【夜会話】あくり~ん(ディランVer.)

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オチュア様

第10話

ディラン
「あくり~ん。」
あくり~ん
「な~にやってるの?ディランおにーたま。」
ディラン
「あくり~ん、君の事を考えてたんだよ。」
あくり~ん
「あたちのこと?」
ディラン
「君は、突然現れ、マナの門を直してしまった。
そんな事ができるなんて、もしかして君は、女神アクリーン・・・。」
あくり~ん
「うーん、あたちムズかしい事はよく分かんないの。
だけど、これだけは確かなの。
あたちはあくり~んで、おねーたまが大好きなの!
あ、もちろんディランおにーたまも好きよ。」
ディラン
「そか、ははは。ごめんな。おかしな事を聞いちゃって。
あくり~ん今日は君に助けられた。ありがとう。
これからも、力を貸して欲しいんだ。」
あくり~ん
「うん、あたちすっごくがんばるね!」
ディラン
「(あくり~んの正体はそのうち分かるだろう
この子は悪い子じゃない。今はそれだけで十分だ。)」
あくり~ん
「おにーたま、これからよろしくね!」

第11話

ディラン
「あくり~ん。」
あくり~ん
「うえ~~~ん、うえ~~ん、うえ~~~ん。」
ディラン
「どうしたんだ?あくり~ん。悲しい事でもあったのか?」
あくり~ん
「アメリアって悪い女の人が大切な家族を奪っちゃったんだね。
それで、ファングおにーたまひとりぼっちになっちゃったんだね。
ファングおにーたま、かわいそーだよ。うえ~~~ん。」
ディラン
「確かに、そうだな。だけど、今のファングは、ひとりぼっちじゃないぞ。」
あくり~ん
「え?」
ディラン
「ルーガや、ローングランドの仲間達、それに、俺達がいる。
もちろん、あくり~んもね。」
あくり~ん
「そっか、そうだね。ファングおにーたまは、ひとりぼっちじゃないよね。
ディランおにーたま、ありがとー。もうあたち、泣いたりしないよ。」
ディラン
「(みんなつらい過去を抱えている
だからこそ、助け合わなければ。仲間なんだからな)」
あくり~ん
「あたち、もう泣かない!」

第12話

ディラン
「あくり~ん。」
あくり~ん
「ディランおにーたま。まだ寝ないの?」
ディラン
「ああ、もうちょっとここにいるよ。
ムームーの変身にまだ驚いてて眠くならないんだ。」
あくり~ん
「あの姿はまさしく、幻獣王の一族のものですね。」
ディラン
「えっ?」
あくり~ん
「王の一族は、幼いころは幻獣の姿ですが、成長すると人型になるのです。
おそらくムームーは、宝珠の力で一時的に成長をしたのでしょうね。
残念ながら、その力をずっと保っていることは、不可能のようですが。」
ディラン
「………ど、どどどど、どーしたんだ?あくり~ん!急に頭が良くなって。」
あくり~ん
「え、何?あたち何か言った?
あ、もう寝なくちゃ。ファラおねーたまに絵本を読んでもらうんだ。」
ディラン
「(今のは、夢だったんだろうか…)」
あくり~ん
「あたち、何かヘンなこと言った?」

第13話

ディラン
「あくり~ん。」
あくり~ん
「うぐっ、えぐつ。ノインおにーたまが、ノインおにーたまが…。
うわ~~~~ん!」
ディラン
「あくり~ん、悲しいのは分かる。
だけど、いつまでも泣いてるだけじゃダメだよ。」
あくり~ん
「どうすればいいの?」
ディラン
「俺たちは、ノイン王子の死をムダにしないようにしなくちゃな。
ノイン王子は、平和な世界を望んでいた
だから、それを実現させるんだ。俺たちの力で。」
あくり~ん
「うん!あたちもう泣かない!」
ディラン
「あくり~ん、君の力も必要なんだ。力を貸してくれるね。」
あくり~ん
「ノインおにーたまのために、すごくがんばる!
すごくがんばって、平和な世界を作る~~~!」
ディラン
「ありがとう、あくり~ん、。」
あくり~ん
「あたち…もう、泣かないって…言ったのに。」

第14話

ディラン
「あくり~ん。」
あくり~ん
「ディランおにーたまに双子のおとーとがいたんだね。
あたち、すっごくびっくりしちゃったよ。」
ディラン
「俺もだよ。予想もしてなっかったからな。」
あくり~ん
「せっかくディランおにーたまに会えたのに、どうして
仲良くしようとしないのかな?
あたちは、おねーたまと仲良くしたいのにな。」
ディラン
「俺だってラディウスと仲良くできたらと思う。
だけど、もう遅すぎるんだ。こうなってしまったからには、
戦いは避けられない。」
あくり~ん
「ディランおにーたま、すっごく悲しそう。
あたちが、元気の出るおまじないしてあげるね。」
ディラン
「あ、あくり~ん!」
あくり~ん
「あはは、ちょっとだけ元気でたね。
じゃあね、ディランおにーたま。」
ディラン
「(何だろう。本当に、元気が出てきたぞ。
本当にさっきのおまじないに不思議な力があったのかな?)」
あくり~ん
「せっかくディランおにーたまに会えたのに、どうして
仲良くしようとしないのかな?」

