【夜会話】アグラバイン(マグナVer.)

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第18話 誰がための剣

アグラバイン
「まさか、こんな形で奴の息子と戦うことになるとはな・・・」
マグナ
「戦うって決めたこと後悔してる?」
アグラバイン
「いや、それはない むしろ、ルヴァイドがこの戦いに関わってるというのならば
放っておくわけにはいかぬ
我が友も、きっとそれを望んでおることだろうしな・・・」
マグナ
「鷹翼将軍レディウスか・・・」
アグラバイン
「反逆者の汚名をそそぐと、ルヴァイドは言ったが
わしの知る限りでは レディウスはそんなことをする男ではなかった・・・
元老院議会の決定に反発していたわしをなだめてくれるような人物だったのだ」
マグナ
「いったい、なにがあったんだろう?」
アグラバイン
「わからぬ・・・だが、それがわしの不在と関わっているのは違いあるまい」
マグナ
「爺さん・・・?」
アグラバイン
「心配するな、わしはもう必要以上に自分を責めたりはせん
しっかりと真実を見極めてみせる つぐないは、それから考えよう・・・」
マグナ
「・・・うん!」
爺さん、ちゃんとわかってくれてたんだ よかった・・・

第19話 デグレアの闇

アグラバイン
「そうか・・・ レディウスの奴はそういう理由で死んでいったのか・・・
これで、ルヴァイドの言っていたことが理解できた」
マグナ
「爺さんに戻ってきてほしいって言っていた理由は、きっと
一緒に、あいつらと戦ってほしかったからだったんだな・・・」
アグラバイン
「悔いても仕方のないことだが・・・やはり、やりきれんよ」
マグナ
「そういえば・・・
ルヴァイドは、あの時帰ってきたのが爺さんだったら・・・って言っていたけど
だとしたら、いったい誰がデグレアに戻ってきたんだろう?」
アグラバイン
「・・・・・・
わしには、心当たりがないこともない・・・」
マグナ
「え!?」
アグラバイン
「しかし、どう考えてもあり得ぬ話なのだ 確証がつかめるまではまだ、話せぬ
今しばらくだけ待ってはくれぬか?」
マグナ
「わかったよ」
アグラバイン
「すまんな・・・」
爺さんの心当たりって いったい、なんなんだろう・・・?

第20話 知の略奪者

アグラバイン
「マグナよ もう一度、繰り返してたずねるが・・・
あの三人の召喚師はかつて人間だったと ギブソン殿はたしかにそう言ったのだな?」
マグナ
「うん・・・間違いないよ
俺も、帰ってから派閥から送られてきた人相書きを見たけど
印象は違ってるけど 顔立ちとか、驚くほどそっくりだった」
アグラバイン
「むう・・・」
マグナ
「先輩の話だと サプレスの住人たちは俺たちと身体の造りが違っているから
そのままでは、長くこの世界にとどまれはしないらしいよ
だから、悪魔たちは人間にとりついたりその身体を乗っとって活動するんだって
あいつらも、だからそうしたんだと思う」
アグラバイン
「その、とりつく相手というのは・・・
死んでしまった者であったとしても 問題はないのか?」
マグナ
「え?それは・・・先輩に聞いてみないと」
アグラバイン
「もし、それが可能なら わしの疑問のすべてが解決する・・・!」
マグナ
「ちょっと、爺さん!?」
アグラバイン
「わしはこれからギブソン殿のところに行って来る
たしかめねばならんことが、あるのだ!今すぐに・・・」
一体どうしたっていうんだよ?爺さん・・・

第21話 メルギトスの嘲笑

アグラバイン
「奴らが正体を明らかにしたのは、必要なものは全て、手に入れたということなのだろう
これで、デグレアという国家は、完全にこの世界から消滅してしまったわけだ」
マグナ
「そんなことないよ! 爺さん、そんな風に考えたらダメだよ!?」
アグラバイン
「だが、それが現実ではないか!?
守るべき民もなく かなえるべき理想もなくなってしまった
そして、兵士たちは 悪魔の走狗へと成り果てた・・・
これでも、デグレアは まだ滅びてはいないと言うのか?」
マグナ
「滅びてないよ・・・
爺さんが、そうやって心の中でいつまでも祖国を大事に思ってる限りは
デグレアは滅びない! そうじゃないの!?」
アグラバイン
「マグナ・・・」
マグナ
「俺、見ていてわかった 爺さんは、未練はないって言ってるけど
本当は、デグレアを今でも大切に思ってる 自分の故郷を、大事に思ってるんだ!
だから、そんな悲しいことを言ったりしちゃダメだよ・・・?爺さん・・・」
アグラバイン
「・・・すまぬ」
故郷を思う気持ちは誰だって一緒なんだよ 俺だって・・・

