藍空れぃん。様
台所
- トリス
- 「(ん? いいニオイ・・・)」
- リプレ
- 「悪いわね お客様の貴女に手伝ってもらうなんて」
- アメル
- 「いいえ、あたしもお料理は好きですから
リプレさんには ちょっとかないそうもないですけど」 - リプレ
- 「そんなことないって」
- アメル
- 「いいえ、こんなにたくさんのお料理をいっぺんに作れちゃうなんて、すごいです」
- リプレ
- 「そ、そうかな・・・?」
- トリス
- 「(なんだか、二人ともすごく楽しそうね)」
- アメル
- 「あれ、このお料理って おソバですか?」
- リプレ
- 「ああ、それはね らーめん、っていうの」
- アメル
- 「らーめん?」
- リプレ
- 「アヤの大好物なの
おソバと同じでね おしょうゆを使ってスープを作るのよ」 - アメル
- 「へえ・・・」
- リプレ
- 「あ、そうだ! アメルは、おいもが好きだったよね?
おしょうゆを使った とっておきのお料理を教えてあげるわ」 - アメル
- 「え、どんなのですか?」
- リプレ
- 「肉じゃが、っていって シオンさんに教わったものなんだけど・・・」
- トリス
- 「(これは、夕飯が楽しみかも?)」
広間
- アカネ
- 「ふーん・・・」
- トリス
- 「(な、なによ? ジロジロ、あたしのこと見たりして?)」
- アカネ
- 「アヤの時もそうだったけど やっぱ、見た目は普通なんだよねぇ?
ちっとも、偉そうには見えないわ・・・うん」 - トリス
- 「あ、あのねぇ・・・?」
- アヤ
- 「失礼ですよ? アカネさん」
- トリス
- 「アヤ」
- アカネ
- 「だってさー、ホントのことじゃん?」
- アヤ
- 「そんなことより、早くお店に戻られたほうがよくはありませんか?
お客さん、きっと困ってますよ?」 - アカネ
- 「あー、いいのいいの! どうせ、お客なんて来ないんだから
自慢じゃないけど 師匠が旅に出てから 薬ひとつ、売れたことないんだもん♪
店番するだけ 時間の無駄よぉ?」 - シオン
- 「ほう・・・ ひとつもですか?」
- アカネ
- 「うんうん、ひとつも! ぜ~んぜん!
・・・って?
お、お師匠ぉ~っ!?」 - トリス
- 「じゃあ、やっぱり シオンの大将とアカネは・・・」
- シオン
- 「ええ、そのとおり 師弟関係です これでも・・・」
- アカネ
- 「あわっ、あわあわ! あわわわわわわっ!?」
- アヤ
- 「おかえりなさい シオンさん 畑ですけど、あれでよかったですか?」
- シオン
- 「ええ、それはもう
これも留守中、貴女やおちびさんたちが 丁寧に世話してくれたおかげですよ
ありがとうございます」 - トリス
- 「(それでさっきから姿が見えなかったのね)」
- アカネ
- 「なんでぇ!? お師匠は、たしか アヤに頼まれて・・・
聖王都で、悪魔の動きについて調べてたんじゃないの???」 - アヤ
- 「あ・・・すっかり忘れてました
シオンさんは今トリスさん達のお手伝いをしているんですよ?」 - シオン
- 「ギブソン殿とミモザ殿に頼まれましてね」
- アカネ
- 「きっ・・・聞いてないよおおぉ~~っ!?」
- シオン
- 「聞いていたらどうしたんですか? アカネさん
ごまかす方法でも考えましたか?」 - アカネ
- 「い、いいえ・・っ! 滅相もないですぅ!?」
- シオン
- 「てっきり、一人前になったものだと思っていましたが・・・
どうも、根本の部分で 貴女には足りないものが多いようですね
ここはひとつ 師弟水いらずでお話をしましょうか?」 - アカネ
- 「ひ・・・!?」
- シオン
- 「いらっしゃい? アカネさん?」
- アカネ
- 「ご、ごめんなさいっ お師匠さまっ! どうか、お許しを!?」
- シオン
- 「・・・アカネさん?」
- アカネ
- 「ひぃーっ! 堪忍してえぇ~っ!?」
- シオン
- 「・・・と、いつまでも同じことをしていても無駄ですからね」
- アカネ
- 「へ・・・?」
- シオン
- 「適材適所という言葉もあります。貴女に店番を任せた私にも、非はあったのですし
やはり、接客には 接客の達人を使うのが筋でしょう・・・」 - トリス
- 「(・・・まさか?)」
- シオン
- 「ご紹介しましょう 新しく雇うことにしたパッフェルくんです」
- パッフェル
- 「どうもー!わざわざご指名していただいて どうも、ありがとうございまーす
誠心誠意、がんばって働きますので、どうぞよろしくー♪」 - トリス
- 「や、やっぱり・・・」
- アカネ
- 「そ、それじゃ? あたしの立場は・・・」
- シオン
- 「ウチは、二人も店員を雇う余裕はないので
クビですね」 - アカネ
- 「く・・・クビ・・・?」
- シオン
- 「では、参りましょうか パッフェルくん?」
- パッフェル
- 「はーい、店長!」
- アカネ
- 「ま・・・! 待ってくださいよぉ? お師匠さまぁ~っ!?
