第7話 お魚たずねて、秘密基地
- ライ
- 「アルバって騎士団に入る前はさ
どういう暮らしをしてたんだ?」 - アルバ
- 「うーん・・・どう話せばいいのかな
おいら、孤児でさ 物心がついた時には孤児院にいたんだよ
けど、色々あって院長先生がいなくなっちゃった時
一番年上だった二人が がんばってくれてさ
親代わりになって おいらたちのことを育ててくれたんだ」 - ライ
- 「そっか・・・大変だったんだな」
- アルバ
- 「うん、だけどつらくはなかったよ
色んな人たちが色んな形で助けてくれていたからね」 - ライ
- 「人間以外に慣れてるのも、その時の経験が元になってるのか?」
- アルバ
- 「そういうこと
ホント、あの頃はものすごくにぎやかで楽しかったなあ
ちょっと、この宿の雰囲気に似てるよ」 - ライ
- 「へえ・・・」
- アルバ
- 「そこにいたレイドって騎士が、自由騎士団に招かれてさ
おいらも見習いとしてついていくことに決めたんだよ」 - ライ
- 「なんで、騎士になることに決めたんだ?」
- アルバ
- 「夢だったからかな
おいらたちを育ててくれた、母さんたちにラクさせたかったし
なにより、おいらは強くなりたかったんだ
大切な人たちを守ってやれるように、自分の意志を貫けるように
その思いを支えにして最後まであきらめずに戦い抜いた・・・
あの人みたいにね・・・」 - きっと、その人がアルバにとっての目標なんだろうな・・・
第8話 流れ三味線、はぐれ弾き
- アルバ
- 「ゴメンな・・・せっかくの気遣いをムダにしちゃってさ
おいらのことを考えて巻きこまないようにしてくれてたのに」 - ライ
- 「いや、アルバが来てくれたから、リシェルは無事だったんだし
感謝こそすれ謝ってもらう必要なんて、全然ねーよ」 - アルバ
- 「そっか・・・ちょっと安心したよ」
- ライ
- 「けど、さっきの口上はすごかったよな
見習いとは思えないくらい、ばっちり決まってたぜ」 - アルバ
- 「か、からかうなよ!? あれは、つい勢いで言っちゃって・・・」
- ライ
- 「でも、あれがアルバの心がけていることに違いはないんだろ?」
- アルバ
- 「まあ、そうなのかな
一緒に暮らしてた人たちの受け売りだから 自慢できないけどさ
でも、そう心がけることで、すこしでも近づけたらな、って
そう思ってるんだ」 - ライ
- 「なるほど・・・」
- 見習うべきかもな そういう考え方って
第10話 想い、途切れることはなく
- アルバ
- 「ポムニットさん まだ、元に戻ってないのかい?」
- ライ
- 「ああ、無我夢中で変わっちまったから
どうやれば元の姿に戻れるのか、自分でもわかんないらしい」 - アルバ
- 「そうなんだ・・・」
- ライ
- 「あの姿になったのも この町に来て初めてだって言ってたよ」
- アルバ
- 「それだけ、なんとかリシェルを助けたいと思ったんだろうね」
- ライ
- 「なんでだよ・・・ポムニットさんは必死だっただけなのに
なんで、こんなことになっちまうんだよ!?」 - アルバ
- 「ライ・・・」
- ライ
- 「ちくしょおっ!!」
- アルバ
- 「だいじょうぶさ! きっと、彼女は元の姿に戻れるから」
- ライ
- 「・・・え?」
- アルバ
- 「おいらには無理だけど でも、できそうな人に心当たりがあるんだ
いざとなったら おいらが、その人を連れてくるからさ!」 - ライ
- 「アルバ・・・」
- アルバ
- 「だから、気をしっかりもつんだ
君がしょげてたらリシェルやルシアンがよけい不安がるぜ?」 - ライ
- 「・・・そうだな
オレなんかよりあいつらのほうが不安のはずだもんな
しっかりしないとな!」 - アルバ
- 「ああ、そうだよ」
- ありがとな、アルバ はげましてくれて
第11話 うつろなるもの、来たりしもの
- アルバ
- 「セクターさんが「教授」を襲った時
あの機械人形たち 身体を張ってかばおうとしてたよな・・・」 - ライ
- 「人間だったら、反応できなかったろうな
でも、あいつらは機械なんだから不思議じゃないだろ?」 - アルバ
- 「それはそうだけど でも、それだけじゃない気がしたんだよ」
- ライ
- 「?」
- アルバ
- 「「教授」の身を真剣に案じていたからこそだったと思うんだ」
- ライ
- 「ははっ、まさか・・・」
- アルバ
- 「笑うなってば! 真剣に言ってるんだ
おいらの知り合いに機械兵士と暮らしてる召喚師がいるんだ
その人は、小さい時に機械兵士に救われて
彼を父親代わりにして育ったって言ってた」 - ライ
- 「まあ・・・たしかに、ゲックのジイさんを見てると
根っからの悪人とは思えないんだけどな」 - アルバ
- 「完全無欠の悪人なんて お話の中だけにしかいないもんさ
騎士団の任務の中で おいら、いくつもそれを見てきたし」 - ライ
- 「・・・・・・」
- アルバ
- 「機械人形にとって「教授」は大切な存在なのかもしれない
身を投げ出して守れるくらい大切な、本当の親子のような・・・」 - ライ
- 「だからって、いったいどうすりゃいいって言うんだよ!?」
- アルバ
- 「ライ・・・」
- ライ
- 「オレだって、とっくに気づいちゃいたさ!?
