【夜会話】ヴァリラ(プラティVer.)

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アヤウト様

第2話

プラティ
「あ…」
ヴァリラ
「プラティ …おまえか 何しに来た?」
プラティ
「別にいいじゃん…あれ? そういえばはじめて会ったときもここにいなかった?」
ヴァリラ
「ここにいる時はただのひとりの人間でいられるからな
ここではオレをヴァリラ様なんて呼ぶヤツはひとりもいない
親が金の匠合の長だというだけで ヴァリラ様、ヴァリラ様と息苦しい毎日だ…
…まあ おまえにはわからんか」
プラティ
「ちょっとわかるかも」
ヴァリラ
「そうなのか?」
プラティ
「わたしのお父さん 黒鉄の鍛聖だったシンテツって人なんだ…知ってる?」
ヴァリラ
「あたりまえだ ワイスタァンの鍛冶師でシンテツの名前を知らない者などいない…
だがなるほど… シンテツの娘か… 天才のオレが破れるわけだ」
プラティ
「(自分でも天才って…すごい自信だなぁ…)」
ヴァリラ
「それから新米鍛冶師の武器を安く買い上げる件だが…
やめるように父に言っておいた」
プラティ
「ほんとに!?」
ヴァリラ
「言っただけだ オレの父親がすぐにやめるとも思えんが…」
プラティ
「それでもいいって!ありがとうヴァリラ!」
ヴァリラ
「うるさい…別におまえのためにやったわけじゃない! …オレは帰るぞ!」

第3話

ヴァリラ
「なんだおまえか」
プラティ
「ひっどい!なんだはないじゃん!な・ん・だ、は!」
ヴァリラ
「どうした? 友人を倒さなければならなかった自分をなぐさめてほしいのか?」
プラティ
「う…変なとこばっかりするどいし」
ヴァリラ
「オレは金の匠合の長の息子だ 欲しい情報はすぐにでも手に入るさ
たとえば、そのラジィってヤツが実は女でおまえにベタ惚れらしい…とかな」
プラティ
「うそ!?」
ヴァリラ
「冗談だ!」
プラティ
「…何それ?」
ヴァリラ
「ふむ、オレのジョークでも少しは元気の足しになればと思ったが 今ひとつだったようだな…
忘れてくれ」
プラティ
「そうなんだ… わかんなかった」
ヴァリラ
「ふむ
オレには友人がいないから ラジィとやらを倒したおまえの痛みはわからんが…
鍛聖になるからには 超えなければいけない痛みなのだろうな
そういう意味では おまえの方が一歩先を行っているということか」
プラティ
「…」
ヴァリラ
「気にするな 心配しなくてもおまえはオレが倒してやるさ」

第4話

ヴァリラ
「プラティか… 今日の試合見せてもらった…
ふぬけたか」
プラティ
「どういうこと?」
ヴァリラ
「文字通りだ
オレを倒したときの冴えがない オレを倒したときの力がない オレを倒したときの気迫がない」
プラティ
「そんなこと言われても…」
ヴァリラ
「相手が女だからか… だから手を抜いたのか?」
プラティ
「そんなんじゃないって!わたしは本気だよ!」
ヴァリラ
「そうか…だが 試合の後…友達になろう
・・・そう言ったそうだな
女同士で群れるのはかまわんが… おまえには似合わない」
プラティ
「…なんで?
別にいいじゃん 仲良くすれば?」
ヴァリラ
「群れるヤツは いずれ牙を抜かれる…
オレの父親…金の匠合の長だが あいつのようになってしまう
牙を抜かれた人間は 大切なものさえまもれなくなってしまうのだ…
あいつがオレの母をまもらなかったように あれは…男ではない」
プラティ
「(そっか、ヴァリラってお母さんいないのか… ちょうどわたしの反対だ…)」

