェル
- 「じゃあ、またすぐに会えるってことね」
- フェア
- 「ちょっと、リシェル 勝手に参加する気になっても・・・」
- ミント
- 「あら、いいじゃない きっと先輩たちなら喜んでくれるわ
だから、その時はみんなでお祝いをしにいきましょ?」 - リシェル
- 「やったーっ♪」
- アカネ
- 「あ、店長はもちろん 厨房担当でよろしく♪」
- フェア
- 「やれやれ・・・」
- アルバ
- 「その時には、また改めて、みんなを紹介するよ
おいらの仲間たち ううん、大切な家族のみんなをね」 - フェア
- 「うん、楽しみにしておくよ?」
- アルバ
- 「それじゃ、みんな 本当にありがとう!」
- アカネ
- 「まったねぇーっ♪」
- せいぜいがんばって、イイ女になりなよ
あたしがびっくりしちゃうくらいにね
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