第22話 真なる罪人

アグラバイン
「そうか・・・鬼と化した者たちを 元に戻すことは不可能だというのだな」
マグナ
「とりつかれてすぐなら方法がないこともないそうだけど・・・
よりしろにされた者の意識が、とりついた鬼や悪魔と一体化したらどうしようもない
トライドラの領主がそうだった・・・」
アグラバイン
「だから、メルギトスは そうして確保した兵を今まで温存してきたのかもしれぬな
完全な下僕になるのを 待っておったのだろう」
マグナ
「うん・・・」
アグラバイン
「しかし、こうして あやつが、わざわざ宣戦布告をしてきた以上・・・
準備は終わったということなのだろう そうした兵士たちとも戦わねばなるまいな」
マグナ
「・・・・・・」
アグラバイン
「気遣いはいらんよ マグナ
わしはな、お前にはっきりと言われてわかったのだ
例え、民たちの全てが鬼や屍人になろうとも 国家としての形を無くそうとも・・・
デグレアは滅びぬ その志は、わしの中で生き続けておるのだ」
マグナ
「爺さん・・・」
アグラバイン
「わしは、わしの祖国を救いたい・・・
悪魔に利用されたまま その歴史を終わらせるわけにはいかんのだ!」
マグナ
「うん、そうだよ!」
アグラバイン
「かつて獅子将軍の名を受けた者として わしは、この戦いにいどもう!
同胞たちの魂の安息と わしを生み育んでくれた、祖国の名誉を守るために・・・
そして・・・マグナよ
わしに、そのことを思い出させてくれた お前のためにな?」

エンディング

戦いは終わった・・・
源罪の嵐によって リィンバウムに混乱と破壊をもたらそうとした メルギトスの最後の企みは
彼の命がけの行動によって 完全に潰えたのだ・・・
禁忌の森に隠されていた 忌まわしき召喚兵器たちは 永遠に抹消されて
そこには、今・・・ 一本の巨木がそびえている
聖なる大樹
人々が、その樹のことを そう呼ぶようになってから
二度めの季節が・・・ 巡ろうとしていた・・・
~聖地の森~
アグラバイン
「・・・マグナ?
そのような顔は お前には似合わないとわしは思うのだが
ネスティは、はたしてどうだろうな」
マグナ
「ははは・・・返す言葉もないよ 爺さん」
アグラバイン
「まあ、いいさ 今日だけは特別だ
お前の兄が、新しい姿に生まれ変わって
ちょうど、二歳になる日なのだからな」
マグナ
「うん・・・」
アグラバイン
「どれ、お祝いの言葉を言いに行くとするかな
マグナ お前も一緒に来てくれるだろう?」
アグラバイン
「元気そうだな 相変わらず
風に葉がそよぐ音も心地よさ気で・・・
まるで、笑っているようだ」
マグナ
「・・・・・・
爺さんは、どうしてそんな風に考えられるようになれたの?
俺には、無理だよ! まだ・・・悲しいだけで・・・っ
笑い声なんて・・・聞こえなくて・・・っ」
アグラバイン
「マグナよ
この樹の護人であるお前が、泣いたりしてどうするのだ
つらいのはわかる 悲しいのもわかる だがな・・・
お前の笑顔を誰よりも望んでいたからこそ 愛していたからこそ
ネスティは、この道を選んだのだぞ」
マグナ
「爺さん・・・っ」
アグラバイン
「さあ、笑っておあげ お前の笑顔こそがこの樹にとって
澄んだ水よりも 太陽の光よりも 一番の喜びになるのだから・・・」
マグナ
「うん・・・っ!」
聞こえるかい、ネス
君のおかげで、俺たちはこうして生きているよ・・・
ネスが言っていたとおり 人間は、やっぱり嘘つきで自分勝手だけど・・・
でも、昨日とは違う よりよい明日をめざして生きているんだ
だから、俺は信じるよ
いつかきっと・・・誰も悲しまずにすむ未来が この世界におとずれるって
だから・・・ずっと、ずっと この場所から、俺たちを見守っていてくれるかい?
なあ ネス・・・
アグラバイン
「ほら、この子が教えてくれているよ
マグナ お前と、この子に会うために
みんなが、もうすぐここに来るとな」
マグナ
「みんなが・・・?」
アグラバイン
「ああ、そうだとも
ロッカとリューグも アメルと一緒にお前の帰りを待っているはずだ
さあ、涙をふいて みんなを迎えるための仕度をせんとな」
マグナ
「爺さん・・・」
アグラバイン
「ん?」
マグナ
「爺さんは、俺のことをどうしてこんなにも優しくしてくれるの?
俺は・・・爺さんに迷惑ばかりかけてるだけなのに!」
アグラバイン
「マグナよ それはな・・・」
お前もまた わしの大事な孫だからさ
アグラバイン “木こりのアグラ”

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