藍空れぃん。様
- フェア&ユエル
- 「あ!?」
- フェア
- 「どうしたの、ユエル また、こんなところをうろうろして
ははぁ、さてはまた おつかいの内容 忘れたとか?」 - ユエル
- 「えーっと、その あははは・・・
また、じゃなくて まだ、だったりして」 - フェア
- 「・・・はぁ!?」
- ユエル
- 「だって、だって 内容聞くために戻るんだったら
来た時と同じくらい また、旅をしなきゃいけないんだもん!」 - フェア
- 「旅って・・・ いったい、ユエルはどこから来たの?」
- ユエル
- 「聖王国・・・」
- フェア
- 「そんな遠くから一人で!?」
- ユエル
- 「へっちゃらだよ ユエル、外で寝るの イヤじゃないし」
- フェア
- 「てことは、今までずっと野宿・・・」
- ユエル
- 「あ、食べ物はちゃんとお金で買ってるよ!
ただ、召喚獣をお店に入れるわけにはいかないって
あはははは・・・」 - フェア
- 「あーっ、もぉ・・・
そうと知ってたらあの時、ほっといたりしなかったのに!」 - ユエル
- 「え???」
- フェア
- 「ついて来て わたし、こう見えて宿屋やってるの
泊まるとこがないんだったら、ウチに泊めてあげるわ!」 - ユエル
- 「い、いいよ・・・ 迷惑かけちゃったらイヤだし・・・」
- フェア
- 「だぁーめっ! ほっとけるワケないでしょ!?
ユエルが平気でもわたしの気がすまない そーゆーこと!!」 - ユエル
- 「えへへ・・・ 優しいんだね
なんだか、ユエルの大好きな人たちとおんなじだ・・・」 - ぐるぐる回って、めぐりあい? ~Wicked Bros Returns!?~
- ユエル
- 「あーっ!? セルファンだ!」
- アロエリ
- 「きゃ・・・っ!?」
- ユエル
- 「メイトルパの仲間にまた会えて、ユエル うれしいよっ♪」
- アロエリ
- 「オルフル族・・・? なんで、こんな所にオルフルが・・・
・・・っていうか ひっつくなっ!? 暑苦しいっ!!」 - ユエル
- 「ゴメン、ゴメン つい、うれしくて えへへへ・・・」
- リシェル
- 「・・・で、なに? 今度はまた、どこで拾ってきたワケ?」
- フェア
- 「えへへ、じつは・・・」
- ルシアン
- 「じゃあ、ユエルさんは聖王国にあるレルム村から来たんだね」
- ユエル
- 「うん、そうだよ」
- グラッド
- 「召喚獣だけで よく国境を越えてこられたもんだな」
- ユエル
- 「途中まではね 冒険者してる仲間に送ってもらったの
ただ、急な用事ができちゃったから
この町に入ったところで、お別れしちゃったの」 - リビエル
- 「無責任ですわねえ ほったらかしにするなんて」
- ユエル
- 「ううん、違うよ 悪いのはユエルなんだもん
おつかいに必要な紙きれ、落としちゃったんだし」 - フェア
- 「その紙きれっていったい、どういうものなの?」
- ユエル
- 「この町でユエルと会う約束をしてる人がいてね
その人のことが書いてあるの」 - フェア
- 「おつかいって人と会うことだったのね」
- アロエリ
- 「別にそんなもの オルフルのお前には必要ないだろう?