待ってえぇぇ~っ!?」 - アヤ
- 「ちょっと・・・お薬が効きすぎたかもしれないですね・・・」
- トリス
- 「みんな・・・グルだったわけね」
庭
- エルカ
- 「まったく・・・ 信じらんないわね!
絶対に側から離れないですのぉ・・・
とか言っといて あっさり行方不明になるなんてね」 - モナティ
- 「うにゅぅぅぅっ」
- トリス
- 「だからさ、エルカ それはモナティのせいじゃなくて・・・」
- エルカ
- 「フン!ちょっと考えれば、わかることじゃないの?
まあ、今回は幸運にも マスターに負けないほど、おせっかいな人だったけど・・・」 - トリス
- 「(あ、あのね・・・)」
- エルカ
- 「じゃなきゃ、あんた? どうなってたか わかんなかったのよ!」
- モナティ
- 「エルカさん・・・ もしかして、モナティのこと心配して・・・」
- ガウム
- 「きゅーっ!」
- エルカ
- 「な!?なんでっ!! エルカが、あんたみたいな馬鹿レビット心配すんのよ!?
こ、このまま帰ってこなくたって、別に良かったんだからッ!
あんたがいなくたって エルカは、ち~っともさびしいなんて思わなかったんだから!?」 - トリス
- 「(誰も、そんなことまで言ってないって・・・)」
- モナティ
- 「エルカさぁん・・・」
- エルカ
- 「なによッ? その見透かしたような目つきは・・・!?
ムカつくわねぇ!!」 - モナティ
- 「にゅうううっ! ツメを立てたら、痛いですのぉっ!?」
- ユエル
- 「モナティをいじめたらダメっ!」
- モナティ
- 「ユエルさん?」
- エルカ
- 「なによっ!? あんたには・・・」
- ユエル
- 「ウウゥゥゥ・・・ッ」
- エルカ
- 「う・・・」
- ユエル
- 「ガルルルルルルッ!!」
- エルカ
- 「や、やだ・・・ やめてってばぁ・・・」
- モナティ
- 「ユエルさん、そうじゃないんですのっ 今のは、ふざけていただけなんですの!
そうですよねぇ? エルカさん」 - エルカ
- 「・・・・・・」
- モナティ
- 「エルカさんっ?」
- エルカ
- 「そ、そうよ・・・っ ちょっと、エルカがふざけすぎたの・・・
ごめんなさい・・・」 - ユエル
- 「なぁーんだ? そうだったのかあ」
- モナティ
- 「みんな、なかよしが一番ですのっ!」
- ユエル
- 「なかよし、なかよし♪」
- ガウム
- 「きゅーっ♪」
- エルカ
- 「うう・・・ こいつ、苦手・・・」
ガゼルの部屋
- ガゼル
- 「ったく・・・ 初対面の相手に召喚術ぶっ放すか?普通?
おかげで、チビどもに笑われちまったぜ」 - トリス
- 「ごめんごめん あの時は夢中で・・・つい・・・」
- ガゼル
- 「まあ、いいけどな
そこにいるそいつから 事情は聞いたしよ」 - リューグ
- 「・・・・・・」
- トリス
- 「リューグ?」
- リューグ
- 「誤解されたままじゃあ シャクだったからな
きっちり話をつけた それだけだ・・・」 - トリス
- 「そっか・・・」
- ガゼル
- 「聞いたぜ?お前らも親がいねえんだってな
俺やリプレ、それにあのチビたちも同じだ みんな、孤児なのさ」 - トリス
- 「そうなんだ・・・」
- ガゼル
- 「俺は、お前らの力になるぜ・・・
同情じゃねぇぞ?