第5話

ヴァリラ
「プラティか」
プラティ
「ジャマだったかな?」
ヴァリラ
「そうだな… だがまあいいだろう
ところできいたぞ リンドウ…金剛の鍛聖に会ったそうだな」
プラティ
「なんで知ってるの?」
ヴァリラ
「金の匠合の情報網を甘く見るな このワイスタァンのことでわからぬことはない」
プラティ
「さすがだね…」
ヴァリラ
「まぁせっかくの情報網も 商売にしかいかせんのでは意味がないがな…」
プラティ
「それだけでもすごいと思うけど…
そういえば…じゃあさ今日あったことぜんぶ知ってるの?」
ヴァリラ
「ん?デグレアの兵士がリンドウをおそった話か?
それならきいている」
プラティ
「ねぇヴァリラ こんなとき、わたしたちにできることってないかな?」
ヴァリラ
「あせるな それは大人の仕事だ
オレたちは鍛聖になる まずはそこからだ 欲張っても何も出はしない」
プラティ
「…そうだね」
ヴァリラ
「それにそんなことよりも大変なことがあるだろう?」
プラティ
「…ヴァリラとわたしの勝負だね」
ヴァリラ
「わかっているじゃないか… ライバルはそうでなくてはな…」
プラティ
「ところでヴァリラ… 今日の試合はどうだった?」
ヴァリラ
「ふん… 当たり前のことをきくな」

第6話

ヴァリラ
「どうした?また悩みごとか?」
プラティ
「ううん 別に悩みごとってわけじゃないよ」
ヴァリラ
「そうか それはいいことだ
悩んでいてはハンマーを握る手がにぶる
そんなおまえと戦って勝っても意味がないからな」
プラティ
「あ、そうだ そういえばヴァリラ なんで先に帰っちゃったの?」
ヴァリラ
「試合があった それだけだ それ以上の理由はない」
プラティ
「で、試合は?」
ヴァリラ
「きくまでもないだろう?それともそれは挑発か?
だとすれば望むところだ 次の準決勝…その次の決勝
どちらで当たっても全力でおまえと戦える」
プラティ
「べぇつに… そういうつもりじゃないよぉ
ま、全力で戦うっていうのは わたしとしても賛成なんだけどね」
ヴァリラ
「いいだろう」
プラティ
「…そういえば わたしたちいつのまにか準決勝まで来てるんだよね~」
ヴァリラ
「当然だろう?それともおまえは負けることを考えていたのか?」
プラティ
「そんなことないよ すごいことだよなぁって思ってただけ
あとはサナレがふたつ勝てば準決勝だから ヴァリラも応援してあげてね!」
ヴァリラ
「なぜだ?」
プラティ
「え?」
ヴァリラ
「なぜオレが敵の応援をする必要がある?
勘違いするな おれはおまえたちと友達ごっこをしているつもりはない
…オレは帰る」
プラティ
「ヴァリラ…
何それ、あったまきちゃう!べ~っだ!」

第7話

ヴァリラ
「きいたぞプラティ サイジェントの勇者に会ったそうじゃないか?」
プラティ
「ええ!?なんでもう知ってるの?」
ヴァリラ
「オレはこれでも金の匠合長の息子だ
その情報網を甘く見るなってことだ」
プラティ
「そっか…つまりナシュメントさんが教えてくれたんだね?」
ヴァリラ
「……そうとも言うな
…で、どんなヤツだった?その勇者とやらは?」
プラティ
「フツーの人だったよ ただ、いっしょけんめいですごくやさしい人だったかな」
ヴァリラ
「強いか?」
プラティ
「うん!すごく! 鍛聖の人たちよりも強いんじゃないかなぁ…」
ヴァリラ
「…それはすごいな」
プラティ
「こんど遊びにくるって言ってたから ヴァリラも会ってみてよ」
ヴァリラ
「そうだな」
プラティ
「そしたらヴァリラの意地っ張りなところとかなおるかもしれないよ!」
ヴァリラ
「それはオレが意地っ張りで自信過剰で…そのうえ意地が悪いと言うことか?」
プラティ
「いや…別にそこまで言ってないんだけど…」
ヴァリラ
「そうか…ならいい」

第8話

ヴァリラ
「プラティか… どうした?」
プラティ
「うん… いろいろ気になっちゃって…」
ヴァリラ
「おまえもわからないやつだな 小さなことを気にしたり変なところでおおざっぱだったり
…こんどはなんだ?」
プラティ
「勇者ってなんなのかなって…」
ヴァリラ
「そんなことか…
決まっているだろう 誰かのために迷わずに戦い勝った者のことだ」
プラティ
「簡単に言うね…」
ヴァリラ
「大切なのは迷わないことだ 本当に正しいことをするのに迷う必要はないだろう
言葉を変えれば 自分を信じる、ということだな」
プラティ
「……なんでヴァリラはそういうところ自信満々かなぁ」
ヴァリラ
「決まっている… オレは帝王だからな」
プラティ
「…相変わらず すごい自信だね…」
ヴァリラ
「心外だな…

