第16話 相談イベント(フェアVer.)

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夕焼け空様/不断様/藍空れぃん。様

リューム

リューム
「多分・・・ここに来るって思ってたぜ」
フェア
「わたしも、ここで待っててくれると思ってた」
リューム
「で、ふっきれたか?」
フェア
「正直に言うとね まだ、迷ってる
でも、動かなきゃ始まらないってのはわかったつもり
しりごみしてる場合じゃなさそうだもんね?」
リューム
「ケッ、言われる前に気づけっつーの!
一応、オマエはオレの保護者なんだからな?」
フェア
「うん、そうだね・・・」
リューム
「なあ・・・なんで、オマエはオレを受け入れた?」
フェア
「え?」
リューム
「素性もしれず誰かに狙われていて おまけに・・・
生意気ばっか言ってる厄介者を、どうして守ってこれたんだ?」
フェア
「なんでかな・・・言葉にしようとするとうまく言えないね
でも、気がついたらそれが当たり前だった
あなたのいない毎日が今じゃもう、考えられないくらいにね」
リューム
「なんだよ・・・わかってんじゃねえか
それが、答えだよ」
フェア
「そっか・・・やっぱり、そうだね」
リューム
「ああ、そうさ
ほれ、わかったならさっさと他の連中を安心させてやれ!」
フェア
「そうだね・・・
ありがと・・・リューム・・・」
リューム
「ったく・・・世話の焼ける保護者だぜ」

ミルリーフ

ミルリーフ
「きっと…ここに来るって思ってたよ」
フェア
「わたしも、ここで待っててくれると思ってた」
ミルリーフ
「答えは見つかった?」
フェア
「正直に言うとね
まだ、迷ってる
でも、動かなきゃ始まらないってのはわかったつもり
戻ってくるって約束もしたからね」
ミルリーフ
「うん、守ってくれたね
だから、今度は…話してきかせて?
ミルリーフに
ママのこと、助けてあげたいから…」
フェア
「うん…」
ミルリーフ
「ママは、どうしてミルリーフを育ててくれたの?」
フェア
「え?」
ミルリーフ
「ミルリーフはママの本当の子供じゃないのに
すぐに泣いちゃうし悪い人たちにだって狙われていたのに
どうして優しいの?
今までずっと、守ってくれてきたの?」
フェア
「なんでかな…言葉にしようとするとうまく言えないね
でも、気がついたらそれが当たり前だった
あなたのいない毎日が今じゃもう、考えられないくらいにね」
ミルリーフ
「ありがとう、ママ
ミルリーフすごくうれしいよ
ミルリーフもママとおんなじだよ
それに…みんなも、きっとそうだって思う」
フェア
「あ…」
ミルリーフ
「それが、答えじゃないのかな?」
フェア
「そっか…やっぱり、そうだね」
ミルリーフ
「うん、きっとそうなんだよ!」
フェア
「ありがと…ミルリーフ…あなたのおかげよ
わたしはもう迷ったりしないから…」
ミルリーフ
「うんっ♪」

コーラル

コーラル
「きっと・・・ ここに来るって思ってた・・・」
フェア
「わたしも、ここで待っててくれると思ってた」
コーラル
「答え、見つかった?」
フェア
「正直に言うとね まだ、迷ってる
でも、動かなきゃ始まらないってのはわかったつもり
間違いに気づいたらすぐに正さないとね?」
コーラル
「うん、当然かと
じゃあ、次は話してくれる番・・・だよね?」
フェア
「うん・・・」
コーラル
「素朴な疑問・・・
どうして、貴方はボクを、拾ったの?」
フェア
「え?」
コーラル
「身元不明、挙動不審 そのうえ、敵にまで狙われていて・・・
見捨てても、当然なのに、どうして守ってくれたの?」
フェア
「なんでかな・・・ 言葉にしようとするとうまく言えないね
でも、気がついたらそれが当たり前だった
あなたのいない毎日が今じゃもう、考えられないくらいにね」
コーラル
「ほら・・・ 貴方は、とっくに見つけてる・・・
わかってなくてもわかっているんだよ だって・・・
ボクが、その証拠!」
フェア
「コーラル・・・
そっか・・・ やっぱり、そうだね」
コーラル
「うん、だから心配しないで?
みんなも、きっとわかってくれてる」
フェア
「そうだね・・・
ありがと・・・ コーラル・・・」
コーラル
「お礼、いらない だって・・・
ボク、お母さんの子供なんだから!」