俺たちも、お前らも ここまで負けずに生きてきた仲間なんだ
だから、力を貸すのさ そのしぶとさに敬意を表してな?」 - トリス
- 「ガゼル・・・」
- リューグ
- 「ハッ!女の尻に敷かれてるにしちゃあ 言うじゃねえか?」
- ガゼル
- 「ケッ!お姫様にかしづいてる野郎が なに言ってやがる?」
- リューグ
- 「やろうってのか!?」
- ガゼル
- 「おもしれぇ!!」
- トリス
- 「(どっちも、どっちって思うんだけど・・・)」
部屋5
- アルバ
- 「あ!?トリス姉ちゃん!」
- トリス
- 「アルバくん、だっけ ロッカと、なにを話してたの?」
- アルバ
- 「トリス姉ちゃんたちが今までしてきた、冒険談だよ
強いんだねぇ・・・ 姉ちゃんたちも!」 - ロッカ
- 「ご心配なく・・・ 話したのは、戦いのことばかりですから」
- アルバ
- 「へへへ・・・ オイラもいつかは騎士になって
姉ちゃんたちに負けないぐらいに強くなってやるんだ!
よーし! さっそく練習だ!!」 - ロッカ
- 「あの子を見てたら 昔を思い出しましたよ
僕もリューグも 小さな頃は、ああしてただ純粋に
強くなるんだって はしゃいでました」 - トリス
- 「へえ・・・」
- ロッカ
- 「アルバ君には、あのまっすぐな気持ちを忘れないまま、大人になってほしいですよ
すこしだけ・・・ おじいさんの気持ちが わかった気がします」 - トリス
- 「ロッカ・・・」
部屋4
- トリス
- 「あれ?ルウとラミちゃん・・・?」
- ラミ
- 「あ・・・」
- ルウ
- 「なにか、急ぎの用事?」
- トリス
- 「いや、別に用事ってわけじゃないけど」
- ルウ
- 「だったら、ちょっと後にしてくれない?
今、この子にね ルウがおばあさまから聞いた昔話をしてあげてるの」 - トリス
- 「へえ・・・」
- ラミ
- 「おねえちゃんも おはなし・・・ききたい?」
- トリス
- 「ありがとう でも、途中だからね あたしはいいわ」
- ラミ
- 「じゃあ・・・ あとで、ラミが・・・ おねえちゃんにもきかせてあげるね?」
- トリス
- 「ええ、わかったわ 楽しみにしてるわね」
- ラミ
- 「・・・(こくん)」
マスターの部屋
- -ノックの音-
- トリス
- 「トリスだけど ちょっと、いいかな?」
- アヤ
- 「ええ、どうぞ 入ってください」
- トリス
- 「これ、先輩たちから預かってきた手紙ね?
今は別の任務があって こっちにこれないからよろしくって・・・」 - アヤ
- 「ギブソンさんもミモザさんも お変わりないですか?」
- トリス
- 「ええ、二人とも元気よ
あのね・・・ ひとつだけ、聞きたいことがあるんだけど
いいかな?」 - アヤ
- 「なんです?」
- トリス
- 「どうして、世界を救ったことを隠したりしてるの?
本当のことを言えば 英雄にだってなれたはずなのに・・・」 - アヤ
- 「・・・・・・
私は別に・・・最初から世界を救おうとしたわけではないんです
この世界に来たのも偶然だったんです こわくなって泣いたりしました・・・・
でも、みなさんに助けてもらって 本当に親切にしてもらって・・・
そのお礼がしたくて ただ、それだけで 一生懸命だっただけ
うふふ・・・ ちっとも、英雄らしくないですよね?」 - トリス
- 「・・・・・・」
- アヤ
- 「正直、今でも 私なんかが誓約者でいいのかしら? なんて考えます
でも、選ばれた以上 精一杯、がんばっていきたいですもの
うまく言えませんが きっと私には、これでいいんですよ・・・」 - トリス
- 「(なんだか、わかる気がする・・・
どうしてアヤが誓約者に選ばれたのか)」
部屋3(ソルVer.)
- ネスティ
- 「ギブソン先輩から聞いているよ
君は、無色の派閥の一員だったそうだね?」 - ソル
- 「・・・・・・」
- ネスティ
- 「だが、僕はそのことで君を責めようというわけじゃない
ただ、教えてほしい!
どうやって、君が過去の罪と向き合う勇気を持てたのかを
僕にも、それが必要だから・・・」 - トリス
- 「(ネス・・・)」
- ソル
- 「教えなくてもな アンタは、もうそれをもってるぜ?