……まあいい
それからな… 本当の勇者は自分のことを勇者とは思っていないものだ」
プラティ
「え?」
ヴァリラ
「勇者なんていうものは なろうとしてなるものなどではないということだ
サイジェントの勇者もおまえの父親もそうだろう?」
プラティ
「そうだね…」
ヴァリラ
「ところでプラティ オレは勇者になろうと思う」
プラティ
「はぁ?ヴァリラ… つい今、勇者はなろうとしてなるものじゃないって…」
ヴァリラ
「オレは別だ」
プラティ
「……」
ヴァリラ
「近いうちにオレは… 金の匠合の… 父の悪行をあばく…
見ていろ…
オレは金の匠合をだれに恥じることもないものにしてみせる」

第9話

ヴァリラ
「プラティか… どうした、笑いにきたのか?」
プラティ
「あのねぇヴァリラ… どうしてそうなるの?」
ヴァリラ
「未熟な者の武器を安く買い上げて売りさばくだけでなく…デグレア相手に商売をしていたんだぞ
金の匠合… いや、オレの父親は…」
プラティ
「笑わないってば そんなことで
だってヴァリラはそれを恥ずかしいと思ってるんだもんね?」
ヴァリラ
「そうだが……
フッ…
まったく…おまえと話していると悩んでいた自分が馬鹿のように思える
…そうだな オレが恥じているのだからつまりオレが正せばいいのだ」
プラティ
「そうそう!
あ、もしかしたらさ なんかワケアリかもしれないじゃん!」
ヴァリラ
「理由…?」
プラティ
「うん、そう、理由
あ! そうだ! 確かめてみればいいんじゃない? その理由を!」
ヴァリラ
「確かめる? そうか…それもそうだな
よし…ならばさっそく 明日にでも父のところに乗り込むとしよう」
プラティ
「がんばれ!」
ヴァリラ
「何を言っている? 当然、おまえもいっしょだ」
プラティ
「ええ~!?」