リシェル

リシェル
「・・・っく、ひっく う、ううう・・・っ
!?」
フェア
「こんなところにいたの
まったく・・・ ずいぶん捜したよ」
リシェル
「あ、あんたこそ!? なに、もたもたしてたのよッ!?
黙ったまんまで部屋に閉じこもっていじけてたくせして
おかげで、みんな調子が狂っちゃったじゃない!?」
フェア
「だったら、なんで  さっきみたく、呼びに来なかったんのよ?
いつもみたいに なんで、怒鳴りつけなかったのよ!?」
リシェル
「そんなの、できっこないじゃない!?
本気で落ち込んでいるあんたに、そんなことできないわよッ!?」
フェア
「!?」
リシェル
「みくび、らないでよ あたしは、ちゃんとわかってる・・・っ
あんたが、どれだけ苦しんでる、のか こわがってる、のか
あたしが・・・っ だれより、いちばんっ わかってる・・・っ」
フェア
「リシェル・・・」
リシェル
「なんでよぉっ!? なんで、あんたばかりそうなのよぉっ!?
ひどいじゃない!? 不公平じゃない!? う、ううぅ・・・っ。
うわあああああぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
フェア
「・・・落ち着いた?」
リシェル
「う、ん・・・っ」
フェア
「まったく、どうしてリシェルが泣くのよ
おかげで、わたし 泣き言なんか言えなくなっちゃったよ?」
リシェル
「ゴメン・・・
でも・・・ イヤだったんだもん」
フェア
「わたしが「響界種」だったことが?」
リシェル
「違うわよっ!? そんなの、ちっとも気にしてないわよ
ただ、あんたがそれを変に気にして そのせいで・・・
どっかに行っちゃうのだけは、絶対にイヤだったんだもん」
リシェル
「あたしは、ずっとあんたに甘えてた
あんた、優しいから 無茶なこと言っても実行しちゃうから
頼りっぱなしだった お姉さんぶってるクセして・・・
ちっとも、助けてあげてない・・・」
フェア
「そんなことないよ?
リシェルは、充分助けてくれてるよ」
リシェル
「でも・・・っ」
フェア
「今だって、わたしの代わりに泣いてくれた
わたしが不安だったこと全部、先回りしてさ
関係ないって言ってくれた
こわがらなくてもいいって、わたしに教えてくれた」
リシェル
「フェア・・・」
フェア
「心配しないで わたしは、どこにもいかないわよ
わたしの居場所はここだけなの
いるべき場所であり いたい場所なの」
リシェル
「・・・ホントに?」
フェア
「確認しなくたってちゃんと知ってるでしょ?
わたしが、ウソつくの大嫌いだって、ね」
リシェル
「・・・うんっ!」