ニオイをたどれば見つけ出せるのではないのか?」 - ユエル
- 「うん・・・ でも、その人にはニオイないから」
- セイロン
- 「ニオイがない??? それは面妖な・・・」
- ユエル
- 「だから、ちゃんとわかるように紙に書いてもらったの」
- セイロン
- 「だが、似顔絵だけでそう簡単にわかるものなのか?」
- ユエル
- 「しゃしん、だから すぐわかる、って」
- リビエル
- 「しゃしん・・・ もしかして「写真」のこと!?」
- リシェル
- 「見たままの画像を機械で紙に焼いたものだけど・・・」
- ユエル
- 「うん、それそれ! ネスティもたしかそう言ってた!」
- アルバ
- 「とすると、やっぱりその写真ってのを探すしかないかな」
- フェア
- 「うん、悪いけど 手分けして探してくれないかな?」
- シンゲン
- 「お安い御用ですよ」
- グラッド
- 「じゃあ、オレは駐在所に張り紙を出してやるよ
相手が先に気づいてくれるかもしれないからな」 - フェア
- 「ありがと、お兄ちゃん」
- ユエル
- 「ユエルもいくよっ! だって、ユエルの失敗だし・・・」
- フェア
- 「いいから、ユエルはここでおとなしく休んでなさい」
- ユエル
- 「でも・・・」
- ミルリーフ
- 「だいじょうぶだよ
ママたちに任せておけば、ね?」 - ユエル
- 「う、うん・・・」
- リビエル
- 「それに、ちょっと言いづらいんだけど 貴女・・・
お風呂入ってないでしょ?」 - ユエル
- 「う・・・っ」
- セイロン
- 「さっぱり汗を流しておくのが、人と会う前の礼儀であろう
まして、そなたは女なのだからな もったいないぞ?」 - フェア
- 「そうそう、女の子はいつだってキレイにしとかなくちゃね」
- ユエル
- 「うううう・・・っ」
- ルシアン
- 「じゃあ、僕たち 町を探してくるよ」
- フェア
- 「うん、わたしもユエルになにか食べさせてから
すぐ追っかけるよ!」 - ─宿屋の近くor宿場町トレイユ─
- フェア
- 「町の外って可能性もあるけど・・・
とりあえず、先に町を調べつくしてからじゃないとね」 - ─ミントの家or中央通りorため池orブロンクス邸or水道橋公園or駐在所─
- フェア
- 「ここじゃない、か・・
よし、他の場所を急いで捜そう!」 - ─私塾─
- フェア
- 「なにやってんのよ リシェル 考えこんだりして」
- リシェル
- 「ねえ、あんた さっきの話を聞いてひっかからない?」
- フェア
- 「なにが?」
- リシェル
- 「だーかーらーっ!
ユエル以外にも人を待ってるって話 前に聞いたでしょ?」 - フェア
- 「・・・あーっ!?
クノンのこと!?」 - リシェル
- 「そうよ、関連づけて考えてみたほうがよさげでしょ?
どこに落としたのかわかんない写真を探すよりも・・・」 - フェア
- 「クノンを探して確認したほうが早いってことね」
- リシェル
- 「そーゆーこと ほら、行くわよ!」
- ─門前の広場─
- クノン
- 「・・・・・・」
- フェア
- 「クノンっ!」
- クノン
- 「どうも・・・ お久しぶりです」
- フェア
- 「もしかしたらとは思って来てみたけど
あれからずっとここにいたの?」 - クノン
- 「いえ、わりとあちこち、ぶらぶら回っていましたが
これを読んでいたので さほど、退屈はせずにすみました」 - フェア
- 「「恋する乙女の瞳は月を射抜く」・・・」
- リシェル
- 「あーっ、これって「恋する乙女」の最新刊じゃん!」
- フェア
- 「なにそれ???」
- リシェル
- 「帝都の少女たちに大人気の超大河恋愛小説のことよ
もう十年以上もずっと続いてる、息の長い作品なんだから」 - クノン
- 「はい、外伝もふくめて全て読破しております」
- リシェル
- 「へえ、ホントにあんた 人間と同じだよねえ
誰かさんより よっぽど、女の子らしいかも?」 - フェア
- 「むむむ、それって誰のことよぉ!?」
- リシェル
- 「ねえねえ、あんたはどの話が一番好き?」
- クノン
- 「甲乙つけがたいですが やはり、私的には
「恋する乙女の涙は氷河も溶かす」でしょうか?