オレたちの敵が完全無欠の悪人じゃないって・・・
オレたちと同じように仲間をいたわる心をもってるって・・・」 - アルバ
- 「ごめん・・・」
- ライ
- 「いや・・・オレのほうこそ当たっちまったな
でも、だからって戦わないわけにはいかねえんだ」 - アルバ
- 「ああ、わかってるさ
戦いには、そういうものが、必ずついて回るんだから・・・」 - だとしたら・・・やりきれねえよな ホントにさ・・・
第13話 思い願うこと、貫くこと
- アルバ
- 「レンドラーが叫んだ言葉、聞いたか?」
- ライ
- 「ああ、たしかに聞いたよ
部下共々、吹雪の中に見捨てられた、ってな」 - アルバ
- 「ルヴァイド隊長たちも以前は、デグレアの騎士だったからさ
旧王国の元老院ってところのやり方がどれだけ高圧的か
おいらも、いくらかは耳にしたことがあるよ
だけど、上官が部下を見捨てるなんて・・・」 - ライ
- 「ひどいとは思うけど でも、ありそうな話ではあるよな
表向きは清廉潔白に見えた帝国軍だって
先生にしたようなことを、陰ではやってたんだし」 - アルバ
- 「・・・・・・」
- ライ
- 「おっさんに、悪人らしからぬ言動が目立ったのも
あの話を聞いてなんか納得したよ」 - アルバ
- 「ああ、あの人の「姫」への忠誠心は本物だって思うよ
信じていたものに裏切られて、死を覚悟した自分を
救ってくれた相手に音を返そうとして戦っているんだ」 - ライ
- 「たまんねーな 正直・・・
おっさんもオレたちと同じで、大切なもののために戦ってる
命を投げ出すこともいとわない覚悟で」 - アルバ
- 「ゲックも、カサスもグランバルドでさえもそうだった・・・
みんな、大切なもののために戦ってる
だからこそ、絶対に譲れないんだ・・・」 - ライ
- 「ああ・・・」
- たまらねーよな 本当に・・・
第14話 来訪者たち、彼方より
選択不可
第16話 相談イベント
第18話 はばたき、空へと突き抜けて
- (ブンッ フンッ)
- アルバ
- 「せいッ、は・・・ッ!」
- (パチパチパチ)
- アルバ
- 「あ・・・」
- ライ
- 「部屋にいないと思ったら、やっぱ稽古してたのか」
- アルバ
- 「どうにも眠れなくてさ
なら、じっとしてるよりは、このほうが落ち着くかなあって」 - ライ
- 「気持ちはわかるけど とばしすぎると本番でバテちまうぞ?
ほれ、タオル」 - アルバ
- 「うん、ありがとう わかってはいるつもりなんだけどさ
やっぱ、隊長のようにいつでも冷静沈着ってワケにはいかないや」 - ライ
- 「まあ、オレも人のこと言えた義理じゃねーか
こんな時間にうろうろしてるんだからな?」 - アルバ
- 「ははは・・・」
- ライ
- 「中、入ろうぜ? 特製のドリンク作ってやるからさ」
- アルバ
- 「じゃあ、ごちそうになろうかな」
- ライ
- 「しかし、アルバには遠回りさせることになっちまったなあ
なりゆきとはいえ大騒動にまきこんじまったもんな」 - アルバ
- 「首をつっこんだのはおいらなんだからさ 気にしないでくれよ
どんな場所でなにをしていても、自分にその気があればさ
夢には近づけるし 経験したことは絶対無駄にならないから」 - ライ
- 「うん、そういう考え方 オレも好きだぜ」
- アルバ
- 「はははっ、おいらのは受け売りなんだけどね」
- ライ
- 「サイジェントにいるあの人のことか?」
- アルバ
- 「うん」
- ライ
- 「うらやましいなあ なんか、そういう人が身近にいるのって」
- アルバ
- 「君にだって、たくさんそういう人たちがいるじゃないか?」
- ライ
- 「まあな・・・けどさ、なんつーかうまくいえないけど
アルバの話してくれるその人って、普通とは違う気がするんだよ」 - アルバ
- 「!」
- ライ
- 「芯が一本とおってるというか、うわべの言葉だけじゃなくてさ
とにかく心に響くんだ」 - アルバ
- 「それはきっと、君がどこかあの人に似てるからかもしれないな」
- ライ
- 「オレが???」
- アルバ
- 「見た目とか性格とか そういうのは、全然違うんだけど・・・
強く生きようとしてる そんな部分が、似てる気がするんだよ」 - ライ
- 「強く・・・生きてる・・・」
- アルバ
- 「会わせてみたいな きっと、すぐに仲良くなれると思うから」
- ライ
- 「ああ、オレもなんだか会ってみたい気がする
もしよかったらさ 戦いが終わったら紹介してくれよ?」 - アルバ
- 「それは構わないけど でも、おいらは多分一緒にはいけないな」