ルシアン

ルシアン
「びっくりしたよ
まさか、僕のところにフェアさんがたずねてくるなんて」
フェア
「そんなにおかしい?」
ルシアン
「ああ、そういう意味じゃなくてね、ほら
ねえさんが出かけてるから、てっきり一緒にいるのかなあって」
フェア
「そっか、リシェルは留守にしてるんだ」
ルシアン
「急ぎの用事なら、僕 捜してくるけど?」
フェア
「ううん、いいのよ まとめてすむならって思っただけで
もともと、わたしはあなたに話を聞いてほしかったんだ」
ルシアン
「僕に?」
ルシアン
「じゃあ、やっぱり本当だったんだね
フェアさんが、「響界種」だったっていう話は・・・」
フェア
「やっぱ、みんなも気がついてたんだ?」
ルシアン
「セイロンさんからそれとなく、説明はしてもらってたんだ
ねえさんは、ムキになって否定してたけど」
フェア
「まあ、あの子が戸惑うのも無理はないかなぁ
わたしだって、今でも混乱してるんだし」
ルシアン
「信じられない?」
フェア
「られない、じゃなくて たくない、って気分なんだけどね
正直、困ってる・・・」
ルシアン
「え?」
フェア
「このトレイユの町で地道に働きながらまっとうに生きる
そのつもりだったよ だけど、それはもう無理だって思ってる
「響界種」のわたしにそんなマトモな暮らしできっこ・・・」
ルシアン
「そんなことないよ!? それって間違ってる!
「人間」ならよくって「響界種」だからダメ そんな考え方なんて
そんなの、全然 フェアさんらしくないよっ!!」
フェア
「!」
ルシアン
「だって、そうでしょ? いつものフェアさんだったら
そんな納得のいかないこと、絶対に認めたりしないじゃない!?」
フェア
「あ・・・
そうだよ・・・ たしかに、今まではそうだった・・・
でも、だからってこんな時まで、強くはいられないよっ!?
わたしだって、普通の女の子なんだよっ!?」
ルシアン
「フェアさん・・・」
フェア
「こわいのよ・・・っ みんなに、きらわれて 仲間はずれにされて
ひとりぼっちに、されちゃったら、わ・・・わたし・・・っ」
ルシアン
「・・・・・・
だいじょうぶだよ もし、そうなったなら
その時は、僕が絶対にフェアさんを守ってみせる!!」
フェア
「え・・・」
ルシアン
「僕には特別な力もないし、泣き虫で弱虫だけど・・・
でも、守ってみせる! だって、だって・・・
そのために、ずっと強くなろうと努力してきたんだから!!」
フェア
「ルシ・・・アン・・・」
ルシアン
「だから泣かないで、フェアさん 心配しないで
ひとりぼっちになんてさせないから、ね?」
フェア
「う、うん・・・っ」

グラッド

グラッド
「そうか・・・
こうして、じかに話されちまったら信じるしかないな
お前が「響界種」だったなんてなあ」
フェア
「・・・・・・」
グラッド
「だとしたら、まず礼を言わなくちゃいかんだろうな」
フェア
「え?」
グラッド
「トレイユを守る駐在軍人として感謝いたします!
本官、ならびに町の住人の命を救ってくださって
本当に、ありがとうございましたッ!!」
フェア
「や、やめてよ!? そんな、大げさなことしてないってば!?」
グラッド
「いや、こういうことはきちんと形式に則っておかないと・・・」
フェア
「いいんだってば! わたしと、お兄ちゃんの仲でしょ?」
グラッド
「まあ・・・ それもそうだよな?」
フェア
「まったく・・・」
グラッド
「それで、お前はどうするつもりだ?
やっぱ、ギアンの誘いを受けるのか?」
フェア
「ううん、それはなんか違うって思ってる」
グラッド
「なら、悩むことなんてないじゃないか」
フェア
「そんなに単純なことじゃないよ!?
わたしはここにいたい でも、周りのみんなに迷惑が・・・」
グラッド
「迷惑になるなんて誰が、お前に言った?」
フェア
「え・・・」
グラッド
「お前が一人でそう思い込んでる それだけだろ」
フェア
「でも、普通に考えたら絶対に・・・」
グラッド
「たしかにな
でも、そういう場合 真っ先に関わるのは駐在軍人の俺だ
なんとかしてやるよ だから、余計なこと心配すんなって!」
フェア
「お兄ちゃん・・・」
グラッド
「厄介事だったら慣れっこだしな それに・・・
俺とお前の仲だろ?」
フェア
「で、でも・・・っ それじゃあ、ずっとお兄ちゃんに・・・」
グラッド
「いいんだよ、それで
迷惑なんて考えるから悩んだりするんだよ
素直に甘えとけよ? 俺は、お前の兄ちゃんなんだからさ」
フェア
「う・・・っ、うううっ うわあああぁぁっ!!
お兄、ちゃん・・・っ グラッド兄ちゃんっ!
うわああぁぁん!!」
グラッド
「よくガマンしたな でも、泣きたい時は泣いてもいいんだ
いつだって、俺はお前の味方だからな」
フェア
「う・・・ん・・・っ」