「恋する乙女の叫びは大海原を割る」も捨てがたいですが」 - リシェル
- 「えーっ、あたしは断然「恋する乙女の左は世界を制す」だけど」
- フェア
- 「(どういう話か、見当もつかない・・・)」
- リシェル
- 「興味あるんだったら 今度、貸してあげてもいいわよ?」
- フェア
- 「遠慮しとく・・・ 料理の本以外、まず読みきれないから」
- リシェル
- 「100数える前に爆睡だもんねー♪」
- フェア
- 「もーっ、そんなことより、クノンに聞きたいことがあるの!」
- クノン
- 「なんでしょう?」
- フェア
- 「じつはね・・・」
- クノン
- 「なるほど・・・ 写真をなくしたのが原因でしたか
それでは責めるわけにもいきませんね」 - フェア
- 「それじゃあ やっぱり・・・」
- クノン
- 「ええ、そのユエルさんが私の待ち人です」
- リシェル
- 「でもさ、面識なしで写真だけを頼りに待ち合わせなんて
ちょっと無謀すぎじゃない?」 - クノン
- 「仕方がないのです 私の暮らす場所とレルムの村とは
距離が遠すぎて簡単に行き来ができませんから」 - フェア
- 「だけど、そんな遠く同士だっていうのに よくもまあ
互いに交流なんてできたもんだよね
何か、特別なきっかけとかでもあったとか?」 - クノン
- 「それについては また、機会があれば
それより急ぎましょう ユエルさんを安心させてあげないと」 - フェア
- 「うん、そうだよね 急ごう!」
- ─店の出入り口─
- リビエル
- 「どうしよう・・・ ああっ、いったいどうしたら・・・」
- フェア
- 「どうしたの リビエル?」
- リビエル
- 「あのっ、そのっ!? じ、じつは・・・っ」
- フェア
- 「ユエルが逃げたぁっ!?」
- リビエル
- 「お風呂をわかして着替えを用意しているうちに
いつのまにやら・・・」 - リシェル
- 「お風呂がイヤで逃げだしたっていうワケ!?」
- アロエリ
- 「オルフル族は水に濡れることを嫌う習性があるからな
うかつだった・・・」 - フェア
- 「どうしよう? せっかく、捜してた相手を見つけたのに」
- リビエル
- 「相手って・・・クノンだったの?」
- クノン
- 「はい、そのようです
迎えにはオルフル族が来ると聞いていましたので」 - アロエリ
- 「なんてことだ・・・」
- リシェル
- 「ねえ、アロエリ 貴方も亜人なんだからなんとか捜せない?
ニオイかぐとかさ」 - アロエリ
- 「セ、セルファンにはそういう特技はない!
飛んで、目で捜すというのならともかく ニオイなんて・・・」 - ミント
- 「ニオイがどうかしたの?」
- フェア
- 「ミントお姉ちゃん」
- ミント
- 「グラッドさんから探し物をしてるって聞いたから
とりあえず、オヤカタ連れてきたんだけど」 - オヤカタ
- 「ムイムイッ?」
- フェア&リシェル
- 「その手があったーっ!」
- ─シトリス高原─
- ユエル
- 「うーっ、おフロがイヤで、つい逃げてきちゃったけど
どうしよう・・・
やっぱり、心配かけちゃってるよね ううう・・・っ
戻らなきゃ・・・
!?」 - ギムレ
- 「おいおい、まいったぜ 出直しを決めこんだほんの矢先に
いきなり、獲物と出くわすなんてな」 - ユエル
- 「お前たち、誰だ!?」
- バレン
- 「こわがらなくていいよ 亜人のおじょうちゃん 僕たちはね・・・
かわいそうなはぐれ召喚獣を助けて回ってる
とっても親切なお兄さんたちなのさ」 - ユエル
- 「ウソつきっ!!
ユエルにはわかるぞ! お前たちの目、平気でウソつく目だ!!
ユエルのことだまして利用するつもりだろ!」 - バレン
- 「あ、あんちゃん・・・」
- ギムレ
- 「ちっ、下手にはぐれになったせいで、余計な智恵をつけてやがる」
- ユエル
- 「ユエルは、はぐれなんかじゃない!」
- ギムレ
- 「ウソつくんじゃねえよ ちゃんとした主人のいる召喚獣だったら
そんな薄汚れた格好してるワケがねえ」 - ユエル
- 「ウゥ・・・ッ」
- ギムレ
- 「それに、その首輪 そいつは反抗的な召喚獣につけて
服従させる道具だ おおかた、主人のスキをついて
逃げだしてきたってとこだろうさ」 - バレン
- 「さすが、あんちゃん さえてるなあ・・・」
- ユエル
- 「それ以上、悪口をいったら、ユエル 本気で怒るよ?」
- ギムレ
- 「へへっ、そうかい? やってみろよ・・・ 薄汚いはぐれが!」
- ユエル
- 「ウウウゥゥ・・・ッ! ガアアアアァァッ!!」
- ギムレ
- 「やれっ、バレン!!」
- バレン
- 「おまかせっ!!」
- ユエル
- 「うグ・・・ッ!? が、アアァ・・ッ!?