- ライ
- 「なんでだよ?」
- アルバ
- 「騎士団に入る時に約束しちゃったんだ
一人前になるまでは絶対、戻らないって」 - ライ
- 「でも、別にちゃんと理由があるんだしさ」
- アルバ
- 「決意がゆるみそうでこわいんだよ
おいら、まだまだ甘ったれてる部分がたくさんあるし
あの場所は、すごく居心地がいいからさ」 - ライ
- 「そっか・・・
それじゃ、アルバはすぐに騎士団に戻るつもりなんだな」 - アルバ
- 「さすがに今からじゃ隊長たちに追いつくのは無理だからね
聖王都の本部まで戻って、きちんと報告するもりさ」 - ライ
- 「そっか・・・
じゃあ、そのためにも急いで、この戦いを終わらせないとな?」 - アルバ
- 「ああ、がんばろう!」
エンディング
- アルバ
- 「わざわざ、見送りありがとう、みんな」
- ルシアン
- 「そんな水くさいこと言わないでってば
僕たちは、ずっと一緒に戦ってきた仲間じゃない」 - ライ
- 「ああ、そうだな しかも、後始末まで手伝わせちまってさ
ホントなら、黒騎士たちと一緒に帰ってたはずなんだもんな」 - アルバ
- 「それこそ、水くさいよ
この一件は、初めておいら自身の意志で関わったものだし
最後まできちんと手助けをして、結末を見届けたかったんだ
隊長たちが単独行動を黙認してくれたのも
きっと、そうしろってことだったと思うんだ」 - ライ
- 「そっか・・・」
- アカネ
- 「あのさ・・・さっきからキレイに忘れられてますけど
あたしも、一応アルバと一緒に帰るんですけど?」 - リシェル
- 「ああ、そうだっけ? それじゃ、またね」
- アカネ
- 「うわっ、なにソレ!? とってつけたような投げやりな挨拶!?
あたしだって、結構お役に立ったじゃん!」 - ライ
- 「でもなあ・・・オマエの場合、発端が自業自得だしなあ」
- リシェル
- 「アルバとは違って報酬だって払ってるわけだし・・・」
- アカネ
- 「ううう・・・っ ひどいよ、ひどいよ よよよよ・・・っ」
- ルシアン
- 「もぉーっ、二人とも冗談がきついよ!?」
- ライ
- 「あっはははは! いや、わりぃわりぃ ゴメンな、アカネ」
- アカネ
- 「うううぅぅ・・・っ」
- リシェル
- 「でも、マジメな話さ あんたとは、別れる実感ないのよねえ
ふとしたきっかけでまた、ひょっこりと顔を出しそうでさ」 - ミント
- 「ああ、それは私も同感かも
お師匠さまに、また叱られて、薬売りに戻るとか・・・」 - アカネ
- 「いい年齢して、そう何度も怒られたりはしないってば!?」
- リシェル
- 「でも、現にこうしてお仕置きで、ここにいるじゃん?」
- アカネ
- 「うぐ・・・っ」
- ライ
- 「まあ、なんにしろ 近くに来たら、絶対顔を見せにこいよな
店の手伝いとかでまた、こきつかってやるからさ?」 - アカネ
- 「ちゃんと時給あげてくれるんなら、ね♪」
- アグラッド
- 「おい、お前ら 名残惜しいのはわかるけどな
そろそろ出発させてやらなきゃ、山越えできなくなるぞ?」 - ライ
- 「わかってるって!」
- リシェル
- 「またケガとかしないように、気をつけて帰りなさいよね?」
- ルシアン
- 「父さんを説得して僕も必ず、後から追いかけるから!」
- アルバ
- 「ああ、待ってるぜ!」
- ミント
- 「ミモザ先輩たちに婚約おめでとうって伝えておいてね?」
- アルバ
- 「うん、わかってる だけど、あの人の性格を考えると
きっと、知り合いまとめて、結婚式に呼びそうだよなあ」 - リシェル
- 「じゃあ、またすぐに会えるってことね」
- ライ
- 「おいおい、リシェル 勝手に参加する気になっても・・・」
- ミント
- 「あら、いいじゃない きっと先輩たちなら喜んでくれるわ
だから、その時はみんなでお祝いをしにいきましょ?」 - リシェル
- 「やったぁーっ♪」
- アカネ
- 「あ、店長はもちろん 厨房担当でよろしく♪」
- ライ
- 「やれやれ・・・」
- アルバ
- 「その時には、また改めて、みんなを紹介するよ
おいらの仲間たち ううん、大切な家族のみんなをね」 - ライ
- 「ああ、楽しみにしておくぜ?」
- アルバ
- 「それじゃ、みんな 本当にありがとう!」
- アカネ
- 「まったねぇー♪」
- 何度でもきっと、出会うことが出来るよ
お互いに願う夢を追いかけてさえいれば、きっと・・・
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