ミント

ミント
「いらっしゃーい フェアちゃん
今、お茶もってくから座って、座って?」
フェア
「ミントお姉ちゃん わたしがくることわかってたの?」
ミント
「もちろんだよ
・・・ってウソウソ、ホントはね
オヤカタが気づいて 知らせてくれたの」
フェア
「オヤカタが・・・」
オヤカタ
「ムイムイッ!」
ミント
「私はちっとも気づいていなかったけど
このコは、最初から君が何者なのか知ってたみたいね」
フェア
「てことは、やっぱお姉ちゃんも、もう知ってるんだよね?」
ミント
「うん・・・だけど ちゃんと、貴方から話してほしいな」
フェア
「わかってる わたし、そのつもりでここに来たんだから」
ミント
「あなたが「響界種」か うーん、やっぱりピンとこないなあ」
フェア
「わたしだってそうだよ でも、ホントのことだから困ってる・・・」
ミント
「どうして?」
フェア
「みんながどう思うか それが、こわいの
嫌われたりしたらどうしよう、って考えちゃうから」
ミント
「なるほど・・・
ねえ、おぼえてる?
私が、この町にやって来た日のこと」
フェア
「忘れっこないよ あの日のことは」
ミント
「びっくりしたよ 扉を開けたら貴方たちがいて
泥のおだんごで顔を真っ黒にされちゃって・・・」
フェア
「追い返すつもりだった、あの時は
空き家だったここは わたしたちの遊び場だったから
なのに、お姉ちゃん 怒るんじゃなくて笑いだすんだもん」
ミント
「でも、そのおかげで貴方たちとは、すぐに仲良くなれたよね
荷物を整理する時も 畑を作る時も、いつもお手伝いしてくれた」
フェア
「友達になってあげる! とか、エラそうなこと言ってたなぁ」
ミント
「でも、その言葉が私には、ものすごくうれしかったんだよ」
フェア
「え?」
ミント
「ほら、私よそ者で しかも「蒼の派閥」の召喚師じゃない?
来たばかりの頃は町の人たちとあんまりなじめなかったんだ」
フェア
「ウソだぁ!?」
ミント
「ウソじゃないよ こっそり、めそめそ泣いたりしてたし
でも、貴方たちが毎日のように遊びにきてくれたから
がんばらなきゃって自分に言い聞かせてこれたんだよ」
フェア
「そうだったの・・・」
ミント
「私が、ここにいるのはフェアちゃん、貴方たちのおかげなの
仲良くなれてよかったなあって今でも思ってる
貴方が「響界種」でもそれは変わらない」
フェア
「あ・・・」
ミント
「フェアちゃんはフェアちゃん そうでしょ?」
フェア
「お姉ちゃん・・・」
ミント
「まだ、こわいかな?」
フェア
「・・・ううん もう、へっちゃら!
ありがとう ミントお姉ちゃん」
ミント
「じゃあ、一緒に みんなのとこに行きましょうか?」
フェア
「うんっ!」