あまりに近すぎて 気づいてないだけさ」 - ネスティ
- 「そうか・・・
それで・・・いいんだな・・・?
僕は、間違えてはいないんだな?」 - ソル
- 「ああ・・・」
- ネスティ
- 「ありがとう ソル
今の言葉で、僕は救われたよ・・・」
部屋3(キールVer.)
- ネスティ
- 「ギブソン先輩から聞いているよ
君は、無色の派閥の一員だったそうだね?」 - キール
- 「・・・・・・」
- ネスティ
- 「だが、僕はそのことで君を責めようというわけじゃない
ただ、教えてほしい!
どうやって、君が過去の罪と向き合う勇気を持てたのかを
僕にも、それが必要だから・・・」 - トリス
- 「(ネス・・・)」
- キール
- 「わざわざ教わらずとも君はもう、それをもっているよ?
僕たちは、どこか似ている・・・だから、わかるんだ」 - ネスティ
- 「そうか・・・
それで・・・いいんだな・・・?
僕は、間違えてはいないんだな?」 - キール
- 「ええ・・・」
- ネスティ
- 「ありがとう キール
今の言葉で、僕は救われたよ・・・」
部屋3(カシスVer.)
- ネスティ
- 「ギブソン先輩から聞いているよ
君は、無色の派閥の一員だったそうだね?」 - カシス
- 「・・・・・・」
- ネスティ
- 「だが、僕はそのことで君を責めようというわけじゃない
ただ、教えてほしい!
どうやって、君が過去の罪と向き合う勇気を持てたのかを
僕にも、それが必要だから・・・」 - トリス
- 「(ネス・・・)」
- カシス
- 「こらこら? キミは、もうそれをもってるじゃない
だから、ここまで来れたんでしょ?」 - ネスティ
- 「そうか・・・
それで・・・いいんだな・・・?
僕は、間違えてはいないんだな?」 - カシス
- 「うん・・・」
- ネスティ
- 「ありがとう カシス
今の言葉で、僕は救われたよ・・・」
部屋2
- ケイナ
- 「久しぶりの里帰りはどう?カイナちゃん」
- カイナ
- 「ええ、ねえさま やっぱり落ち着きます」
- トリス
- 「カイナはいつから ここで暮らすようになったの?」
- カイナ
- 「ええと・・・」
- エスガルド
- 「コノ世界ノ暦デ 約1年ガ経過シテイル」
- エルジン
- 「あっという間だよね 時間ってさ・・・」
- カイナ
- 「そうですね 鬼神の谷にいた時間と比べれば、短いはずですのに・・・
それより長い時を もう、ここで過ごした気がします」 - トリス
- 「鬼神の谷?」
- カイナ
- 「アヤさんと出会うまで、私が過ごしていた場所です」
- エルジン
- 「エルゴの守護者はね それぞれの世界に縁のある場所にいたんだ」
- エスガルド
- 「我ラハ、朽チカケタろれいらるノ遺跡ニテ過ゴシテイタノダ」
- ケイナ
- 「そうだったの・・・」
- カイナ
- 「そのうち、ねえさまも行ってみませんか?
あの谷はシルターンの加護に満ちています もしかしたら
記憶が戻るかも・・・」 - トリス
- 「(カイナ・・・)」
- ケイナ
- 「記憶はともかくさ 私としては・・・
カイナちゃんの暮らしていた場所ってのは 見てみたいわね?」 - カイナ
- 「じゃあ・・・?」
- ケイナ
- 「今回の件が片づいたら 行っちゃいましょう? みんなでね!」
- カイナ
- 「ええ、ねえさま!」
リプレ&子供部屋
- トリス
- 「ミニスは、どうやってここのみんなと知りあったの?」
- ミニス
- 「私がウォーデン家の末っ子に誘拐されそうになった時にね・・・
ここのみんなが助けてくれたことがあったの」 - フィズ
- 「あんたがさ シルヴァーナと誓約したのも、あの事件がきっかけだったよね」
- ミニス
- 「懐かしいなあ・・・」
- トリス
- 「(そうだったんだ・・・)
あれ?でも先輩たちとは面識がなかったみたいだけど・・・」 - フィズ
- 「ミニスが聖王都に帰るのと入れ違いで ギブソンたちがやって来たんだもの
その後のことは知らなくて当然よ」 - ミニス
- 「うん、だからアヤがエルゴの王の後継者だって聞いた時は
すっごく驚いたわよ」 - フィズ
- 「あはははっ でも、ちっとも雰囲気変わってないでしょ?」
- ミニス
- 「うん、あの頃のアヤのままで ちょっと安心
ガゼルも、エドスも リプレお母さんも、みんな変わってなくて すごくうれしいよ」 - フィズ
- 「あたしは?」
- ミニス
- 「うーん・・・ 前より、おしゃれになったかな?」
- フィズ
- 「ふふっ、わかる?