第15話

ディラン
「あくり~ん。」
あくり~ん
「ディランおにーたま。てーこくとさいしゅーけっせんするんだよね。」
ディラン
「ああ、そうだよ。」
あくり~ん
「さいしゅーけっせんって、最後に大きなケンカをするって事だよね?」
ディラン
「まぁ、そんなところかな。」
あくり~ん
「ケンカは嫌いだけど、でも、これで最後なんだね。良かったあ。」
ディラン
「だけど、それには俺達が勝たなくちゃダメなんだ。」
あくり~ん
「分かった。だったら、あくり~んががんばっちゃうよ。
ディランおにーたまは安心してていいからね。」
ディラン
「ありがとう、あくり~ん。なら、一緒にがんばろう。」
あくり~ん
「うん!」
あくり~ん
「おにーたまのために、あくり~んがんばるね。」

第16話

ディラン
「あくり~ん。」
あくり~ん
「ディランおにーたま。さいしゅーけっせん。終わったんだね。
これでもう、ケンカしなくてもいいんだよね。あたち、うれしいな。」
ディラン
「俺もうれしいよ。
国が落ち着いたら、あくり~ん。君の事も考えよう。
君がどういった存在なのかを。」
あくり~ん
「あたち、そんなのどーでもいいな。」
ディラン
「元の世界に戻らなくてもいいのか?」
あくり~ん
「うん、だってあたち、ずっとディランおにーたまと一緒にいたいんだもん。
大きくなったら、ディランおにーたまのおよめさんになりたいな。」
ディラン
「ははは、ありがとう。」
あくり~ん
「約束だからね。ディランおにーたま。」
あくり~ん
「あくり~ん、早く大人になるから、待っててね!」

第17話

ディラン
「あくり~ん?」
アクリーン
「こんばんは。ディランさん。」
ディラン
「あくり~ん、いや、アクリーン様って呼ばなきゃな。」
アクリーン
「いままでどおりで、いいんですよ。
その方が、私もうれしいですから。」
ディラン
「分かった。じゃあ、そうさせてもらうよ。あくり~ん。」
アクリーン
「ディランさん、あなたは不思議な方ですね。」
ディラン
「俺が?」
アクリーン
「子供である、あくり~んの目で、私はあなたを見てきました。
どんな困難な戦いにも、ひるまず立ち向かっていく勇気。
自分のためではなく、他人のために戦える強さ。
クラヴィスお姉様は、あなた方を弱き命と言いました。
だけど、私はそうは思いません。」
ディラン
「ありがとう、あくり~ん。女神様にそう言ってもらえると何だか自信がつくよ。
このルーンハイムは、必ず守る。オヴァド衝突は絶対にさせない。」
アクリーン
「オヴァドへの門を開いたら、私はもうこの姿をたもっていられないでしょう。
心も体も、また子供のあくり~んに戻ってしまうはずです。
だから、今のうちに、言っておきますね。
あなたに会えて、本当に良かった。
どうか、ご無事で。ディランおにーたま。」
アクリーン
「女神でなかったら、きっとあなたと・・・・・・おにーたま。」

エンディング

ディラン
「ふぅ、夜になってやっと一息つけるよ。
まぁ、皇帝になって日が浅いんだ。仕方がないな。」
あくり~ん
「ディランおにーたま。やっとお仕事終わったの?
おにーたま、お仕事ばっか。あたち寂しいな。」
ディラン
「ハハ、ごめんごめん。あくり~ん。
でも、そんなに退屈ならファラの所に行ってもいいんだぞ。」
あくり~ん
「ううん、あたち、ディランおにーたまの側にいる。
だって、ディランおにーたまの事、大大だーい好きなんだもん。」
ディラン
「ありがとう、あくり~ん。君がいてくれると、俺も気が休まるよ。」
あくり~ん
「本当ですか?ディランさん。
そう言っていただけると、私もうれしいです。」
ディラン
「えっ?」
アクリーン
「こんばんは。ディランさん。」
ディラン
「女神アクリーン!?どうして?」
アクリーン
「女神としての力が少しづつですが戻ってきているんです。
だから、短い時間なら、元の姿になれるんですよ。」
ディラン
「そうだったのか。」
アクリーン
「ディランさん。本当にありがとうございました。
クラヴィスお姉様を、止めてくださって。」
ディラン
「もう、女神クラヴィスが心配しないように、
俺達は変わっていかなければならない。
争いのないルーンハイムにするつもりだ。」
アクリーン
「ディランさん達なら、きっとできると思います。
私も、このルーンハイムでそれを見届けたいと思います。」
ディラン
「えっ?力が戻ったらアシャンティに帰れるんじゃないのか?」
アクリーン
「力が完全に戻れば、可能だと思います。
だけど、私はそうはしたくありません。
ディランさん、あなたがいるから。」
ディラン
「えっ?」
アクリーン
「あくり~んは、心は子供ですけど私なんです。
だから、気持ちは同じなんです。
ディランさんの事が、大好きっていう気持ちは。」
ディラン
「・・・あくり~ん!?」
アクリーン
「女神の女の子でも、いいですか?おにーたま。」

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