ぐ、ぐるじ・・・っ うがあああぁ・・・っ」 - ギムレ
- 「ほーれ見ろ 思ったとおり、まだ首輪は有効だぜ」
- バレン
- 「前の召喚主よりも僕の魔力のほうが強いってことだね」
- ギムレ
- 「時間が経ってるからだよ、ボケが・・・」
- バレン
- 「なんか言った?」
- ギムレ
- 「いやいや、おまえはたいしたヤツだってことだよ、バレン」
- バレン
- 「へへ、あんちゃんにほめられちゃったぜ」
- ギムレ
- 「さーて、それじゃあ とっととこいつを売っぱらって・・・」
- クノン
- 「誠に恐縮ですが そういうわけにはまいりません」
- ギムレ
- 「・・・誰だっ!?」
- クノン
- 「その人をずっと待っていた者です」
- ユエル
- 「あ、あぁ・・・っ」
- クノン
- 「我々の島とレルムの村は、友好的な交流をおこなう間柄です
もし、その人にこれ以上、危害を加えるというのなら
武力行使による報復も辞しません!」 - バレン
- 「あ、あんちゃん!? こいつ、機械人形だ! 人間じゃないよ!?」
- ギムレ
- 「へっ、上等だよ 獲物が増えたってことじゃねえか
出てこい、野郎ども!」 - 無法者
- 「おいーっす!!」
- ギムレ
- 「多勢に無勢だ・・・ どうするね、機械のおじょうちゃん?」
- クノン
- 「ならば、不本意ではありますが・・・
援軍を要請します!」 - ギムレ
- 「なぁ・・・っ!?」
- フェア
- 「というわけで・・・ おひさしぶりかしら お二人さん♪」
- バレン
- 「なななっ、なんでっ また、お前たち!?」
- リシェル
- 「それはこっちのセリフよ
こりもせずにまあ 同じ悪さをしようだなんて・・・
どうやら、おしおきが足りなかったみたいね」 - ミルリーフ
- 「許さないんだからっ!」
- グラッド
- 「心配するな 今度こそ、がつんと思い知らせてやる
真聖皇帝の名の下に罪を悔いるがいい!!」 - ギムレ
- 「だから、皇帝にびびって、悪党ができるかっ!!
まとめて、前の恨みも晴らしてやるッ!!」 - 無法者
- 「おいーっす!!」
- ポムニット
- 「は、反省のカケラもありませんね・・・」
- セイロン
- 「強気は買ってやるが 本当によいのかな?
明らかに、手下の数が減っておるように見えるのだがなあ」 - ギムレ
- 「う、うるせえっ!! 少数精鋭なんだよッ!」
- シンゲン
- 「なら、こっちも遠慮はいらないですかね」
- フェア
- 「いくわよ、みんな! 二度と悪さなんかできないように
こてんぱんにやっつけちゃえっ!!」 - ―バトル―
- ギムレ
- 「み、未来に向かって退却だあぁーっ!!」
- バレン
- 「あんちゃん、待ってえええぇぇーっ!?」
- グラッド
- 「あいつら、またしても逃げやがった・・・」
- シンゲン
- 「まあまあ、あんな小物 放っておきましょうよ
実害もなかったことですし、ね?」 - グラッド
- 「まあ、たしかにそうだけどな」
- セイロン
- 「あの程度の器では もはや、再起などできはしまい
いずれ、馬脚を現し 自滅することだろう あっはっはっは!」 - ルシアン
- 「でも、二度あることは三度あるって言うし 心配だなあ・・・」
- フェア
- 「その時は、三度目の正直で、きっちり捕まえてあげるわよ」
- ユエル
- 「みんな、ほんとにありがとねっ♪」
- クノン
- 「これで、ようやく目的を果たすことができます」
- ミント
- 「ユエルちゃんもクノンちゃんも気をつけてね」
- アルバ
- 「なんなら、おいら 護衛についてってやろうか?」
- ユエル
- 「ありがと、アルバ! でも、心配しないで」
- クノン
- 「じつは、ユエルさんを捜す間に、無線で仲間に連絡をとりまして
隣の大道都市で合流することになってるんです」 - アルバ
- 「そっか・・・」
- ユエル
- 「あ、でも みんなが遊びにくるんだったら
大歓迎しちゃうよ?」 - フェア
- 「気持ちはうれしけど、そうもいってられないのよねえ
こっちはこっちで色々とありまして たははは・・・」 - ユエル
- 「そっか、残念・・・」
- クノン
- 「私は、往診の帰りにこの町に立ち寄ると思いますので
その時には、改めて 仲間たちと一緒にお礼にうかがいます」 - ルシアン
- 「うん、その時にはゆっくりしてってね」
- リシェル
- 「ロレイラルの話とか聞かせてよね?」
- クノン
- 「ええ、喜んで では・・・」
- ユエル
- 「ばいばーいっ! まったねぇーっ♪」
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