あんたとした約束 ちゃんと守ってるもの」 - ミニス
- 「私も、がんばってるよ まだまだだけど・・・」
- フィズ
- 「見ればわかるわよ あんたが、逃げずにがんばってるのは
なんにも言わないけど アヤもガゼルもね・・・
あんたのこと見て すごく、うれしそうだったんだから?」 - ミニス
- 「え・・・? そ、そうなんだ・・・」
- トリス
- 「(この二人って・・・本当に仲のいい友達なのねぇ・・・)」
繁華街
- -煙草に火を点ける音-
- レナード
- 「ふいーっ・・・」
- トリス
- 「どうかしたの? レナードさん 元気がないけど」
- カザミネ
- 「さもあらん 最後の望みまでも断たれたのだからな」
- レナード
- 「帰れねえらしいのよ これがな・・・」
- トリス
- 「えっ!?」
- カザミネ
- 「レナード殿の世界につながる召喚の門は不安定で・・・
よほどの魔力をもつ者でしか、渡れないというのでござる」 - トリス
- 「そんな・・・」
- レナード
- 「まあ、いいさ・・・帰る方法そのものはあるってわかったんだ
こうなりゃ、今からどっかの召喚師の弟子にでもなって
強い魔力とやらを身につけてやるさ?」 - カザミネ
- 「レナード殿・・・」
- レナード
- 「そんときゃあ口ききを頼んだぜ? トリス」
- トリス
- 「(レナードさん・・・)
・・・らじゃーっ!」 - レナード
- 「ははははっ! サンクスな・・・?」
市民公園
- モーリン
- 「だからさぁ・・・ ここで、こうすると こう蹴られるだろ?」
- ジンガ
- 「おっと!そのまえにこうしちまって コブシを叩きこもうとすりゃあ・・・」
- モーリン
- 「なら、あたいは 当然それを見て、こう身をかわしちまうさ」
- ジンガ
- 「そこで、こっちで遊ばせといた左手が生きてくるのさっ!」
- トリス
- 「・・・・・・
なにやってんの? 二人とも・・・」 - モーリン
- 「いや、ね 拳法の攻防の話をしてたんだけどねぇ・・・」
- ジンガ
- 「頭で考えても、あんまわかんねえからさ こうして型をなぞってるってワケさ!」
- トリス
- 「どうでもいいけど そんな不安定な体制で二人ともよく立ってられるわねえ?」
- モーリン
- 「まぁね?」
- ジンガ
- 「基本だぜ、こんなの」
- トリス
- 「ふーん・・・」
- モーリン
- 「でさぁ・・・どこまでやったっけ?」
- ジンガ
- 「えっと・・・ あ、あれっ!?」
- モーリン
- 「ちょっ!?わっ! あわわわわわわっ!?」
- -転んだ音-
- モーリン
- 「あたたた・・・」
- ジンガ
- 「ふがが・・・っ!? い、息が・・・っ」
- トリス
- 「・・・ほどほどにね」
アルク川
- シャムロック
- 「トリス 助けてください・・・」
- トリス
- 「えっ?」
- エドス
- 「わはははははっ! そりゃあ傑作だなぁ?」
- フォルテ
- 「だろ、だろぉ!?
いやー、あんたって すごく話がわかるヤツだよなぁ・・・」 - エドス
- 「いやいや、お前さんが話し上手だからさ
男同士の話ってのは こうでなきゃいかんな なんというか・・・」 - フォルテ
- 「品の悪さも芸のうちってか?」
- エドス
- 「おう、それそれ! わははははははっ!!」
- フォルテ
- 「うははははははっ!!」
- トリス
- 「(なんか、独特な世界ができてる・・・)」
- シャムロック
- 「さっきから、ずっとあの調子なんですよ
お酒も入ってないのにどうして???」 - フォルテ
- 「おい!シャムロック お前もこっちに来て盛り上がろうぜー!?」
- トリス
- 「あっ!あたしね? 用事あるんだぁ・・・」
- シャムロック
- 「見捨てる気ですか!? トリスさんっ!」
- エドス
- 「わははははははっ!!」
- フォルテ
- 「うははははははっ!!」
- シャムロック
- 「誰かぁ・・・ このお二人を止めてくださぁぁぁぁい!?」
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