デートイベント

ヴァリラ
「おい 出かけるぞプラティ!
行き先はオレの家…いや、金の匠合だ 用意はできてるか?」
プラティ
「え?」
ヴァリラ
「何をしている? たしかめに行けといったのはお前だろう?
ルベーテと通じてデグレアに武器を売ったこと その本当の気持ちを問いただす
おまえはオレにつきそい すべてを見とどけなければならない」
プラティ
「そういうものなの?」
ヴァリラ
「そういうものだ」
プラティ
「う~ん」
  • …わかった
    プラティ
    「…わかったよ」
  • ひとりで行くのがこわいの?
    プラティ
    「ちょっと待ってよ! そんなこと言って…
    わかった~ 本当はひとりで行くのがこわいんでしょ~」
    ヴァリラ
    「挑戦的だな… なんならオレはここで決着をつけてもいいぞ」
    プラティ
    「う…またそれ…?」
    ヴァリラ
    「まったく… いいから行くぞ」
    プラティ
    「ええ!?」
    • わかった、行くよ
      プラティ
      「わかったよ… ついていってあげるから…
      しょうがないよね ヴァリラだもん…」
    • 行かないよ
      プラティ
      「行かないからね、絶対! だって…ヴァリラの家の問題でしょ?
      わたしには関係ないし…」
      ヴァリラ
      「それはそうだが プラティ…おまえにはそれを言って欲しくはなかった
      …オレのわがままか?」
      プラティ
      「……」
      • わかった、行くよ
        プラティ
        「わかったよ… そこまで言うならついて行くよ」
        ヴァリラ
        「それでいい おまえがオレの生き様を見ていること そこにこそ意味も実もある」
        プラティ
        「はぁ…?」
      • どういう意味なの?
        プラティ
        「それってどういう意味?」
        ヴァリラ
        「…オレはこうなることが嫌だったのだがな… ……仕方あるまい
        つまりだな… おまえにオレのすること 生き様を見ていて欲しい…」
        プラティ
        「それって…プロポーズってやつですか?」
        ヴァリラ
        「バカを言うな、ライバルとしてだ! それに…ちっ… どうとでも取るがいい!」
        プラティ
        「わかったよ ついて行ってあげるってば」
  • わたしは関係ないよね?
    プラティ
    「それってヴァリラの問題でわたしには関係ないよね~?」
    ヴァリラ
    「何を言っている? 乗りかかった船だろう 最後まで見とどけていけ」
    プラティ
    「そんなメチャクチャな!」
    ヴァリラ
    「いいから来い」
ヴァリラ
「ところで わかってると思うが護衛獣は抜きだからな!」
プラティ
「なんで?」
ヴァリラ
「…まったく
ツベコベ言うな! 出かけるぞ!」
  • すぐ行くよ!
    プラティ
    「じゃあ行ってくるよ ザンテック/ラショウ/シュガレット/クッティ」
  • 準備するから待って
    プラティ
    「準備するからちょっと待ってよ」
    ヴァリラ
    「…早くしろ」
    (ヴァリラ入り口で待つ)
    ヴァリラ
    「準備できたか?」
    • うん!行こう
      プラティ
      「じゃあ行ってくるよ ザンテック/ラショウ/シュガレット/クッティ」
    • ちょっと待って
      ヴァリラ
      「…早くしろ」
ヴァリラ
「プラティ
これでオレの父親が… 金の匠合のボスにふさわしくないとわかったら…」
プラティ
「わかったら?」
ヴァリラ
「…
…行くぞ」
プラティ
「ええ! どうするつもりなの?」
(金の匠合へ)
ヴァリラ
「こっちだ」
(プラティ&ヴァリラ、奥へ移動)
ナシュメント
「おぼっちゃま…」
ヴァリラ
「どけ、ナシュメント オレは父に用があるのだ」
ナシュメント
「いえ…どけませぬ おぼっちゃまのたのみと言えど ここはゆずれませぬ」
ヴァリラ
「なぜだ?」
ナシュメント
「わたくしはこの金の匠合… いえ、リボディ様におつかえして20年になります…
それゆえ…おぼっちゃまが何を考えているかなどは言われずともわかります」
ヴァリラ
「ならばなおさらだ オレは金の匠合の後継者として ことのしだいを知る必要がある
通せ」
ナシュメント
「なりません」
ヴァリラ
「それは父の言葉だと思っていいのだな?」
ナシュメント
「…それは…」
ヴァリラ
「そうでないのなら ここを通れない理由はないはずだ」
ナシュメント
「…」
プラティ
『…』
プラティ
「(なんか…大変なことになってきたな… どうしよう…)」
  • 通してもらえるようたのむ
    プラティ
    「ナシュメントさん 通してください!
    ヴァリラは本気なんです…本気で匠合の未来のことを考えているんです!」
    ナシュメント
    「…」
    ヴァリラ
    「わかってくれナシュメント…」
    ナシュメント
    「…」