リビエル

リビエル
「あ・・・」
フェア
「元気?」
リビエル
「・・・・・・っ
バカバカバカバカっ! 貴方、どれだけみんなに心配かけさせたか
ちっとも、全然 カケラもわかってないでしょ!?」
フェア
「ぐ・・・っ」
リビエル
「深刻な顔して、部屋に閉じこもったっきり不安にさせといて
なにが「元気」よ ふざけるにも、ほどがありますわよっ!?
どうしたらいいのか真剣に考えていたのがバカみたい・・・っ
泣いたりして・・・ ホント、バカそのものじゃないの・・・っ」
フェア
「悪かったわよ、ゴメン 心配かけて・・・
ちゃんと反省するから だから、リビエル
話を聞いてよ? そのために、わたしはここに来たんだから」
リビエル
「まあ・・・ そういうことでしたら 仕方ありませんわね
お説教は後回しにして 聞いてさしあげますわ」
リビエル
「そうでしたの・・・ だとしたら、悩むのも当然かもしれない
ごめんなさい・・・ 怒鳴りつけたりして」
フェア
「いいんのよ あなたが言ったとおりだったんだしさ
叱られて当然だよ むしろ、おかげですっきりしたわ
ありがとう」
リビエル
「うふふっ、怒鳴って感謝されるだなんて へんてこですわね?」
フェア
「あははっ、そうかも」
リビエル
「それで、貴方はどうするつもり?」
フェア
「はっきりした答えは まだ、出せないよ 迷ってる・・・」
リビエル
「想いは・・・至源なり・・・」
フェア
「え?」
リビエル
始原はじまり界の意思エルゴは、想いにて界を成し 生命を育みたもう
故に、万物は想い 万事もまた、想い
想いこそ、始原はじまりなり 世の理の輪を回すのは
至源にして、無限の想いの力なり・・・
「エルゴ碑文」という古い伝承の一節ですわ
わかりやすく言えばね 想いは、全てを変えてしまうということ」
フェア
「想いが、全てを・・・」
リビエル
「答えを探しているから貴方は迷っているの そうじゃなくて
かなえたい想いを答えにしなさいな」
フェア
「!」
リビエル
「強く望めば、きっとそれは現実になる
大変かもしれないけど それでも、貴方が努力し続けるなら・・・
私は、それをかなえる手助けをしてあげる
それが、天使の本分というものだしね?」
リビエル
「リビエル・・・」
リビエル
「どう、ちょっとはお役にたてた?」
フェア
「ちょっとどころか すごく、助けになってくれたよ
ありがとう、リビエル
あなたのおかげでわたし、もう迷わずにすみそう!」
リビエル
「うん、上出来ですわよ」

セイロン

フェア
「ねえ、セイロン あなたは最初から気づいてたの?
わたしが、その・・・ 「響界種」だってこと」
セイロン
「ああ、前もって話は聞いておったよ」
フェア
「前もって???」
セイロン
「おやおや、すっかり忘れているようだな
我は、そなたの父君と会っておるのだぞ?」
フェア
「あーっ!?」
セイロン
「そなたの父君が先代の守護竜をたずねられたそもそもの理由はな
至竜の生き血を求めてのことだったのだよ」
フェア
「生き血って・・・ なんで、そんなものを」
セイロン
「幽角獣の角と同様に、至竜の血も万病に効く秘薬になるのだよ
授かった「響界種」の能力ちからが強すぎるせいで 愛娘が苦しんでいる
救うために、生き血をどうか、わけてほしい
父君はそう言ったのだ」
フェア
「エリカのために・・・」
セイロン
「対価として、父君は先代の望みをかなえてくれたのだよ」
フェア
「なんで、そのことを黙ってたのよ!?」
セイロン
「話せば、店主殿の出生の秘密に触れてしまう」
フェア
「あ・・・」
セイロン
「それに、半信半疑でもあったからな
腕輪の封印とやらは そなたの能力を押さえ込んでおった
親心がさせたのだろう そう思うと、余計に言い出せなかった
すまなかったな」
フェア
「・・・いいよ どのみち、いつかはこうなってたんだし
あなたを責めるのはスジ違いだよね、うん」
セイロン
「強いな、そなたは」
フェア
「そうでもないよ? 今だって、みんなに会うのがこわいし
油断してると・・・ 泣いちゃいそうでさ あ、あはは・・・っ」
(セイロンがフェアを抱きしめる)
フェア
「あ・・・」
セイロン
「心配するな・・・ そなたは、けして孤独にはならぬ
たくさんの仲間がいる そして、我も・・・」
フェア
「セイ・・・ロン・・・」
セイロン
「そなたは、我らを身内と言ってくれた
ならば、我らにとっても、そなたは大切な身内だ
身内を守るためなら 迷いなどあるものか
だから・・・ フェア
そなたは、我が守る 命にかけても!」
フェア
「うん、ありがとう セイロン・・・」