    プラティ
    「ナシュメントさん!」
    ナシュメント
    『…』
    ナシュメント
    「…ヴァリラおぼっちゃま いい友人を得ましたな…
    剣の腕…鍛冶の腕… ありとあらゆる才能に恵まれながら
    おぼっちゃまに足りなかったもの それがプラティ様です」
    ヴァリラ
    「…」
    ナシュメント
    「ヴァリラ様が帝王たりえるためにたりなかったのは 信頼してくれる友人です
    プラティ様をここまで連れてくることなど…以前のヴァリラ様にはできませんでした」
    ヴァリラ
    「…ふん」
    ナシュメント
    「おぼっちゃま…お通りください」
    ヴァリラ
    「わかった… ただしどんな結果になっても…恨むなよ」
  • 黙って話をきいている
    プラティ
    「(これはヴァリラの問題だ… 口を出しちゃいけない…)」
    ヴァリラ
    「ナシュメント… 父の執事なら分をわきまえろ 命令だ…ここを通せ」
    ナシュメント
    「なりませぬ…今のヴァリラぼっちゃまにはここを通る権利がない、と存じますゆえ」
    ヴァリラ
    「…ナシュメント どかねば斬るぞ」
    ナシュメント
    「笑止…ですな」
    プラティ
    「(…ねえヴァリラ ナシュメントさんってそんなに強いの?)」
    ヴァリラ
    「(ああ… 父に雇われるまではどこかの国の騎士だったらしい)」
    プラティ
    『!』
    ヴァリラ
    「ナシュメント… …今のオレは絶対ひくことはできない…
    プラティが見ているからな!」
    ナシュメント
    「…
    …ふふふ ヴァリラ様はいいご友人を見つけたようですな」
    ヴァリラ
    「なんだと?」
    ナシュメント
    「礼を言いますぞ、プラティ様」
    プラティ
    「え?」
    ナシュメント
    「ヴァリラ様はたしかに天才ですがそれゆえに、今まで帝王の器たりえませんでした…
    ヴァリラ様には ほかの人を信じる気持ちが欠けていたのです…
    ですが… プラティ様と友人になることで変わりつつあるようですな…
    無理を承知でお願いします ずっとヴァリラ様のご友人でいてさしあげてください」
    プラティ
    「あ、はい!」
(プラティ&ヴァリラ&ナシュメント、更に奥へ移動)
リボディ
「なんじゃヴァリラ? わしはこれから人に会うというのに… 用なら後にしろ」
ヴァリラ
「そうはいかない… 父上…オレは今 ここで話がしたい」
リボディ
「バカなことを言っていないで部屋に戻りなさい」
プラティ
「あの…ヴァリラの話をきいてあげてください」
リボディ
「ふん…誰かと思えばシンテツの子供か… ジャマだ、帰りたまえ」
ヴァリラ
「そうはいかない… こいつはここで話をきく そのしかくがある」
リボディ
「この娘がかね?」
ヴァリラ
「そうだ…
オレはこいつに出会うまで金の匠合のやることにギモンなど持っていなかった
剣など自分できたえるものではないと思っていた… まわりは利用するものだと思っていた
金の匠合のしていることが正しくて…銀の匠合は腰抜けなヤツらだと思っていた
だが…それは違うと…気付かせてくれたのは こいつだ…」
リボディ
「ほう…?」
ヴァリラ
「父上の…いや あんたのしていることはいったいなんだ?
銀の匠合の鍛冶師が作ったのとはくらべものにならないほど出来の悪い武器をたくさん作り…
若い鍛冶師の作った武器を安く売りさばき…
デグレアなどに… あのようなヤツらに武器を売る!
これのどこに正義がある!? どこに正しさがある!? 金もうけにどれほどの意味がある!?
返答によっては… あんたには金の匠合の長をやめてもらう…!」
  • ヴァリラを止める
    プラティ
    「ちょちょっちょっとヴァリラ!? そんな…いきなり!?」
    ヴァリラ
    「プラティ 悪いが黙っていてくれるか
    …さあ父上 理由があるならきかせてくれ ないのなら…」
    リボディ
    「…それは…」
  • ヴァリラを応援する
    プラティ
    「あ! それはわたしも知りたいかも…
    なんでルベーテさんに武器を売ったりしたんですか? あんなに悪い人に…」
    リボディ
    「うむ…それは…」
(リンドウ登場)
リンドウ
「それはわしから話そう」
リボディ
「リンドウ…」
ヴァリラ
「金剛の鍛聖…」
リボディ
「リンドウ…しかし お前が話すといっても… しかしそれは…」
リンドウ
「なに…いずれはこの子たちがこの剣の都を引っ張っていくことになる
知っておくのも悪くはないだろう?」
リボディ
「…ぬぅ」
(リンドウ、近づく)
リンドウ
「どうしたい、ふたりは?」
ヴァリラ
「オレは…」
プラティ
「わたしは」
  • 知りたい
    プラティ
    「わたしは…知りたいです」
    ヴァリラ
    「プラティの言う通りだ 理由を知らないままいるのは気持ちが悪い」
    リンドウ
    「と、若者ふたりはこう言っておる 文句はなかろう、リボディ?」
    リボディ
    「…ぬぅ 仕方なかろう…」
    リンドウ
    「おまえの負けだのう? それでは…