アロエリ

アロエリ
「前の時とは、立場が正反対みたいだな?」
フェア
「ああ、そういえばクラウレのことでもめた時も
ここで、あなたを見つけたんだっけ」
アロエリ
「ああ、あの時はもう最悪だった・・・
まあ、過ぎたことはどうでもいいことだ
それよりも、今は貴様のことが問題だ」
フェア
「うん・・・」
アロエリ
「そうか、貴様もまた「響界種」だったか」
フェア
「アロエリからすればあんまり、いい印象じゃないでしょ?
敵であるギアンの同類ってことだし」
アロエリ
「・・・・・・」
(ドカッ!)
フェア
「あいたっ!?」
アロエリ
「バカ者め、それを偏見というんだ!
貴様もギアンもたしかに「響界種」という点では同じだ
しかし、それならばエニシアやポムニットだって同じだろう?
オレは、少なくともアイツらを憎んだりしてはいないぞ?」
フェア
「た、たしかに・・・」
アロエリ
「別々のものをまとめてひとくくりにするからおかしくなるんだ
なんのために名前があると思っている?」
フェア
「え・・・」
アロエリ
「「ギアン」は敵で「響界種」だがな
「響界種」が敵だというつもりはない 同じように・・・
なにより先に、貴様は「フェア」だろうがッ!?」
フェア
「!?」
アロエリ
「貴様が貴様だからここにいる連中は共に戦ってきたんだ
貴様自身が、貴様であろうとすることをやめない限りは
なにも変わらない そうじゃないのか?」
フェア
「ぷっ、くくく・・・っ あははははははっ!!
そうだよね? うん、あなたの言うとおりなんだよね
わたしはわたしなんだ なにがどうなったって それは変わらない」
アロエリ
「そんな簡単なことを忘れるから、貴様はバカ者なんだ
情けない・・・」
フェア
「うん、そうだよね みっともないなぁ」
アロエリ
「まあ、それもまた貴様らしさだがな」

ポムニット

ポムニット
「お部屋でじっとしているのは、もうあきちゃいましたか?」
フェア
「ポムニットさん・・・」
ポムニット
「でしたら、ちょっとわたくしにつきあってくださいませんか?
すこし、お話したいことがあるんですよ」
フェア
「うん、わたしもポムニットさんに話したいことがある」
ポムニット
「じゃあ、決まりですね」
ポムニット
「じゃあ、やっぱり おじょうさまたちを助けてくれたのは
フェアさんだったんですねえ」
フェア
「わたしじゃないよ 母さんが、助けてくれただけ・・・」
ポムニット
「それでも、貴方がいなかったら、奇跡は起こらなかったはず
ありがとうございます 本当に感謝してますよ」
フェア
「うん、でもね・・・ これで、みんなにもバレちゃったよね
わたしは「響界種」で人間じゃないって」
ポムニット
「ええ、そうですね わたくしとおんなじ「響界種」です
でも、それだけのことですよね?」
フェア
「それだけ、って・・・」
ポムニット
「そう言ったのはフェアさんじゃないですか?」
フェア
「!?」
ポムニット
「半魔であると知られて わたくし、ここから逃げようとしました
みなさんに迷惑をかけたり、傷つけることがこわくて
でもね・・・ 本当に一番こわくてたまらなかったのは
大好きな人たちに仲間はずれにされることだったんです」
フェア
「同じだ・・・ 今の、わたしと・・・」
ポムニット
「貴方に怒られて 引き止めてもらえてうれしかった・・・
だから、今度は わたくしが、貴方を叱ってあげます!
逃げちゃダメです! 貴方の居場所はここにあるんですから!
それに・・・ わたくしは、貴方にここにいてほしい
みなさんも、きっとそう思ってるはずです だから・・・
どうか、信じてあげてくださいまし!?
もしも、それができないというのでしたら・・・
わたくしを引き止めた責任、今すぐとってくださいまし!?」
フェア
「ポムニットさん・・・」
ポムニット
「えうっ、うう・・・っ ううう・・・っ」
フェア
「泣かないでよ わかったから、わたし わかったから」
ポムニット
「どこにも・・・っ いか、ない・・・っ です・・・か?」
フェア
「うん、いかないよ ここが、わたしの居場所なんだから
ここにいたいの だから、そうする!
それでいいんだよね ポムニットさん?」
ポムニット
「は、はい・・・っ!
それでいいんです ええ、それだけでいいんです・・・」

シンゲン

シンゲン
「おや、岩戸は開いたようですね」
フェア
「え?」
シンゲン
「鬼妖界に伝わる昔話のことですよ
お天道さまがお月さまにからかわれて
すねて、洞窟に閉じこもったから夜ばっかり続いて
みんなが、大層困ったってお話です」
フェア
「・・・」
シンゲン
「旅芸人が洞窟の前でにぎやかに歌って踊ってみせるとね
もともと、明るいお天道さまは、ついつられてしまって
岩戸を開けて一緒になって騒いでるうちに
自分がすねていたことも、けろりと忘れたそうですよ」
フェア
「もしかして・・・ その旅芸人の役をやりたかったとか?」
シンゲン
「いえいえ、自分にはそこまでの芸はございませんよ
岩戸をぶったぎって引きずり出すくらいがせいぜいですね」
フェア
「!?」
シンゲン
「でもまあ、御主人は出てきてくれましたし
それでいいじゃございませんか?」
フェア
「う、うん・・・」
シンゲン
「それで、悩みごとは解決したんですか?」
フェア
「正直に言うとね まだ、迷ってる
でも、閉じこもってもなんともならないってことだけはわかった」
シンゲン
「なるほどね・・・
だったら、それでもういいじゃありませんか」
フェア
「え?」
シンゲン
「悩んだままでもいいってことですよ」
フェア
「でも・・・」
シンゲン
「答えは、あとからついてくるもの
御主人は、今までずっとそうしてきたじゃないですか?」
フェア
「あ・・・・」
シンゲン
「やりたいようにやればいいんです 夢中になっていれば
悩んでいたことさえけろりと忘れるかもしれないんですし」
フェア
「シンゲン・・・」
シンゲン
「まあ、なんであれ 自分は、貴方のことを気に入ってますし
とことん、ついていくつもりですから 楽しめるうちはね」
フェア
「そっか・・・ なら、楽しめるようにしていかないとね?」
シンゲン
「ええ、是非そう願いたいですな」
フェア
「だけど、どうしてわたしをそんなに買ってくれてるの?
無茶ばかりしてる世間知らずな子供なのに・・・」
シンゲン
「無茶さえできない世慣れた大人よりはずっとマシですよ
それに・・・」
フェア
「それに?」
シンゲン
「ゴハンを炊くのが上手ですから♪」
フェア
「あ、あのねぇーっ!?」
シンゲン
「いやいや、ホント 重要ですから、これ
お嫁にもらうのなら必須条件ですよ」
フェア
「え・・・」
シンゲン
「言ったでしょ? 自分は、貴方のこと気に入ってるって」
フェア
「えっ? えっ??? えええぇぇーっ!?」
シンゲン
「ぷ・・・っ、くくっ あはははははっ!!」
フェア
「か・・・っ からかうなんてっ ひどいよぉっ!?
もう、知らないっ!!」
(ギィィ・・・バタン)
シンゲン
「やれやれ・・・ たしかに、御主人はまだまだ子供ですな
冗談ですますのも駆け引きのひとつ なんですがね・・・」