    そもそも、金の匠合を作ってくれとリボディにたのんだのは わしら鍛聖なのだよ」
    プラティ&ヴァリラ
    『!』
    ヴァリラ
    「なんだと…」
    リンドウ
    「剣の都の鍛冶師はみんな芸術家のようなものだからな
    困ったことに金もうけにも政治にもキョウミがない
    だから、ワイスタァンが国として収入を得たり、国のために動いたりする組織が必要なわけなのだよ」
    リボディ
    「わしには鍛聖になれるほどの腕もなかったからな だから…
    ワイスタァンのためになるなら… そう思って引き受けたわけじゃ」
    プラティ
    「でも…金の匠合と銀の匠合が争ってるのは…?」
    リボディ
    「それは…」
    リンドウ
    「単純にリボディとブロンの仲が悪いだけだ」
    プラティ
    「どうせそんなことかなっていう気はしていましたけど…」
  • 知りたくない
    プラティ
    「…わたしは… 無理に知る必要はないと思います
    リンドウさんがわけを知ってるってことは… 悪いコトじゃないってことです
    わたしはリンドウさんたち鍛聖様を信じてますから」
    ヴァリラ
    「…そうだな 確かに…オレたちはまだ子供だ 知るべきでないこともあるのだろう
    それでいいのだな 父上、ナシュメント」
    リボディ
    「うむぅ 成長したなヴァリラ…」
    ヴァリラ
    「そうでもない ただ…プラティが言うほど簡単でないことはわかる
    悪いとわかっていても しなければならないことがある そういうことなのだろう…」
    プラティ
    「むずかしいね…」
リンドウ
「…まあ、すぐにわかる必要はない だが金の匠合がやっていることは決して悪いことなどではない
それだけわかってくれればいい」
ヴァリラ
「しかしルベーテに武器を売ったのはなぜだ…」
リボディ
「あれは少しこみいった事情があってな…
ルベーテが何をしているか探るために 味方のふりをしていたんじゃよ」
リンドウ
「おかげで ルベーテが何をたくらんでいるかシッポを捕まえることができた
リボディのおかげだ」
リボディ
「なぁに おやすいごようだ」
ヴァリラ
「金の匠合はいつもこんなことをしていたのか?」
リボディ
「そうじゃ」
ヴァリラ
「すまない、父上 …オレは少し勘違いをしていたようだ…」
リボディ
「なぁに わかればいいんじゃよ、ヴァリラ」
プラティ
「よかったねヴァリラ お父さんが悪い人じゃなくて」
ヴァリラ
「ああ… まさか金の匠合がワイスタァンの経済と政治を支えていたとはな」
プラティ
「ええ!? ヴァリラ… ヴァリラのお父さんたちが何してるかわかったの!?
わたしにはさっぱりわからなかったよ…」
ヴァリラ
「つまりだな… この街の鍛冶師は腕はいいが商売っけがないんだ
だから国が… 剣の都がうるおうためには誰かが金をもうけて
ワイスタァンにおさめないといけないんだよ」
プラティ
「…なんで? みんなちゃんとかせいでるよ?」
ヴァリラ
「水路や塔は誰が修理する?」
  • 大工さんかな?
    プラティ
    「大工さんかな…?」
    ヴァリラ
    「…おい その大工に給料を払うのは誰かと言ってるんだ」
    プラティ
    「あ…鍛聖の人たちだね!」
  • 鍛聖の人たち?
    プラティ
    「鍛聖の人たちが大工さんたちにお願いするんだよね」
ヴァリラ
「そうだ その鍛聖の払う給料はどこから出ている?」
プラティ
「…あ、そうか…」
ヴァリラ
「その給料を稼ぐのが金の匠合の役割なんだ」
プラティ
「すごい大切だね…」
ヴァリラ
「そういうことだ
しかし… 今回はつきあわせて悪かったな
恩に着るぞ…でなければオレは父親をごかいしたままでいるところだった」
プラティ
「そんなの気にしないでよ わたしとヴァリラは友達でしょ?」
ヴァリラ
「友達か…」
プラティ
「不満? じゃあ恋人のほうがいい?」
ヴァリラ
「…からかうな オレたちはライバルだ」
プラティ
「うん ライバルだね!」
ヴァリラ
「次は試合で会おう…」

エンディング

ヴァリラ
「調子はどうだ? 黒鉄の鍛聖サマ…」
プラティ
「その呼び方、なんかテレちゃうよ まだまだ見習い鍛聖でもっと覚えなくちゃいけないこと
いっぱいあるのに…」
ヴァリラ
「仮にもオレに勝った女が情けないこと言うな」
プラティ
「えへへ、ごめん…」
ヴァリラ
「情けないのはオレも同じか…
おまえも永遠のライバルが永遠に鍛聖になれなくては格好がつかないだろう?
待っていろ、すぐに追いつくからな」
プラティ
「そんなのわたしは関係ないけどな なんてったってヴァリラは大切な人だから」
ヴァリラ
「…言ってろ」
プラティ
「もしかしてテレてる? テレてる?」
ヴァリラ
「…うるさい」
プラティ
「えへへ…
でも、ヴァリラには金の匠合のこともあるし… 大変だねぇ…」
ヴァリラ
「望むところだ 金の匠合も鍛聖になることも どちらも最高の仕事をみせてやる
そして、このワイスタァンを誰に恥じることのない剣の都にしてみせよう
黒鉄の鍛聖プラティ おまえとふたりでな…」

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