アカネ

アカネ
「おっ、ようやく 出てきたな?」
フェア
「あははは・・・ うん、心配かけてゴメンね」
アカネ
「どっちかっつーと そのセリフはさあ あたしより先に
つきあいの古い連中に、言うべきじゃないの?」
フェア
「それは、もちろんわかってるけど でも・・・」
アカネ
「・・・こわいんだ?」
フェア
「うん・・・」
アカネ
「まあ、せっかくのご指名みたいだしさ
あたしでよけりゃ話してごらんよ?」
フェア
「じつわね・・・」
アカネ
「ふーん・・・ やっぱ、その手の悩みごとだったわけかあ」
フェア
「気づいてたの?」
アカネ
「そりゃあ 気づくっしょ?
あたしも、目の前で奇跡ってのを見てるワケだしさ
ああいうのは、何度見ても、慣れるもんじゃないけどね」
フェア
「何度、って・・・ アカネは、他にも見たことあるの!?」
アカネ
「うん、あるよ そういう友達、やたら多いんだよねえ」
フェア
「友達なんだ・・・」
アカネ
「そ、友達だよ
ぴかーって光ったり やたら不死身だったり 無敵なんだけどさあ
それでけのこと みんな、気のいい連中 一緒にいて楽しいし
だから、長いことつきあっていられるんだろうなあ・・・」
フェア
「・・・・・・」
アカネ
「もう、わかったよね?」
フェア
「・・・うんっ!」
アカネ
「人のつながりなんか 結局は、好きか嫌いかそれだけなんだよね
理由なんか後づけだし 難しく考えても、なるようにしかならない」
フェア
「だよね」
アカネ
「自信もちなって! あたしは、店長のこと嫌いじゃないしさ」
フェア
「ありがとう、アカネ わたし、難しく考えすぎてたんだね?」
アカネ
「そーゆーこと♪」

セクター

セクター
「いらっしゃい フェアくん」
フェア
「あの、先生・・・ わたし・・・」
セクター
「みなまで言わずとも まあ、大体のところは察してるつもりだよ」
フェア
「わたし・・・っ!?」
セクター
「急くことはないよ ちゃんと座って落ち着きなさい
お茶でも飲みながらゆっくりと話をしよう」
セクター
「そうか、君はやはり「響界種」だったか」
フェア
「わたし、なんだかワケがわかんなくなっちゃって・・・
みんながこのことを知ったら、どんな顔するかって思うと
こわくて・・・」
セクター
「本当にそっくりだね」
フェア
「え?」
セクター
「融機兵士であることを隠していた時の私とね」
フェア
「あ・・・」
セクター
「私も、ずいぶんと悩んだりしたものだよ
正体がバレた時にはどうなってしまうのか
まして、私の存在は軍にとっての機密で 汚点でもあるからね
抹殺される可能性もないとはいえないし
でもね、今にして思い返してみると
本当に苦しかったのは 隠し続けるという行為そのものだったんだ」
フェア
「!」
セクター
「他人をあざむくことはできても、自分は絶対いつわれないからね
罪悪感は消せない 心は傷を負うばかりでいつか裂けてしまう」
フェア
「先生・・・」
セクター
「それでも、私には隠すしかなかった でもね・・・
フェアくん 君はそうじゃない
今日までずっと この町で暮らしてきた日々がある
たくさんの人とのつながりがある そうだろう?」
フェア
「うん・・・」
セクター
「こわいのはわかる 私だってそうだった
でも、君から勇気をもらって、ようやく私は、私になれた
君はね、とっくに証明しているんだよ
人が人を想う気持ちは どんな空白も埋めてくれるということを
私が、その証人だ」
フェア
「・・・うんっ!」

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